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【らっかみおろし】第1区間:山頂から麓へ
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chapter.2 岩場エリア1
スタート地点である九夜山の頂を降りてすぐのところに、第一の障害である岩場がある。
ここの岩場は「女体岩」と呼ばれており、その名の通り丸みを帯びた、妙に艶めかしい形が特徴の岩が密集している。
参加者は、この女体岩エリアを慎重に降りて抜けなければならない。
各チームがそれぞれ対策を講じる中、三毛猫チームは慎重を期して安全策を取っていた。
「ここの岩場は変に丸みを帯びて、つるつるしやすいらしい。変に走ってこけて怪我したり、人形を落としたりするよりは歩いていった方が良いな」
高梨 煉
がそう告げたことにより、彼らのチームはあえて走るという選択肢を取らず、踏ん張るように一歩一歩岩場を進んでいた。
そのお陰で、彼らはレースが始まってからまだ一度も人形を落下させていない。なにせこの人形、一度落としてしまったら戻す前に汚れを綺麗に拭き取らなければいけないのだ。それだけで充分なタイムロスになってしまう。
それを見越した煉の作戦は、お見事であった。
ただひとつ、解せないことがあるとすれば。
「……人形が落ちないよう進めているのは良い。それは良いんだけどな」
煉はちらりと籠に入った人形を見る。もちろん彼らのそれも装飾がされていたのだが……。
自分は、着ていたカーディガンを羽織らせただけだった。派手なことは、他のチームがやってくれるんだろうと思っていたからその程度に留めていたのだ。が。
今彼の瞳に映っているのは、カーディガンの他に、蛍光ピンクの水着をはき、いかにも豪華そうなティアラをかぶったなんとも眩しいお人形であった。
「おい……やっぱりこれおかしいだろ」
凍るような冷たい視線を、チームメイトに向ける煉。早速弁明に走ったのは、
桐野 正也
だ。
「いや、なんか母さんに持たされてさ。俺も『そんな高価そうなのいいの?』って聞いたんだけど」
「値段のこと言ってるんじゃなくて、キラキラしすぎだろってことだよ」
煉の言う通り、正也がかぶせたティアラはどこぞの皇后様が身につけているような目映い光を放っていた。実際はビーズで出来ているので安価なものらしいのだが、パッと見はいかにもな高級品に見える。
「だってほら、豪華な飾りほどご利益があるみたいだしさ」
「分かった、それは分かった……これは良いとしよう」
溜め息をひとつ吐いて、煉は視線を下に移す。別な意味で目映いピンクのブーメラン水着が、これでもかと主張していた。
「武道、お前だよなこれ持ってきたの」
煉に睨まれた
志波 武道
は、満面の笑みでグーサインをつくって答えた。
「イイヨネ! ハデダヨネ!」
「ハデダヨネー、じゃねぇよ! なんでよりによってそれなんだよ!?」
これには、たまらず正也がつっこんだ。
彼らは親友同士ということもあり、この区間の参加チームの中でビジュアル的にも雰囲気的にも一番爽やかなはずだったのだが、完全にらっかみさま人形がその爽やか感をかき消していた。このド派手な人形を運んで山を下るのは、ちょっとした罰ゲームですらある。
「わかった、もういい。この話題を出した俺が馬鹿だった。遅れる前に先に進むぞ」
なんとも形容しがたい人形を支えながら、煉は溜め息と共に前に向き直った。
「話に聞いてはいたが、随分極端な丸みだな。こけないようにゆっくり通るぞ」
人形が落ちないよう気を配ることは忘れず、女体岩に細心の注意を払うようふたりに指示する煉。その舵取りに、落ち度はなかった。
しかしトラブルというのは突然、予想外のところからやってくるのだ。
◇
親友三人組の三毛猫チームと並ぶように進んでいたさび猫チームは、この岩場を切り抜けるため、バランスがとれるように掛け声をかけながら進んでいた。
「神楽坂くん、掛け声はあらかじめ決めてたアレでいくよー」
「了解だよ、いっせーのーで」
謡と澪が一瞬顔を見合わせ、同時に口を開く。
