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たんぽぽのラプソディ
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●神社に来たる、春の嵐?●
落神神社の境内に、急に強い風が吹き荒れた。
「か、風が……!」
吹っ飛びそうになったゴミ袋を急いで掴み、聖は抱えた掃除道具でスカートを抑えるようにして、風が治まるのを待った。
がらがらがっしゃん。
自分が持って来たものはなんとか無事だけれど、何処かで何か倒れたり転がったような音がする。
風も日差しも穏やかだったのに、どうして急にと思っていると、正面の鳥居から外れた場所から上半身を白いもさもさしたものにまみれさせた美弥子が姿を現した。
「ふえぇ、ティッシュ鞄の中だったよ~」
ふらふらした足取りで情けない声を上げながら、目の周りをハンカチで拭っている。
「どうしたんですか?」
「うぅん、私もよく分からなくて……えっっっぶし」
ひゅう~。
歩み寄ろうとした聖の足が、美弥子のくしゃみを追って吹いた風に止まった。
美弥子の方はといえば、ちょっと腫れぼったい目をぱちぱちさせる。
「……あ、あれ? 今のくしゃみ結構おっきかったのに、風弱くなった?」
「風、ですか?」
今度は聖が黒い瞳を瞬かせる番だ。
「えーと、私がくしゃみすると、風が吹いちゃうみたいで」
そう言いつつ、美弥子はまた小さなくしゃみをする。
が、これもそよそよと草木が揺れる程度。
「えっ、この風は串田さんが……?」
頭の中に沢山疑問符を浮かべながらも、聖は何が起きているのか理解しようと考えていた。
(先回りは出来なかったか……)
お社の側面辺りの斜面から、
草薙 龍八
は二人の遣り取りを窺っていた。
その顔には特に表情は浮かんではいないが、心の中で舌打ちする。
彼は美弥子を恐怖のどん底に突き落とすという野望を抱いていたのだけれど、先客が彼女と友好的に話しているとなると、突然現れて脅かす効果もひとりの時ほど見込めないかも知れない。
さてどうするか、と思案しながら周囲に視線を遣ると、龍八自身が設置していた野宿の道具やら燻製の箱やらが、ことごとく吹っ飛ばされて無残な姿になっていた。
「………………おい」
「わひゃ!」
淡々とした様子ながら低く響いた龍八の声に、美弥子はバッと身構える。
綿毛まみれのまま。
「……そ、それ、あなたのだったの?」
「サバイバルの訓練で昨晩から野宿をしてた」
「学校は?」
思わず突っ込んだ後、美弥子ははっとして「悪かったわ、ごめんなさい」と謝った。
「……」
龍八はクールな表情を保ったまま、美弥子を品定めのように眺める。
(これは……どうしましょう……)
美弥子が向かったのが落神神社と気付き、石段の方に回って鳥居の前まで上って来た時子は、出くわした光景に戸惑った。
傍からは、距離を置いて龍八と美弥子が睨み合っているように見える。
時子よりも近くで緊迫感と妙な空気を感じている聖もまた、どう動いたものかと困惑しているようだ。
「ところで串田……自分のろっこんがどんな能力か把握してるか?」
「へ?」
話を切り出したのは、龍八の方だった。
その内容に美弥子は以外そうな声を上げる。
「オマエのろっこんと俺のは少し似てるからな……アドバイスくらいは出来る」
「アドバイス……?」
素直に聞いて良いものかどうか。
美弥子もまた、彼の物言いに戸惑った様子を見せた。
たったった、と軽い足取りで、石段を登っていく少女の影。
「美弥子ちゃん、大丈夫かなぁ?」
学校で事の次第を聞いた
雨寺 凛
は、途中で摘んだタンポポの綿帽子を片手に境内を目指していた。
混乱している様子だったという美弥子を、同じもれいびとして助けてあげられないかと思ったのだ。
鳥居が近付いてくると、その側に立っている、小鳥を肩に乗せた女子学生の姿も一緒に目に入った。
不思議に思った凛は、そのまま石段を上って距離を詰め、足音に気付いて振り返った時子に訪ねた。
「どうしたの?」
「あの……」
眉尻を下げた時子が視線で示す方を、凛も見遣る。
「ふむ、問題は自分の後方がどの認識になるかだな……。
風の向きを自分である程度決められるなら、タンポポの綿毛を拡散させずに済むし、今後使う場合把握しておくと応用が利く。
試しに顔を上……空に向けてみろ」
「う、上?」
意外にも真面目に考察している様子の龍八に、美弥子もうっかり言われた通り上を向く。
(マヌケめ)
