テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。｜リアクション

テスト勉強なんかよりチャーハンが食べたいです。

「どうぞ、上がって」
　篠崎は自宅に最上を招き入れた。
　目的は、最上に自分のチャーハンを食べさせるため。
「楽しみだなぁ～♪」
　最上は待ちきれない様子でウキウキしている。
　炒飯を作りながら、篠崎はふと思う。
（友人が親しくなった人は名前呼びをしたいと言い、自分も名前で呼ばれて嫌ではなかった）
　仕上げにゴマ油を垂らしてひとまぜする。
（友人を名前で呼んだら嬉しそうだった。最上もそうなんだろうか？）
　出来上がったチャーハンを、最上の前に置いた。

「るるか。炒飯出来た」

　少しだけ緊張しながら告げる篠崎。
「今、あたしの名前を呼んでくれた……？」
　照れ臭そうに篠崎は無言で頷いた。
「……ありがとう！」
　篠崎は思った。
（るるかが嬉しそうに笑った。俺も嬉しい）
　彼は安堵し、“るるか”と一緒にチャーハンを味わったのだった。

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