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<宝石人形>蛍石フローティア
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【人形と風評】
「おい、人形に似た少女を見掛けたっつーのは何時ごろだ?」
「じゅ、10時くらいかな。あんな少女店に入ってきてもいないし、眼の錯覚だろうと思っているんだが……」
店員から話を聞いて、イエロージャーナリズムに人生を懸けて来た男、
雨垂 ミゾレ
は心の中で思い切りほくそ笑んだ。
イエロージャーナリズム──事実よりも、読んで嘘臭いが読者が盛り上がるような内容──いわゆるゴシップ誌的な物を書き続けてきた為に、新聞社から追い出されたミゾレ。
だがしかし、その中で一際妙な噂が後を立たない、今まさに生けるゴシップの嵐と化している寝子島で一旗上げようと、今はある意味事実ばかりでやりがいのあるフリーとして活動中だ。
そして、早速人形の話を聞いてミゾレがやり始めた事は、徹底的な情報流布だった。
「今、シーサイド方面に歩くビスクドールが向かっているらしい」
「凄い大きなフローライトを眼に使った人形が歩き回っているらしいんだが、知らないかっ?」
「10時頃に、こんな格好の大きなビスクドールが歩いているのを見つけたんだが、あんた見てないか!?」
本土の日常ならば、信じる者など稀だろう。
しかし、ここは寝子島である。
「もしかして……」という顔をして、目の前でねこったーを活用し情報を確認する一般市民を前に、ミゾレは内心笑いが止まらなかった。
「歩く人形の噂」が広まれば、記事のネタとしては持って来いだ。写真などそこらのビスクドールの一部を拡大して撮影しておけばそれっぽく見えるもの。いくらでも捏造は出来る。
記事にさえなれば人形など関係ない。もっともっと広まればいい。
店員から話を聞いた際に、「目に宝石なんか使って、直射日光浴びればイチコロじゃねーか」とも思ったが、それもどうでも良い事だ。
様々な人がミゾレの話を信じて去り、泡のように浮ぶ夢と共に、思わず実際に笑いがこみ上げようとした所で。
不意にカートを引く音と共に、何か堅い物体がミゾレにぶつかってきた。
「な、何だ!?」
「きゃ……っ。ごめんなさい、まだ『かーと』というものを引きなれていなくて……!」
ぶつかってきたのは一人の少女だった。
サングラスを掛け、黒いカートを引いている。
瞳は見えない。だが、服は……今、正に流布していた情報通りの代物だった。
余程急いでいたのだろう、今もうろたえた様子で段差に引っ掛かってしまったカートを歩道に引き上げようと必死になっている。
目の前で四苦八苦している少女に、ミゾレは唖然とする顔が隠せない。
少女は両手で引っ張り上げようと日傘を降ろした。
日光に透けるように光る薄紫の髪。ウィッグでもない限り、人の髪ではここまで再現できないだろう。
そして、
「あ……指が──」
ミゾレの見ている前で、軽い何かの割れる音がして、少女の左小指が血も流れないままにポロリと落ちて、地で割れた。
確かにビスクドールは繊細で、直射日光などに晒せばひとたまりもない。
しかし、それにしても早すぎる劣化だった。煩い店先で瞳が宝石で劣化するかも知れないとも聞いていたが、連動して動いている神魂の影響だろう。体も同様に、目に見えるほどに痛んでいるのだ。
それでも、少女はカートを持ち上げようとするのを止めない。
何が起こったのかは良く分からないが、目の前の存在が人間ではないのだけは良く分かる。
ミゾレは真っ青になってそれを奪い取るように段差から持ち上げて少女に返した。
「お前、人形のくせに何やってるんだ! 劣化すんのは、目の宝石の方じゃねーのかよ!」
「すみません……!
ですが、目の方はこんなに歩いていても、とても良く見えるんです。
きっと、人からいただいたこれのお陰ですね。
こちらも、心配をお掛けしました。だから、きっと、大丈夫。
これも……とても大事なカートだったんです。岬に着くまでにこのカートを思い出で一杯にしたい。
──ありがとうございました」
再び日傘を手に取り、カートを後ろに回しながら。
人形は穏やかにお辞儀をした。
その仕草は柔らかく、まるで街を歩く少女達の比較にならない位までに少女らしかった。
サングラス越しまでは見えないが、きっとその目にも笑みが浮んでいるのだろう。
自分は、ミゾレはこの人形をネタに記事を書くつもりだった。
しかし、今このような光景を目の当たりにして、湧き上がる疑念が一つ。
こんな──こんなフツウの娘を、化物に仕立て上げるのはおかしかねーか──?
自分の行動を疑い、そして顔を上げたとき。
少女の姿は既に無かった。
岬に着くまでにこのカートを思い出で一杯にしたい──それが、人形の願いの一つなのだろう。
「つーか、体まで劣化してるなんて聞いてねーぞ!
急いで探さねーと……」
ミゾレはねこったーに拡散していた情報を訂正した。
【拡散】時間がない。フローティアって名前の少女を探している【希望】
人形から、少女へと変更し。その名前を追加して。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年11月03日
参加申し込みの期限
2014年11月10日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年11月10日 11時00分
参加キャラクター一覧
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