「ヴァルちゃんかわいい!」
籠の中にいる戦乙女への、惜しみない賞賛。その素晴らしい掛け声に戦乙女も満更でもない様子だ。
「ヴァルちゃんかわいい!」
「ヴァルちゃんかわいい!」
謡と澪が、周囲からの「なにあの人たち」という目線にもめげず懸命に掛け声をかけバランスをとっていく。
普通これだけかわいいを連呼されるとさすがに恥ずかしくなってくるものだが、戦乙女に限ってそれはなかった。むしろ言われれば言われるほど、満足度はアップしていった。
ただ、唯一彼女が気にくわなかったのはその呼び方である。
「ちょっと待って、わたしをかわいいって讃えるのはいいんだけど、わたしの名前、乙女だからね! ヴァルとかヴァル子とか呼ばないでね! ね!」
自らの名前にコンプレックスを抱いている戦乙女は、これ以上は我慢ならんとばかりに呼び方を指定した。
しかし。
「ヴァルちゃんかわいい!」
「ヴァルちゃんかわいい!」
「言ってもやめてくれないね君たち!?」
一度決めた掛け声を途中で変えてはバランスがとれなくなると判断したのだろう、男性陣の掛け声は一切変わらなかった。あるいは、ただ単にからかってるだけかもしれない。
戦乙女のフラストレーションが溜まる一方で、彼らは順調に岩場を進んでいた。
がしかし、ここで澪があることに気づく。
「見て見て謡くん、あの岩なんかヤバくない?」
「え?」
澪は、気づいてしまったのだ。ここの岩場が、やけに卑猥な曲線を描いていることに。
最初、謡はその卑猥さに気づかなかったため「何が?」と聞き返したのだが、澪は「いや何がとは言わないけど……」と口ごもり、鼻を手で押さえだしてしまった。
その仕草、そして女体岩という名称を思い出し、謡も澪が言わんとしていたことに気づく。気づいてしまう。
彼らがそこそこのボリュームで喋っていたため、ふたりの会話は周りにも聞こえていた。
ということは、併走していた三毛猫チームの耳にもその言葉が届いていたということである。
「この岩場、大変だな……」
三毛猫チームのひとり、正也は努めて彼らの会話が頭に入ってこないよう、独り言を口にした。しかしそれは既に意識してしまっていると同義なのであった。
「実際だったら、誰に近いかなー」
なので、澪がなにげなく呟いたそんなセリフも、ばっちり頭に入ってきてしまった。
誰だよ、実際だったらとか言ってる奴……!
心の中で、正也が叫ぶ。視線は無意識のうちに、女体岩へと向いていた。ついでに、無意識に声も漏れていた。
「でも確かに、ウチの学校胸大きい子多いよな……」
それでいて、彼のろっこんは思っていることをフキダシで出現させてしまう力のため、「胸大きい子……」のくだりが完全に具現化し、助平な考えがダダ漏れだった。
あとたぶん、見間違えじゃなければ鼻から血も漏れていた。もうなんかいろいろ漏れていた。
「おい」
すかさず、煉の声がかかった。
「エロいこと考えてんじゃねぇよ」
「かっ、考えてないって!」
「えーきりのん思いっきりフキダシ出てるよ? なになに、ムネノオオキナ……?」
「わー、読むなっ! 読むな!!」
武道が冗談交じりでからかうと、正也は一刻も早くフキダシを消そうと叩きまくった。ちなみにこの時彼らの配置は、正也が籠の前を持ち、武道が後ろ、そして煉が人形を見張るサポート役だった。
つまり、正也が手をバタつかせたことにより、籠が大きく傾くという事態が発生してしまった。
「おっ……と」
常に人形に注意を向けていた煉が空中でどうにか人形をキャッチしたため、落下自体は防げたものの、歩みが止まったのは紛れもない事実。
煉は暗黒のオーラをまとわせて、ふたりに告げた。
「エロ妄想も大概にしろ。あと武道、ふざけすぎだ」
ゴゴゴ、と効果音が聞こえてきそうなほどの迫力に、慌ててふたりは謝罪する。
「も、もう大丈夫だ。悪かった」
「スミマセンゴメンナサイモウシマセン!」
「まったく……これ以上ふざけたら、山駕籠に俺も乗るぞ」
あんな風に、と煉が指さした先には、戦乙女を籠に乗せしんどそうに籠を担ぐ白猫チームの姿。
「……うわあ」
