this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
アンノウンな人々の日常
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
8
つぎへ >>
【第5話 ろっこんもにいさまも嫌いよ……!】
馬頭 あひる
は、買い物に行くため、日傘をさして歩いていた。
異国の血が入っているのか、金髪碧眼の彼女が、フリルやレースのついた服で歩く姿は愛らしく、すれ違う人々がふり返って行く。
と。
「見て見て、今の子、可愛い」
すれ違った高校生の二人連れ、一方がもう一方に囁くのが聞こえ、彼女は思わず赤くなった。
(わ、悪い気はしないけれど!)
思わず両手で頬を抑え、それからはたと気づく。
(でもダメよ! ろっこんが発動しちゃうじゃない……! に、逃げなきゃ……。誰にも、見られたくないもの……!)
彼女は、慌てて日傘で顔を隠すようにして、走り出した。
彼女のろっこん『自己偽装(セルフパーティーグッズ)』は、容姿を誉められると発動する。
今も、人気のない所に向かって走る彼女の首から上は、いつの間にかアヒルに変わっていた。
(こんなレディにほど遠い姿を、誰かに見られるなんて、絶対にいやよ……!)
胸の中で叫んで、彼女は走り続ける。
ようやく人気のない路地に走り込み、彼女は足を止めた。肩で息をしながら、ふと建物のガラスに映った自分の姿を見やる。
(どうして、よりにもよって、こんなろっこんなのかしら……)
呟いて、同じような発動条件で、首から上が馬になってしまう兄のことを考えた。兄は、それをあんまり嫌がっている様子はない。
(レディを目指す私には大問題でも、男のにいさまには、どうでもいいことなのかもしれないわ……)
胸に呟き、頭が元に戻るまでは、ここから動けないと溜息をついた。
(あら……)
その視線の先に、喫茶『アンノウン』の看板が飛び込んで来た。
(こんな所に、喫茶店なんてあったかしら)
思いながら、彼女の足はそちらに向いている。
気づくと彼女は、店の中へと入っていた。
(何……ここ……)
そのまま、入口で立ち尽くす。
中にいるのは、半人半獣の人々と、マグロの着ぐるみをまとった大男に、鳥に猫。そして――。
(にいさま?! あの頭にステッキは、間違いないわ……! なんでここににいさまが……)
テーブルの一つで何杯目かの紅茶と共に、キャロットケーキを食べているカナトを見つけ、彼女は思わず目を見張った。
だが、同時にどっと安堵感が襲って来て、彼女は涙目になる。
一方、カナトの方も新来の客が、自分の妹だとすぐに気づいた。
首から上がアヒルで下が人間などという姿の者が、そう大勢いるとは思えなかったし、何よりそのアヒル頭の人物は――
「クワックワッ!」
怒っているとしか聞こえない鳴き声を上げながら、彼の方へと突進して来たのだ。
「ひひーん」(どうしたんだい? あひる)
カナトは立ち上がって尋ねたが、あひるは答えず、彼の両腕をつかむと叫んだ。
「クワックワッ!」(ろっこんもにいさまも、嫌いよ……!)
叫ぶ彼女が涙目なのに気づいて、カナトはされるがままの態勢で、軽く天井を仰ぐ。
彼女が自分のろっこんを嫌いらしいのは、彼も気づいていた。理由は知らないが、女の子だから仕方がないのかな、ぐらいには思っている。
涙目で、こちらを睨み据える妹を見やり、彼は小さく肩をすくめた。
「ひひん」(そんなに睨まれても、僕にはどうすることもできないよ)
「クワ……」(にいさま……)
ここで初めてあひるは、なんとなく兄の言葉が理解できることに気づいて、目を見張る。
それへ笑いかけて、カナトは手を差し出した。
「ひひーん」(さあ、甘いものでも食べておちつくといい。昔から好きだろう?)
あひるは、差し出された兄の手を、しばし睨んだあと、ようやく取った。
カナトはその彼女に目元で笑いかけ、自分の席の向かいへと案内して座らせる。
相変わらず怒りを含んだ目をしたまま、椅子に腰を下ろしたあひるだったが、カナトの目にはなんだか落ち込んでいるようにも見えた。
そっと、手で頭を撫でてやる。あひるの頭は、小さくてふわふわしていた。
あひるが、驚いたように顔を上げるのへ、彼は「大丈夫だよ」と目元で笑いかける。
(……にいさまのばか!)
あひるは、胸の中で叫んで、ぷいとそっぽを向いた。幾分か頬が熱い。
カナトはそんな妹に小さく苦笑して、マスターにイチゴのショートケーキと紅茶を頼んだ。
やがて運ばれて来たそれらを口にして、あひるはようやくおちついた。
お菓子好きな彼女に、美味しいケーキと紅茶は何よりのものだったようだ。
改めて店内を見回し、彼女は兄をふり返る。
「クワクワ」(このお店は、なんなの?)
「ひひーん……」(ここは……)
説明しようとしたカナトの言葉を遮り、言ったのはマグロだった。
「ここは、コスプレ好きたちの憩いの場だぜ」
「クワ?」(コスプレ?)
思わず首をかしげるあひるに、カナトが苦笑して返す。
「ひひーん」(また、あとで説明するよ)
そして、なだめるようにまた軽く彼女の頭を撫でるのだった。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
…
8
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
アンノウンな人々の日常
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月13日
参加申し込みの期限
2015年03月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!