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chapter.8 セクシークライシス
がらっ、と勢いよく開かれた扉から、姿を見せたのは
桜崎 巴
。
彼女は開口一番、保健室中に響く声で告げた。
「おーす先公、邪魔するよ」
言うとほぼ同時、返事を待たずして巴は足を踏み入れる。セーラー服にバットを掲げた格好、そしてその口ぶりから、彼女が明らかに品行方正な部類の人間ではないとその場の誰もが、特に女性が思った。
が、その女性を視界に入れたものの巴はあえて彼女を無視し、ずかずかと人だかりを突っ切ると、礼美の前へと進み出た。
「悪いが拳を擦り剥いちまったんで、治療頼むよ」
「ど、どうしたのこれ!?」
礼美が巴の手を取り、大きな声をあげる。その拳は、何かを何度も殴りつけたような形跡があった。赤く腫れ、ところどころから血が出ている。
「なに、ちょいとやっちまってね」
喧嘩でもしてきたに違いない。なんて物騒な学校なのだろう。
女性がそうイメージするのは当然のことだった。
だが実際に彼女は喧嘩などしていなかった。不良感を出すとでも言えば良いのか、あえてそう思わせるために壁を殴ってきただけである。
とはいえ怪我をしていることに変わりはない。礼美は、急いで救急箱を取るためイスから立ち上がった。その動作で我に返った女性は、礼美を呼び止める。
「ちょ、ちょっとまだ話は……」
危険そうな生徒になるべく目線を合わせないよう、礼美にだけ顔を向けてそう言った女性だったが、巴はそれを待ってましたとばかりに噛み付いた。
「あん? なんだいあんたは」
ギロリ、と睨みをきかされ、一瞬たじろぐ女性。しかし大人として、息子のため、ここで引き下がるわけにはいかなかった。
さっきまで女性の内側で燃え続けていた炎は信彦が消火しかけたが、思わぬ乱入者が来たことで再度奮起の炎を灯らせたのだ。
「今、大人同士の大事な話を……」
が、巴にとってはそのすべてが織り込み済みだったのだろう。にやりと口の端を揺るませると、巴は腫れた拳をすっと女性の目の前に持ってきてこう言った。
「これが一生モノの傷になったらどうしてくれるんだい。あたしが死ぬまで慰謝料払い続けてくれるのかい?」
「け、喧嘩でもしてそうなったんでしょう! 自業自得じゃないの!」
「おや、いつ誰が喧嘩してこうなったって言ったのかねえ。あたしは一言もそんなこと言っちゃいないよ」
「そ、そうに決まってるでしょう! そのバット! 勉学には不要なものじゃない!」
「ああ、これかい? ふふ、必要かどうかは、あたしが決めることさ」
含みを持たせた言い方をして、巴はバットを何度か丁寧にさすった。まるで、これからこいつの出番が来る、とでも言いたげな様子で。
さすがにその様に恐怖を覚えたのか、女性の頬に汗が浮かぶ。
だが、ここでひいては今までのことがすべて無に帰してしまう。怖くても、立ち向かわなくては。息子のために。
「こ、こんな不良を野放しにしているなんて、やっぱりこの学校はおかしいのよ! こんな生徒、さっさと退学にさせなさいよ!」
礼美にそんな権限がないことなど承知の上で、無理矢理彼女を責め立てる女性。礼美がそれに言葉を返すよりも先に女性につっかっかったのは、巴だった。
「へえ、退学?」
そのワードこそが、彼女が待ち望んでいた言葉だった。
「させてみな? 鬼熊があたしを目の敵にしてるから、試しに言いつけてみるがいい」
「お、おにくま!?」
「ああ、生徒を指導してる先公でそういうあだ名のヤツがいるのさ。ま。その鬼熊が話を聞くかどうかまではあたしは知らないがね」
「じゃあまず、その生徒指導の先生に合わせていただける!?」
女性の感情が、完全に恐怖から憤怒へと変わっていった。つまり、元の木阿弥だ。
巴の狙いは、本題を礼美の件から逸らさせることであったのだろう。あるいはただ単に面白そうな大人をからかいたかっただけかもしれない。
いずれにせよ、女性の標的は今巴に向いていた。それが良いことはどうかは分からない。
今は彼女に向いていても、いつまた礼美にその矛先が戻るか分からないからだ。女性の心から怒りを払わない限り、そして彼女が保健室から去らない限り危機はそこにあり続ける。
