希望戦士ニャンダム・レクイエム｜リアクション

希望戦士ニャンダム・レクイエム

●戦況レポート

　ラクシーン公国の独立運動に端を発する宇宙戦争は開戦より１年、当初の劣勢を盛り返した地球共和国軍の反撃によって、戦線は公国軍の最終防衛ラインでもある宇宙要塞ジーマ・コネ周辺の宙域にまで達していた。
　長く続いた戦いによって、両軍ともに疲弊は激しく、これから行われるジーマ・コネ掃討戦が最後の戦いになるであろうことは両軍兵士にとって暗黙の了解であった。
　共和国軍は公国軍の数倍の兵力をもってこの掃討戦に当たったが、追い詰められた公国軍は犠牲を厭わない猛烈な反抗で共和国軍に立ち向かい、多くの戦場で数の不利を押し返し、共和国軍の兵士たちを恐れさせたが、それも一時しのぎのものにしかならない事は誰の目にも明白で、公国軍の敗北ももはや時間の問題かと思われていた――

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