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猫鳴館、修繕強化週間
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●木曜日は屋根を竹葺き
木曜日。天気は週末にかけて下り坂ということだが、まだ晴れ間が見える。
竹を利用した屋根修繕に当たっていた
マウル・赤城・スティック
、
森 蓮
、
奈良橋 博美
の三人は、博美の提案でまず青竹での仮補修作業に全員で当たっていた。蓮が初日に言っていたように、白竹づくりは竹を炙ったり磨いたりその後干したりとかなり手間暇が掛かりそうだったからである。
「こういうものは人手が重要ですから……白竹づくりは青竹での仮補修が終わりましたら、またみんなで力を合わせて行うのがよいかと思います」
蓮がそのように言ってくれたので、三人は力を合わせ、さらに手の空いていた寮生たちの力を借りながら、竹を運び出して来たり、長さを揃えたり、半分に割ったりと、ここまで順調に下準備をしてきた。準備の出来た竹は整然と立てかけられ待機中だ。
こうしていよいよ本日、竹葺き屋根の組み上げを行う運びとなったのである。
「オーライ、オーライ!」
「このへんかー? じゃあ行くぞ! ファイトー!」
屋根の修理を手伝いに来てくれた
龍目 豪
が、掴んだ物の重さをゼロにするろっこん<軽いぜ!>を発動する。「ファイトー!」と叫んだのは<軽いぜ!>の発動条件が、「ファイト!」と叫び対象を掴む、というものだからだ。このようにして豪が軽くした竹を、屋根の上で博美が受け取る。
「竹の屋根ならそう重くはないか……考えたな。これなら俺のろっこんなしでもいけたかもな」
「そんなことないさ。先輩のろっこんのお蔭で、俺でも竹を引き上げる手伝いができるし」
大柄のマウルがロープを肩に掛けたまま木を伝って屋根に登ってきた。
マウルは今回はろっこんを使わないようにしようと心に決めていた。彼のろっこん<救いの手>は息を止めている間ブーメランから自分の右腕を生やすことができるというものである。屋根からブーメランを使って「手渡し」出来るのは便利だが、冷静に考えると、ろっこんを使っている間は右手が使えない訳だし、片手で資材をキャッチするのは無謀だ、とマウルは考えたわけである。しかも資材はブーメランの速さで飛んで来ることになるのだから、と。
もっともろっこんなしでも、189cm、78kgという恵まれた体格のマウルは、野生児で運動が得意ということもあって、今回の力仕事の主力であった。ロープに針金や工具箱を結び引き上げ、さらに、蓮に屋根に立てかけて貰った竹も力強く引きあげる。
屋根の作り方だが、今回はマウルが提案してくれた、縦に真っ二つに割った竹を板の上にイカダのようにビッチリ並べる方法で行くことにした。針金やロープで竹同士で結べば屋根瓦ならぬ竹瓦の一丁上がりだ。
「探検部の備品だが、多めにあるロープも持ってきたぜ」
豪がそういってマウルにロープを放ってやる。
「いいのか?」
「猫鳴館に住んでいる部員のためだ、少し使ってもいいだろ」
そういって豪は鼻の下を擦る。ロープの扱いについては、アボリジナルの父の血を引くマウルも、ボーイスカウトで鍛えた豪もいっぱしのものだ。竹同士を結わえるのに何も心配はないだろう。
「屋根の修繕は危険だから命綱をつけろよ」
「龍目先輩のいうとおりです。みなさん、屋根の上で作業するときは命綱をつけることを徹底しましょう」
豪と蓮の言葉に、屋根の上の博美がロープを自らの腰に結ぶ。マウルもそうする。
竹屋根作りが半ばを過ぎた頃、
御巫 時子
が水筒に温かいお茶と冷たいお茶を用意して持ってきてくれた。
「みなさん、休憩にしませんか……?」
「ありがてぇ!」
豪はじめ全員が時子の登場を喜ぶ。
「うーんっ、いい天気だし、折角だから、屋根の上で一服といくか?」
「えっ、でも私、屋根に登るだなんて……」
「心配すんなって。赤城ー、引き上げ頼むぜー。せーの、ファイトー!」
「えっ、きゃっ……!」
豪がひょいっと時子を持ち上げる。それをマウルが屋根の上から引き上げる。
次の瞬間、時子は屋根の上にいた。
「わ……」
春の風が吹き抜ける。
いつもと違う景色が目の前に広がる。
猫鳴館の前に広がる緑、寝子島の屋根屋根、その向こうに海。
蓮も同じ方法で屋根に登り、豪はマウルのように木から飛び移ってくる。
春の日の、屋根の上でのお茶会。
マウルが水筒と湯のみを引き上げ、時子がみんなにお茶を注ぐ。
「こういうのを日本語で『沁みる』というのだろうか」
お茶を頂いたマウルの言葉に蓮は頷き、
「労働の後のお茶は格別です。御巫さん、ありがとうございます」
と頭を下げた。
「廃寮の噂は聞きますが私は猫鳴館好きですよ……。一つの事に向かう団結力は凄いと思いますし……」
そういう時子の周りに小鳥たちが寄ってきて、飛び回ったり肩に止まって様子を見守ったりしている。時子はそんな小鳥たちの声をみんなに教えた。
「鳥さんも寮の事が気になっているようですよ……この前、屋根に穴が空いた事も心配してるみたいです……」
「そうか。いい屋根を作るから心配するなって伝えてくれよ」博美がそういう。「……あ、でも荒太郎君のところは……」
肝心の荒太郎の部屋の天井はまだ大穴が開いたままだ。荒太郎がときどき屋根に登って何かやっているようだが……。
「今日は農家に行くとおっしゃってましたよ」と蓮。
「農家に?」
「何か必要なものがあるので貰いに行くのだそうです」
蓮もそれ以上のことは知らない。
ちょうどそこに、
海原 茂
自治会長が作業の様子を見にやって来た。
「みんな、ご苦労。いい屋根が出来そうだな」
「会長さんもどうだ、一緒にお茶でも」
「いや。俺は遠慮しよう。他の箇所も見ておきたいからな。……ああ、そうだ。これは差し入れだ」
海原会長が差し出したのは、先日大福たちが作ったクッキーだ。海原会長にも、と貰ったのだが……実は海原会長は甘いものが苦手だったので、手を付けず取ってあったのだ。
「ありがとう」
マウルが受け取る。
立ち去ろうとした海原会長に時子が声を掛けた。
「あのっ……茂さん……! 待ってください……!
新歓祭
では、甘いものが苦手とは知らず、失礼しました……。お詫びも兼ねて煮物を作ってきたんです……台所にありますので、ぜひ……」
「御巫か……気遣いをさせてしまってすまないな。ありがとう、あとで頂こう」
海原会長の表情が少し和らぐ。時子はそれに気づき、お口に合いますように……と祈るような気持ちになる。
「あの……皆さんも、よかったらぜひ召し上がってくださいね……たくさん作ってきましたので……」
今宵は庚が豚汁を作ると言っていたから、夕食が楽しみである。
休憩を終えると、時子は食事の準備を手伝うといって台所へ戻っていった。
屋根の修繕はその後も順調に進み、空にうっすらかかった朧雲がオレンジ色に染まる頃には、立派な竹葺き屋根が完成したのだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月09日
参加申し込みの期限
2013年02月16日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年02月16日 11時00分
参加キャラクター一覧
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