すかさずポケットから胡椒の小瓶を出す龍八。
ワンタッチのキャップを開け、美弥子に向けて振「へっぷし!」
胡椒を掛ける前に美弥子がくしゃみをしたお陰で、風に舞う胡椒の粉は龍八自身を襲った。
咄嗟に飛び退いて直撃は避けたものの。
「……あっ!」
彼が何をしようとしたのか気付いた美弥子も、肩を怒らせて後ずさる。
「ふん……上を向いても、風向きは下から上にはならないのか」
動揺も見せず、龍八は平坦に呟いた。
どうやら、彼女のろっこんが発動する時の彼女自身の向きに、上下の概念はあまり関係なさそうだ。
よくよく考えてみれば、くしゃみをした直後は大概下を向いているし。
周囲の環境が上昇気流や旋風を起こせるような条件でもない限り、基本的に直線的な風が吹くようだ。
「まあいい……あ、言い忘れてた」
背を向け歩き出そうとした足を止め、龍八は肩越しに振り返った。
「なに……?」
さっと身構える美弥子。
「その状態で風が起こるとスカートがめくれるな……通学で混雑してる時や人が周りにいると、他の女子のスカートもめくれるな……」
「……」
話を聞いているうちに、次第に美弥子の龍八を見る目が変わってきたような気がする。
「……って、ちょっと、何教えてるのー!?」
流石にいかがなものかと感じた凛が境内に乗り込んできたが、龍八は気にせず続けた。
「裏で男子に小金で依頼を受ければ、お小遣いの確保も出来る……立派な悪事、おめでとう。
……なんだ、その目は」
薄い笑みを浮かべて締めた龍八も、流石に気付く。
「あなた、そんな事考えてるの?」
呟いた美弥子の眼差しは、得体の知れない恐怖を抱いている相手に対するそれではなく、なんだか残念な人を見るようなものになっていた。
凛が鳥居の方から出てきた事で、聖もそちらにいる時子の姿に気付いた。
剣呑な遣り取りの脇で、密かに「どうしましょう?」というアイコンタクトが行われる。
「ああ、安心しろ。オマエの色気もない布切れ見ても面白くない」
「……っ!?」
そこで初めて、美弥子は強風を吹かせた時に自分のスカートがめくれていたかも知れない事に気が付いた。
みるみるうちに顔を赤くして、スカートの前を両手で押さえる。
「あ、美弥子ちゃん……き、気にしなくて良いよ!」
肩を震わせている彼女を見て、凛はちょっと慌てた。
「スカートめくりでお小遣いとか……なにそれ、本気で言ってるの?
ばか! えっち! へんたい!」
「えっと、そんな悪い子にはこれだっ。くらえっ!」
まくし立てる美弥子に合わせて、凛は龍八の方に向け綿帽子をふーっと吹いた。
むずむずっ。
膨らみながら飛んでいく綿毛を見て、美弥子が大きなくしゃみをする。
この時、聖が時子の方に気を向けていたせいだろうか?
強い強い風が、境内に吹き付けた。
「きゃっ……!」
少女たちは思わず中腰になって耐える。
時子は自分よりも先に肩の小鳥を両手で覆う。
そして、凛と美弥子のコンボで龍八は増殖した綿毛の半分くらいを食らう事になった。
「わぁ、なんかご愁傷様って感じ」
綿毛まみれになった三つ編みの少年を前に、凛は驚き半分笑い半分な表情と声音で呟くと、やおら美弥子の手を取った。
「よーし、行くよー! それ逃げろー!」
「わわっ」
そのまま、早足で石段を引き返していく。
「小鳥さん、大丈夫……?」
「……ええと」
治まった余波にほっとひと息ついた時子と聖は、乱れた髪を直しながら顔を見合わせる。
「置いてけぼりに、なっちゃったみたいですね……」
「ええ……」
「どうしましょう……」
「どうしましょうか」
眉を下げて笑い合う。
龍八はと言えば、もこもこの綿毛をくっ付けたまま散乱した野宿の道具を回収し始めていた。
「…………」
ただ黙々と、傍目から見れば何を考えているか分からない様相で。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
羽月ゆきな
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
コメディ
動物・自然
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年02月04日
参加申し込みの期限
2013年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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