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ある休日の一日~豆腐屋さんの場合~
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雨崎 荒太郎
は、柄にもなく緊張していた。手土産を持って向かうのは、「西野町とうふ店」である。この豆腐屋の一人娘と交際して早1ヶ月。帰省の際に家族に交際がバレて、特に母には向こうの親御さんにご挨拶するよう念を押されてしまった。これが事の発端である。
荒太郎は緊張している。豆腐屋に行く道で、豆腐屋から帰るジェレミアとすれ違ったのだが、リンクスの耳には気付かなかった。いやそもそも、ジェレミアとすれ違ったことすら気付いていない。それほどまでに緊張していたという証明でもあった。
「こんにちは……っ」
店番は彼女のお父さんだけのようだ。その頭には犬の耳がついていたが、まさか生えているものとは思わない。冷静であれば何かのイベントだろうかと考えることもできたが、今の荒太郎にはその耳の存在がまともに意識の中へ入って来なかった。
とりあえず店内に入って、試食品を口にしながら、不審がられない程度に店内を見回す。幸運なことにこの時間は荒太郎以外のお客さんはいないようだ。そういえば店頭のスペースにも、誰もいなかったような気がする。
伝えるべきことはただひとつ。
『娘さんとはお付き合いさせてもらっています』
なんのことはない、一息で言える内容だ。荒太郎は心を落ち着かせるよう、大きく深呼吸した。
「あの」
「はい、何をお求めかな?」
「今日は……」
どれほど緊張していたのだろう。緊張していたから、と言うべきかもしれない。荒太郎の脳裏をよぎったのは彼女……と、買い物用の厚揚げだった。
「今日は、娘さんを下さい!」
「……」
「……あっ」
微妙な間が互いの間に流れる。言ってしまった言葉と事の重大さに、荒太郎は慌てた。
「い、いやそんなつもりじゃ……」
しどろもどろになって、本来言うつもりだった言葉を口にする。
「厚揚げ、厚揚げを下さい! あとおからドーナツも!」
圭吾は一瞬言葉を紡ぐことを忘れた。が、すぐ後の厚揚げとおからドーナツに我に返る。きっと言い間違えか何かだったのだろう。言い間違えだとしても、衝撃的ではあったのだが。
「厚揚げだね。おからドーナツも一緒に詰めるから、待っている間に試食どうぞ」
おからドーナツの欠片を荒太郎に渡す。
「ありがとうございます」
緊張のためか、荒太郎は黙っておからドーナツを食べる。すると、そんな荒太郎の頭に、動物の耳が生えてきた。狼のようだ。ちらっと同じく狼の尻尾が心許なげに揺れている。
耳に尻尾、驚いたがはっきり言っていいものか圭吾は迷った。
「その、病気は大丈夫かい?」
「へ、変な病気とかは持ってませんっ。そ、それに娘さんが初めてですから……」
何を勘違いしたのだろう。予想だにしない答えに、圭吾は結局言葉に詰まった。
お代を払って、荒太郎は手土産の紙袋を圭吾に差し出した。中身はお煎餅とお菓子の詰め合わせである。
「これはどうぞ、ご家族で召し上がってください。それと、おとんさん……僕、雨崎荒太郎は……」
緊張で、ごくりと生唾を飲み込む。今日はこれを言いに来たのだ。これを言わねば、今日ここに来た意味は無い。
「娘さんと、お付き合いさせてもらっています。いきなりどこの馬の骨と思われても仕方ないですが娘さんを想う気持ちは人一倍あります!」
荒太郎は頭を下げた。殴られる覚悟はできていた。
圭吾は、目の前で頭を下げる荒太郎を黙って見つめ、差し出された紙袋を受け取った。今日来店した本当の用事はこれだと察したようである。
「ありがとう……ひとりで彼女の父親に会いに来るなんて勇気あるね」
ちなみに圭吾の胸に去来するのは若かりし頃の思い出である。圭吾が今の嫁の父親に挨拶する際は、怖くて嫁に付き添って貰っていたのだ。
