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アンノウンな人々の日常
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【第1話 透明人間登場 ~くつろぐ馬頭人身の少年】
十月のある日の放課後。
(いい天気だし、ちょいとイタズラしながら散歩でもするかな)
霧谷 朧
はふと思いついて、寮を出た。玄関で、手で目をおおって「もういいよ」と呟く。
途端にろっこん『ハイドサイト』が発動して、彼は着ているものを含めて透明になった。そのまま、特に目的を決めずに、歩き出す。
途中、よその家のチャイムを鳴らして、家の人が出て来て首をひねるのを見て声を殺して笑ったり、通行人の目の前で道端の石を持ち上げて見せたり、電話ボックスのドアを開け閉めしてみせたりと、たわいのないイタズラをして、相手が驚くのを見て楽しんだ。
(次は……と、あの子がいいな)
前方から歩いて来る、青いリュックの小学生ぐらいの男の子をターゲットに選ぶ。
ところが。
男の子は、彼が仕掛けるより先に、何かにつまづいて転びそうになった。
「おっと」
思わず朧は、駆け寄って支える。
「気をつけろよ」
と軽く頭を撫でてやると、男の子はびっくり目であたりをキョロキョロ見回した。
その姿を見て笑いつつ、朧は足早に立ち去った。
そんなことをやりつつ歩くうち、朧は一軒の店の前に立っていた。
「アンノウン? 変な名前だな」
呟いて、扉を押す。チリンとドアベルが鳴って、彼は吸い込まれるように店の中へと足を踏み入れた。
だが、そこで立ち尽くしてしまう。
というのも、そこには奇妙な光景が広がっていたからだ。
さほど広くもない店内には、数人ほどの客がいた。が、全員がいわゆる『人間』ではなかったのだ。
ウサギの着ぐるみを来た少女と、鳥のトサカとクチバシを持った青年のカップルに、首から上がゾウの女性、犬の耳と尻尾を持った男、首から上が馬の青年と、誰もが奇抜な姿をしている。
奥のテーブルをかたずけているのはウエイトレスらしいが、なんとなく姿がぼんやりしていて、いるのかいないのか、はっきりしない。
カウンターの中にいるのは、ここのマスターだろうか。
彼は、カニだった。
一言で表すなら、『カニの着ぐるみ』だ。
巨大なカニに、人間の手足をつけたような恰好で、しかもカニの脚に当たる部分は全部、先が人間の手になっている。ただ、ハサミを備えた部分のみが、カニの脚の状態だ。
つまり、カニの脚が一対と、人間の手が四対ある、なんとも不思議な体型だった。
「いらっしゃいませ」
カニのマスターが、朧の方をふり返り、声をかけて来た。
「あれ? 俺が見えるの?」
思わず問うた朧に、マスターはハサミのある手を小さく横に振って答える。
「見えてはいませんよ。ただ、気配で感じるだけで」
「ふうん。……ここって、変わった店だね」
「よくそう言われます。でも、慣れれば、なんてことはないかと。お客様も、そんなお姿ですし?」
カウンターに歩み寄りつつ言った朧に、マスターが笑って返す。
「……なるほどね?」
その答えに笑ってうなずきつつ、朧はどこだったかで聞いた話を思い出した。
寝子島には、人外のものばかりが集う喫茶店があるのだと。そこは、普通の人間には見つけ出すことは難しいが、人外のものであれば、散歩の途中で簡単に見つけてしまえる――そう、この日の朧のように――そんな店なのだと。
(俺はどうやら、その店に行きあたったようだよ)
胸に呟き、彼はカウンターに腰を下ろすと言った。
「紅茶と、ケーキを。ケーキは、マスターに任せるよ」
「かしこまりました」
マスターはうなずき、さっそく紅茶の用意を始める。
+ + +
馬頭 カナト
は、馬の頭と人の体の姿で、今日も喫茶『アンノウン』で優雅にお茶の時間を楽しんでいた。
ちなみに、彼のこの姿はろっこんが発動しているせいだ。
彼のろっこん『自己偽装(セルフパーティーグッズ)』は、容姿を誉められると発動する。
異国の血が混じっているらしく金髪碧眼で、整った顔立ちの彼は、周囲から容姿を誉められることなど、日常茶飯事だ。そして、そのたびにこの姿になる。