さらに間の悪いことに、このタイミングでベッドに寝ていた下心が目を覚ましてしまった。
くるみ(なんのことかはわからない)を潰されはしたものの、脅威の回復力で起き上がった下心はカーテンで区切られたその向こうから、聞き覚えのある声を耳にして思わずその声の方へと引き寄せられたのだ。
「セクシー巴ちゃん!」
「おや……変態総代じゃないか。何してんだい、こんなところで」
対面を果たしたふたりは、第一声から互いにおかしかった。そして下心のとった行動が、もっとおかしかった。
「その溢れんばかりの色気で俺の傷を癒やしてくだ……げぶっ」
巴の胸に手を伸ばし触れようとした彼は、みぞおちに渾身のカウンターを食らい床に沈んだ。
「もう一度聞くよ、何してんだい」
足で思いっきり下心の頭を踏んづけつつ、尋問する巴。下心はヨダレを垂らしながら息も絶え絶えに答えた。
「わ、鷲尾先生のセクシーなおっぱいを……」
「やれやれ。そんなことだろうとは思ったけど相変わらずだね」
巴は下心を見下ろしていた視線を、女性へと戻す。女性は「信じられないものを見た」というような表情を浮かべている。そりゃそうだ。
セクハラと暴力が同時に繰り広げられているこの光景を、いつもの学校風景だと思える方がおかしい。
「そういやあんた、セクシーがどうのとか言ってたね」
巴は依然彼を踏んだまま、女性へ言う。気のせいか、胸の前で組んだ腕が胸部を強調しているかのようだ。
「まったく、ちゃんちゃらおかしいよ。下品なセクシーさなんかじゃない、いわば肉食獣のセクシーさってのがここにあるのにさ」
下品なセクシーさ、が誰を指しているのかはあえて問うまい。ただ今この時の場の空気は完全に巴が掌握しており、その空気感こそが真のセクシーたるゆえんなのだと彼女は女性に、あるいは礼美にも知らしめたかったのかもしれない。
もっとも、セクシーの真価がどこにあるかなんて女性には心底どうでもよかった。とにかく息子をこんな学校には置いておけない、それが今ひたすら彼女が思うことだった。
「ははは……これはこれはレディ、とんでもないものを見せてしまったね。非礼を詫びるよ」
巴によって雰囲気が変わった保健室を先ほどまでのムードに戻そうと、信彦が笑って言ってみせた。このままでは、収拾がつかなくなると判断したためだ。
信彦は、巴に踏んづけられたままの下心を指して、女性にこう言った。
「いろいろ話を聞いていて、お子さんが誘惑されて大変だっていうのはすごく分かった。貴女の言ってることもすごく共感できる。ただ、そういうことへの免疫がゼロのまま大人になっちゃうと、こういう変態になってしまう可能性があるかもって俺は心配になっちゃった」
「え?」
何を言っているの、という様子で信彦を見る女性。その真意を、彼は語った。
「いやほら、抑圧されたフラストレーションっていうのかな? 万が一にでもむっつりを拗らせてしまったら、こうなっちゃう恐れもあるよっていう……」
「息子がこんなことになるわけないでしょう!」
あまりにアレな下心の行いを目の当たりにし、女性は頭から湯気を出した。我が子がこんなことになったら、と想像しただけでも恐ろしい。
どうか、教師や女生徒の胸をナチュラルに触りにいこうとする男にはなってほしくない。
すべての母親の願いだろう。もうこうなってくると、息子が誘惑されたとかどうとかの話ではなくなってくる。いかにして、この変態揃いの学校から息子を守るかということが第一目標だ。
「どうして、どうしてこんな学校に息子を……!」
女性が頭を抱え後悔の念を浮かべる。
しかし、こんなものでは済まされなかった。悲劇は、ここから加速するのだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年01月15日
参加申し込みの期限
2015年01月22日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年01月22日 11時00分
参加キャラクター一覧
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