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【らっかみおろし】第1区間:山頂から麓へ
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chapter.7 滝行エリア2
虎猫チームの男性ふたりがプロ集団の餌食になっていた頃、割れ目エリアを3位で通過した黒猫チームは滝を前にして誰が行くか相談していた。
滝はやだな……。
勘三郎の気が乗らず、誰かやってくれる人がいないものかと立候補を待つ。すると、ピーターがすっと手を挙げた。
「滝に打たれるの、ちょっと興味あるからやってもいいかな?」
「おっちゃん、やってくれるのか?」
「うん、ふと思ったんだ。忍者とかもこういう場所で修行してるのかなあって」
外国人からしたら珍しかったのだろうか。忍者が滝行していたかどうかはさておき、ピーターは割と乗り気だった。
「さすが、えらい! 立派!!」
手を叩き、大声で褒め称える勘三郎。若菜もまた、力一杯のエールを送った。
「頑張れー!」
その声援を受け、彼はゆっくりと滝へと進む。
「水浴びして気持ちいい……っていう雰囲気じゃあなさそうだねえ」
改めて滝の目の前に来ると、その勢いの凄まじさに圧倒される。先ほどは忍者だの修行だのと口にしたが、別に強くなりたいとか、そういった気持ちがあったわけではなかった。
ただ、純粋に興味があった。それだけである。
「よいしょ、っと」
ピーターは小さく声をあげながら、滝に入った。心なしか、他の参加者よりも奥の方に進んでいった気がする。
滝の激しさのせいもあり、ピーターの姿は若菜と勘三郎からは完全に見えなくなってしまった。
「大丈夫かな……」
「俺はおっちゃんを信じるぜ!」
ふたりが見守る中、時間だけが過ぎていく。
「1分経過、クリアです」
係員の声が聞こえた。
「出て……こないね?」
「おっちゃん……」
もしや、非常事態が発生したのだろうか。待機していた人工呼吸のプロ集団(Bチーム)が滝に飛び込む構えを見せた。
「おっちゃーん!」
勘三郎が叫ぶ。と、その時だった。うっすら、人影が見えた。それは紛れもなく、ピーターの姿であった。彼は無事、帰還を果たしたのだ。
「心配したんだぜおっちゃん!」
「でも、無事で良かった……!」
温かく迎えるふたりを見て、ピーターは小さく笑って言った。
「いやあ、滝に打たれていたらなんだかぼーっとしてきて、昔うちのかみさんと海に行った時のことを思い出してねえ……」
「そ、そうかおっちゃん! とりあえずその話はあとで聞くぜ!」
「え? すまないね、ちょっと聞こえにくくて」
どうやら彼はあまりに長い時間滝に打たれたせいで、一時的に耳が遠くなってしまったようだ。ピーターは、昔の思い出を次々と語りだした。
「あのときは、伝説の波がねえ……」
黒猫チーム、滝をクリアしたにも関わらず思わぬタイムロスが発生!
◇
そこに、白猫チームとさび猫チームが並んでやってきた。
「滝はひとりがやればいいんだな。水に濡れちまうから女子にやらせるわけにも行かねーし……ここは体育科の俺が行くぜ!」
さび猫チームの代表者は、朝陽がそう発言したことですぐに決まった。
ちなみにこの時、彼の頭にひょっこりと浮かんだのはかつて行われた水泳大会のワンシーン。あの時、といきは濡れて透けて……。
「っと、変なこと考えんな! 集中!」
気を引き締め直し、滝へ入ろうとした直前、朝陽は感じ取ってしまった。何かを待っているような、そんなおぞましい視線を。
ばっとその気配のした方を振り向く。
「ん……どうした? やっぱり代わるか?」
「志田さん、まさか怖じ気づいたとか言わないにゃ」
視線が合った刀とといきが心配そうな目で見つめ返してくる。今しがた感じたのは、彼らの視線だったのか?
いや、違う。
彼らの向こう側でギラリと目を光らせている、プロ集団(Bチーム)のものだ。
「もうすぐAチームも戻ってくるじゃろう……万全の態勢で人工呼吸してやるわい」
舌なめずりをしながらそう漏らした婆さんの言葉に、朝陽は身震いした。
「じ、人工呼吸は勘弁してくれ……ていうかばーさんたちこっち見んなッ!」
「ああん? こちとら、命の番人やっとるんだ。ケチつけるんじゃないよ小僧!」
「ス、スンマセンスンマセン」
婆さんの異様な迫力に、反射的に朝陽は頭を下げて謝った。
「でも、スタンバらなくても俺は大丈夫っすから!」
彼女たちにそう宣言すると、朝陽は滝の中へ飛び込んだ。
「俺のファーストキスは、ちゃんと好きな清楚系の……なんの話だ!」
自分で自分につっこみつつ、滝を浴びる。その激しさに思わず「うぉ!」と声が漏れた。
「思ったより滝の勢いつえーな! 結構いてぇ!」
しかし、踏ん張ればどうってことはない精神で彼は乗り切ろうと努力する。サッカー部で鍛えられた体幹は、ここぞとばかりに活躍を見せた。
「うおおおおおお!」
長い長い1分という時間、彼はひたすら心を無にして耐えた。
——こんなところで沈んじまったら、カッコわりぃぜ!
