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所詮この世はラーメンなのさ
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佐藤 タカシ
は寝子高の1年生である。
今日は金曜日、普通に学校で授業を受けている。
昼休みは学校の近くで猫の写真を撮る。
彼の携帯のSDカードには、猫の写真データがたくさん詰まっているのだ。
その猫写真は、ネットの投稿サイトやSNSにアップするのが秘かな彼の趣味。
地味で無口で大人しくて空気で誰とも関わらない彼にとって、猫は気楽な相手だった。
基本的には互いに無関心で、完全に自分達の気分だけで、時に友好的で時に逃げ去っていく。
猫はいい。言葉も遠慮も気遣いもいらない。
そうだ、放課後は用事もないしぶらぶらと町に出てみるか。そしてまた猫の写真を撮ろう。
そうして自分の楽しみのためだけに猫の写真をアップしよう、そうしよう。
そして
佐藤 タカシ
は夕方の町に出る。その写真が、自分の預かり知らぬところで誰かの役に立つかも知れないという、あやふやな未来も知らずに。
☆
「探偵さん? 本物ですのっ!?」
天利 二十に話しかけられた
エリーゼ・ハルトマン
は驚嘆の声を上げた。
何しろ寝子島でお嬢様暮らしをしている彼女にとって探偵など空想上の存在のようなもので、実物に出会うなどとは夢にも思わなかっただろう。
「ああ、本物だよお嬢ちゃん――天利 二十だ。で、この猫なんだけど」
場所は旧市街、魚市場が見える公園。海が見えるロケーションを散策していたエリーゼは、この突然の出会いにすっかり興奮してしまっていた。
「まぁ、猫探しですの!! 探偵というと殺人事件とかを追ったりするものではないのですの!?」
「……そういうのは冴えない血筋の確かな高校生探偵か、メガネの小学生探偵に一任してるんだ」
この島にもマトモな探偵はけっこういるんだがな、と天利は頭をかく。
「ははぁ、死神系探偵ではなく下町探偵人情派でしたのね……まぁそれはそれでアリですわ!!」
天利が出した猫の写真を食い入るように見つめるエリーゼ、その後ろから
綾辻 綾花
がひょっこり顔を出した。
「そうなんです、猫探しなんです。……見ませんでした?」
互いに猫好きのオーラでも発しているのだろうか、エリーゼと綾花は抵抗なく会話を続けていた。
特に無類の猫好きの綾花の周囲には、放っておいても数匹の猫が集まってきている。
「残念ながらこの辺では……私も猫は大好きですの。捕まえるのも得意ですのよ」
「そうかい嬢ちゃん。じゃあ、見つけたらここに連絡を」
そう言って天利はコンビニのレシートに携帯電話の番号を書いて渡そうとした。
しかしエリーゼはそれを受け取りつつも、胸を張って言い放つ。
「いいえおじ様。私にもその猫探し、お手伝いさせて下さいまし!!」
「嬢ちゃん、見つけたら情報くれればいいんだ、そういうのは――」
言いよどんだ天利。ふと、横からの視線を感じた。
そこにいたのは、中学生の
神助 天佑
だった。
「――この子の親を知りませんか」
天佑はぐっと、エリーゼと綾花の前に一匹の仔猫を差し出した。それは彼が台風の日に川から助け出した白猫で、どうやら親猫とはぐれてしまったようだった。
唐突に差し出された仔猫に面食らいながらも、天利は応える。
「いや、猫の親子関係までは詳しくないなぁ……こっちのネコは見なかったかい、坊主」
天佑は榛色のその猫の写真を見つめて、記憶の糸を探った。
「……あ。ひょっとしたら、見たかも知れません」
「え、本当ですか!? どこで!?」
色めきたつ綾花に、天佑は振り向いて線路の向こう側を指した。
「2日ほど前ですね。この辺ではなくて参道商店街の裏通り、です」
大まかな位置を教えてもらった天利は、また携帯の番号を渡しながら礼を言った。
「そうか、ありがとよ坊主。もしまた見かけたらここに電話くれないか」
一応それを受け取って、天佑も天利に伝える。
「分かりました。では、もし白い仔猫を探している親猫がいたら、教えて下さい。……
神助 天佑
です」
こちらも懐からメモを取り出して、一行に連絡先を教えた。
ふと、一匹の白っぽい猫が通りがかったのを見て、天佑は歩み寄り訊ねた。
「これはお前の息子ですか?」