その汗だらだらな光景に「シャレになってない」と気持ちを入れ替えた正也と武道は以後、女体岩に惑わされることなく無事岩場エリアを抜けたのだった。
ちなみにこの時、白猫チームの様子はといえば。
「何あのボインみたいな岩、怖いんだけど」
澪によって女体岩の丸みが持つ意味に気づかされた謡が、小さくその身を震わせていた。
「それはまんじゅう怖い的な?」
「いやそういうのじゃなくて、俺ボイン恐怖症なんだけど」
どうやら彼は、リアルにボインに対して畏怖の念を抱いているようだ。もったいない。
「あ、それならヴァルちゃんの絶壁で癒やされたら?」
「へっ?」
突然話をふられた戦乙女は、思わず素っ頓狂な声をあげた。謡はそんな彼女の胸を見て、震えを見事止めていた。
「うむ、絶壁パワーで復活ー」
なんと失礼な奴だろうか。いや、ある意味胸にボリュームがない世の中の女性たちに希望を与えたのかもしれない。まあだとしても失礼だけども。
すっかり元気を取り戻した謡は、再び呼吸を合わせるべく澪と掛け声を掛け合った。しかも、今度はアレンジが加えられていた。
「せーの」
「ヴァルちゃんのパンツはイチゴ柄!」
「ってこら! わたしのパンツの柄を大声で叫ぶな! というかきみらなんで知ってるの!?」
その謎は残念ながら解けることはなかった。
女体岩エリアを彼らが抜けるまでの間、ひたすら戦乙女のパンツの柄が辺りにこだましていたことも、併せて残念な出来事である。
やがて白猫チームが女体岩エリアを抜けると、その時点での順位が発表された。表示板に書かれた数字は、「3」。
「あれ、三毛猫チームに目の前で抜かれたのは分かってたけど、もう1チーム先を行ってるの?」
謡が不思議そうに呟く。同様の思いは、三毛猫チームにもあった。
「てっきり、俺たちが1位だと思ってたけどな」
女体岩エリアを抜けて配置を変えて下山を続けながら、煉が言う。
最も早く岩石地帯を抜けたと思われた彼らだったが、実はそれよりも早く、あるチームが一足先に女体岩を抜けていたのだ。
それが、レース前入念に作戦確認をしていたさび猫チームであった。
そもそも女子がひとりチームにいるさび猫チームは、その時点で男子生徒3人の三毛猫チームより幾分有利であった。
加えて、さび猫チームの刀は自身とチームメイトに「すり足気味に走り、体が上下に揺れることを極力減らして安定した状態で走る」という意識付けを行っており、走法にも抜かりがなかった。
途中、元気の有り余った朝陽がペースを上げてしまいそうになることはあったが、といきがしっかりペースメーカーとして動きを調節し、転倒しないよう気を配っていたのだ。
さらにといきは、男子ふたりが籠を担いでいる時あえて人形の隣ではなく前面に出て風よけの役目を担い、ふたりの負担を軽減させていた。
「これで、少しは進みやすくなってるかにゃ?」
「ああ、助かる」
「わりーな、青物!」
といきのサポートが、刀と朝陽の表情と口ぶりを明るくさせる。
今彼らは、この上なく良いムードだった。
岩が密集している地帯では、少しでも平らな面があるコースを脳内で組み立て先導するという仕事人っぷりを見せつけるといき。
合間に、あまりに見事な女体岩を見て「といきはアスリートだから丸くなくていいんだニャ!」と乱心しかけた場面こそあったものの、大きなトラブルもなく、結果1位でここを通過していたのだ。
こうして岩場エリアはさび猫が1位、三毛猫が2位。白猫が3位という途中結果になっていた。
そして、残りの2チームではまさかの流血事件が発生していた。
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3人まで
シナリオジャンル
コメディ
バトル
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月12日
参加申し込みの期限
2014年09月19日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月19日 11時00分
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