恐る恐る、荒太郎は顔を上げる。圭吾は笑顔を浮かべていた。
「ありがとう……これからも娘をよろしくね。でも……くれぐれも誠実なお付き合いを頼むよ?」
「はい、ありがとうございます!」
ゴゴゴと地鳴りのような音が聞こえてきそうな雰囲気だ。
荒太郎はもう一度、頭を下げた。
「デェトの予行演習? 任せとけなのだ!」
お昼。修は真央と一緒に岬近くの海岸に来ていた。
「デートの予行演習ってなんだよそれ」
「真央ちゃんは修ちゃんを応援してるのだ」
焦りはしたが、真央は修の恋を応援してくれている。それは修にとって、凄く嬉しいことだ。
ここで準備するのはお昼のバーベキューである。
「最初からバーベキュースタンド使った方が良いと思うのだ。最近は地面に直火非推奨なのだ、景観悪くなるのだ」
真央の言葉を受けて、修はバーベキュースタンドの上に鉄板を置く。その上に、買ってきたハンバーグや焼きそば、野菜をのせた。「西野町とうふ店」で買ってきた木綿豆腐は田楽風にして、他と同じように鉄板に並べる。
異変が起こったのは、お昼のバーベキューを食べ終わる頃だった。
「……ケモミミ!」
「ぶふぅっ!? 修ちゃんの耳……真央ちゃんもなのだ?」
修を見て、真央は手持ちのミラーで自分の頭を確認し始めた。修は自分の頭を触って確認する。真央のように耳が生えているようだ。
「また神魂か。真央は三毛猫みたいだ」
「修ちゃんは狼なのだ。これはなんの神魂なのだ、ねこったーに情報出てるのだ?」
真央と一緒にねこったーを確認する……が、情報は出ていないようだ。
修は耳や尻尾を触ったり振ったりしてみた。聴覚や嗅覚に変化は無い。
「耳も尻尾も、ただついているだけみたいだな。真央はどうだ?」
真央は耳をぴこぴこ動かしたり、尻尾をぶらぶら振ったりする。三毛猫の耳と尻尾だからか、その様子はとても可愛らしい。
「可愛いぞ、真央。鳴き真似をしてみたらもっと可愛いぞ」
「お世辞は恥ずかしいのだっ」
「ははは、いやホントホント」
お互いに特別な効果が無いとわかってから、再びねこったーを開いて、けもみみと尻尾が生えたことを書きこむ。勿論、動物のような特別な感覚が無いことも含めてだ。
「もっと調べてみるか?」
「気にはなる、けど……サプライズに動じない肝っ玉大事なのだ! 今回は大事な予行演習、NMR(寝子島ミステリーレポート)はまた今度なのだ」
それもそうだ、と修も頷く。何より、今日やる予定のことはバーベキューだけではない。
お腹が膨れた後は、岩場で釣りをするのである。おからが力を発揮するのはここだ。
「おからにオキアミとか練り込んで餌にするのだ? 真央ちゃん遊漁(釣りのこと)はそんなに詳しくないけど、団子釣りはあんまり流れが速くない所がお勧めだと思うのだ」
「いや、おからは撒き餌に良いんだ」
「餌が海底に積もりそうなほど撒くのは厳禁なのだ」
「ああ、海が汚れないよう加減しながら魚を寄せて釣るつもりだ」
修と真央は釣り糸を垂らすと、買ってきた豆腐アイスやおからドーナツを出した。ただ釣れるのを待つのではつまらない。何が釣れるのか楽しみにしつつ、「西野町とうふ店」のスイーツを楽しむのだ。
「お腹いっぱいちょっと眠くなったのだ……」
スイーツの代わりに魚が保冷箱に溜まる頃、修たちは気持ちよくうたた寝をしていた。 修の膝が真央の枕に、そして尻尾が布団になって。2人は重なるように丸くなっていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月25日
参加申し込みの期限
2014年10月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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