だが、その白猫は軽く尻尾を振って姿を消してしまった。
「あっ!」
不意に天佑が叫び声を上げる。手元の白猫が天佑の手を逃れて、その猫を追いかけて走り出してしまったのだ。
「こら、待つのです!!」
その後を急いで追いかける天佑。その後を綾花が見送った。
「何か大変そうですね。親猫さん、見つかるといいんでけれど」
そんなことをしていると、後ろの方を猛スピードで駆け抜けていくドラ猫とそれを追う男が視界の端に映った。
伊予 祐
である。
逃げるドラ猫はまだサンマを咥えていた。
「待ちやがれーーっ!!」
「……まだやってたんですか。あ、転びましたね」
少し遠目から綾花が呟いた。
「……やれやれ」
天利は苦戦している祐に近づく。ちょうどドラ猫に逃げられた祐が、港の漁師たちの荷物置きに派手に突っ込んだところであった。
「おおぅ、なんじゃこりゃっ!?」
見ると、祐の両足がすっぽりとポリバケツにはまっている。
「……器用なモンだな」
「あ、二十さん。丁度いいところに!!」
しゃがみ込んだ天利はどうにかそのポリバケツを引っこ抜こうとするが、祐の両足はどうもそのポリバケツとの相性が抜群だったようで、なかなか抜くことができない。まさにジャストフィットであった。
「どうっすか」
「無理だな、抜けねぇ」
「マジっすか」
「……よし、俺に名案がある」
「よし、何か分からないけどそうしましょう!」
「……諦めろ」
「マジっすか!!」
そんな二人をあざ笑うように、ドラ猫はサンマを咥えたまま器用に鳴き声を上げた。
その挑発を冷静に受け流せる祐ではない。こちらも器用にポリバケツを履いたまま立ち上がり、脚と全身のバネを使って高く跳躍した。
「ここで会ったが百年目!! くらえ、今必殺の――」
「おお!」
思わず声を上げる天利。そのまま祐は空中で姿勢を変え、ドラ猫に向けて必殺のドロップキックを放つ。
「ドライバーキーック!!!」
だが敵もさるもの。祐が裂帛の気合を込めた必殺キックを、命中する寸前で回避した。
「何ぃっ!?」
祐の必殺キックは虚しく空を切り、ドラ猫の後ろに積んであったトロ箱の山に炸裂する。
「うわあああぁぁぁっ!!!」
そのまま勢い余った祐は、多数の木片と共に海へ。
「おい――」
大丈夫か、と天利が駆け寄ろうとしたその時。
「大変ですわ、猫が!!」
追いついてきたエリーゼが後ろから声を掛けた。見ると、確かに祐が追っていたドラ猫も海に落ちていた。トロ箱の破片に巻き込まれたのだろう。
「うわっと、こりゃいけねぇ――」
祐は慌ててそのドラ猫を助けようとする。一時はサンマを奪い合った憎き仇敵ではあるが、こうなっては関係ない。
「待ってろ今助けてガフゲバボベベ」
しかし体が思うように動かない。それもそのはず、祐の両足はまだポリバケツの魔力から逃れられていないのだ。両足を拘束されたうえ、その中に水がたっぷり入り込んでしまっては、満足に泳げる筈もない。
このままでは、祐とドラ猫は海の藻屑と消えてしまうであろう。短い人生であった。
「――跳びますわよ!!」
「え?」
その状況を見て、エリーゼが天利の背中に手を添えた。
「何を――」
するつもりだと言おうとした天利の台詞を切って、エリーゼのろっこんが発動する。
ダイアルC――自分自身とその時触れている対象を目視地点に瞬間移動させる能力だ。
「――!!?」
「大丈夫ですのっ!?」
当然、目視地点は海。着水しながらもエリーゼはドラ猫を素早く抱え上げ、泳ぎ始める。岸にたどり着いたエリーゼは振り返り、天利と祐を探した。
しかし。
「……うん、実は俺、泳げねぇんだわ」
「あ、ヤベ。かなり重くなってきた」
「えええぇぇぇーーーっ!!?」
今やすっかり沈みかけている天利と祐。
エリーゼの叫び声が、寝子島漁港に響き渡るのだった。
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グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月10日
参加申し込みの期限
2014年10月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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