そんなわけで、彼はここの常連と化していた。
(ろっこん自体は気に入っているんだけどね。もちろん、ここも。ただ……話すことができないのと、ニンジンが食べたくなるのだけは、どうにかならないものだろうか。特に、ニンジンの方は……)
奥のテーブルに座り、ゆったりと紅茶を飲みながら、そんなことを胸に呟く。
というのも、さっきから例によってニンジンにかじりつきたくて、仕方がないのを我慢しているからだった。
(今すぐニンジンにかじりついて、こう……頭からバリバリと噛み砕きたい……。でも、そんなはしたないことはしないよ。僕は紳士だからね)
自分で自分に言い聞かせるように呟き、彼は紅茶のカップを口に運ぶ。
その時、ドアベルが小さく鳴って、入口が開いた。そちらをふり返り、カナトは首をかしげる。
そこに人の姿はなかったが、扉はややあって閉じて、床に敷き詰められた渋い赤のじゅうたんの上に、かすかな靴音が響いた。
マスターが誰もいないカウンターの一画に向かって、声をかける。対して、誰の姿もないのに、答えが返った。
(透明人間?)
マスターと見えない相手の会話に目を見張り、マスターが紅茶の準備を始めたところで、カナトは思わず口を開いた。
「ひひーん」(そこに、誰かいるのかい?)
だが、馬の頭になった彼の口から出るのは、馬の鳴き声ばかりだ。
ただし、ここでは一応、他の者との会話も可能だった。
神魂の影響を受けた店だからか、なんとなく相手の鳴き声の意味が、互いに理解できるのだ。
「ええ。透明な体のお客様が、おいでですよ」
マスターが答えて、軽く手で透明人間・朧のいる方を示す。
それを受けて、朧はそちらをふり返ると、にっこり笑って言った。
「俺は、
霧谷 朧
だ。よろしくな」
それから少し考えて、ちょうどカウンターに飾ってあった花瓶の中から、バラを一輪取り上げる。
「姿が見えないのも、話しにくいかもな。とりあえず、こいつを身につけておくから、俺の目印にでもしてくれ」
言って彼は、それを胸元に飾った。
カナトの目には、空中にバラが浮かんでいるようにしか見えなかったが、たしかに目印にはなるなとうなずく。
「ひひーん。ひん、ひん」(僕は、
馬頭 カナト
だ。ここで会ったのも、何かの縁だ。こちらこそ、よろしく)
名乗ってから、尋ねた。
「ひひひ~ん。ひん」(ところで霧谷君は、どうして透明になったんだい?)
「うっかり、消しゴムで消しちまったのさ、自分をね」
問われて朧は、そんな冗談を口にする。おそらく、彼の姿が見えていれば、その口元に浮かんだニヤニヤ笑いから、カナトも冗談だと察することができただろう。だが、姿が見えず、声の調子が少しばかり深刻さを帯びていたせいで、カナトは半信半疑で受け止めた。
「ひひーん」(そんなことが、あるものなのかね?)
途端、朧はクスクスと笑い出す。
「冗談だよ、冗談。俺のはろっこんさ。馬頭君のも、そうだろ?」
「ひん。ひひん」(冗談なのかい? 人が悪いな。……ああ、僕のもそうだよ)
カナトが苦笑と共に、肩をすくめる。
そこへ、マスターが朧の注文した紅茶とケーキをカウンターの上に置いた。ケーキは、桃と洋梨をたっぷり使ったフルーツケーキだった。
「おお、美味そう」
朧が声を上げ、見えない手で持ち上げられたフォークが宙に浮く。
そのフォークで切られたケーキが、何もない空間に消えて行くのを、カナトはなんともシュールだと思いながら、ただ見つめていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
15人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年03月13日
参加申し込みの期限
2015年03月20日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年03月20日 11時00分
参加キャラクター一覧
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