ところどころ、雑念が交じってはいたが。ただそれでも、持ち前の運動神経で見事関門を突破した。
「ちっ、あの唇には及ばずか……」
「い、今舌打ちしなかったか? したよな!?」
「若い唇は、それだけで罪なのさ。さあ、とっとと行きな、坊や」
もし溺れていたらどんな目に遭わされていたのだろう。恐ろしいイメージが一瞬脳裏に浮かぶが、慌てて振り払い、朝陽は刀とといきの待つところへと戻った。
時間を食っていた虎猫チームと黒猫チームを一気に抜き、彼らがここで2位に躍り出た。
「あーっ、さび猫チームが!」
若菜がそれを見て大声を上げる。ピーターの話は、まだ続いていた。
「そうそう、それでうちのかみさんがその時言ったのはねえ……」
「追いかけないと! ほら!」
言うが早いか、若菜は強引にピーターの腕を取り、籠の前へと戻った。
黒猫チーム、3位で滝行エリアを通過。
◇
白猫チームの澪は、同じタイミングでやってきたさび猫チームが滝に挑む様を見ていた。もちろん、そばで待機していたプロ集団の野性的な言動も。
彼女たちプロ集団を見るまでは、澪はこう考えていた。
体力は割合ある方だし、滝行くらいなら余裕じゃないかな、と。事実、チームメイトの謡も「神楽坂君に任せよう」という姿勢だった。
しかしここで澪に、電流走る。
それは神が与えた天啓か、悪魔の囁きか。
「でも待てよ。あのお婆さんたちは人工呼吸要員。イコールここで流されれば人工呼吸を施されるということ……」
もちろん、澪とて好んでお婆さんからの人工呼吸を受けたいわけではない。彼は、先ほど聞いたお婆さんのセリフに光を見出していたのだ。
——もうすぐAチームも戻ってくるじゃろう。
確かにあのお婆さんは、そう言っていた。ということは、あのお婆さんたちは素直に考えればBチームだ。
そのアルファベットの意味はなんだ? AチームのAは、AランクのAなんじゃないのか?
ということはつまり、Aチームの人工呼吸は美人なお姉さんたちのマウストゥマウス……ッ!
ここまで僅か数秒で、思考を完成させた澪。
そうとくれば、あとは実行に移すのみである。チームメイトには悪いが、澪は流される気満々で滝に入った。おそらく1分ほどであれば耐えられたとは思うが、彼は己の欲望のため、入ってすぐその体を水流に預けた。
「わー流されるー、誰か人工呼吸を! 人工呼吸をー!」
どこかわざとらしさすら感じられる口調で彼は声を上げながら、流されていく。
もう心の中では、「どんなおねいさんが助けてくれるんだろう」とわくわくが止まらない。
が、既にご存じの通り、Aチームも90オーバーのお婆さん集団である。
「えっ……えっ!?」
瞬く間にプロ集団(Aチーム)に囲まれた澪は、水際に引き上げられた。
「あの、きれいなおねいさん……」
「あんだって? ふふ、そんな口説き文句を聞かされちゃ、全力の人工呼吸で応えないといけないね」
違う、そうじゃない。澪はぶんぶんと大きく首を横に振った。
「何が人工呼吸だ! 僕の貞操は意地でも渡さないぞ!」
しかし、ここは多勢に無勢。ましてや相手はプロ。彼女らの前で、澪はあまりに無力だった。
「こんなはずじゃ……んー! んー!!」
澪は泣いた。涙が、すべてを流してくれれば良いと思った。
視界の隅では、謡が哀れみの視線を向けているのが見えた。その隣では、無邪気に応援する戦乙女の姿が。
「元気になぁれ! 元気になぁれ!」
ちなみに彼女が可愛い仕草で「元気になぁれ!」と叫ぶと、ろっこんが発動してしまう。その能力は、「周囲の生物や植物に活力を与える」というものである。
そしてそれが皮肉にも、プロ集団のお婆さんたちに活力を与えてしまった。
「なんだい、今日はいつもより調子が良いねえ」
「まだまだ人工呼吸できそうだよ、あたしゃ!」
活気づいたお婆さんたちは、より一層激しい人工呼吸を澪に施していく。そこに、なんとBチームまでもが合流してしまった。
「待たせたね! 残りはこの坊やだけかい? ようし、最後に人工呼吸のフルコースを、サービスしてやろうじゃないか!」
こうしてプロ集団総出で人命救助を受けた澪は、力尽きた。
レース後、彼はこう振り返ったという。
今日のことは忘れよう。精神衛生のために、と。
肝心のレースの方は、利平と昌也がどうにか復帰した虎猫チームが4位でこのエリアを抜けたため白猫チームが最下位へと順位を落としていた。
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梅村象山
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月12日
参加申し込みの期限
2014年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月19日 11時00分
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