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●古本巡りと巨漢の幻影
そろそろ昼が近くなり、境内は少し閑散とし始めていた。
屋台で買った食べ物を、その前に置かれたベンチに座って食べている人々もいる。
そんな中、寝子小一年、六歳の
大和 無銘
は、詰襟に外套と、まるで昭和初期のバンカラ学生のような出で立ちで、パンをかじりつつ境内へと足を踏み入れた。
(ふりーまーけっととか聞いたが……つまりは、市場のようなものなんだぜ?)
境内に並ぶ店を見渡して、胸に呟く。
とりあえずは、古本でも見ようと、そのまま歩き出した。
しばらく歩くと、ビニールシートの上に、所狭しと本を並べた店に行きあたった。
置いてあるのが小説本ばかりだからか、足を止めて本を眺めているのは、一人だけだ。童顔の、ポニーテールの少女、結衣香である。
結衣香は、本を手に取って中をぺらぺらとめくってみては戻し、めくってみては戻ししている。
「求めるのもが、見つからないようじゃねぇか。……古本屋で、自分のほしい本を探すのは、案外難しいんだぜ」
歩み寄って声をかけ、無銘は彼女が戻した本の表紙に目をやった。察するに、時代小説のようだ。
結衣香は顔を上げ、驚いたように無銘の方を見やったが、すぐに笑って返した。
「ええ。……でも、難しいからこそ、探すのが楽しいんです。違いますか?」
投げられた問いに、無銘はなるほどとうなずく。
と、結衣香は一冊の本を開いて中をめくり、パッと顔を輝かせた。
どうやら、望みのものが見つかったらしい。それでもまだ貪欲に、物色を続けている。
「幸運を祈るぜ」
それへ声をかけ、無銘はその店を離れた。
しばらく歩くと、再び古本を置いた店に行きあたる。ここは、本だけでなくブックカバーや栞なども扱っているようで、本は回転式のラックに並べられていた。
ここも、小説本が多いせいか、あまり客の姿はない。
そんな中に、金髪と青い目の少女が一人、詩集を手にしている姿があった。冴来である。真央の店で美咲紀と別れたあと、境内に並ぶ店をなんとなく眺めながら歩いていて、ここを見つけた。古本には読んだ人の思いが残っている気がして、彼女は新品の本よりも惹かれてしまうのだ。
手にした詩集の一文に、鉛筆で引かれた線を指でなぞる。
(きっとこの文が、すごく心に響いたんだね)
そっと、胸に呟いた。
そんな彼女の姿がどこか絵のようで、無銘は思わず目を奪われた。
そのまま見とれていると、まるで視線に気づいたかのように、彼女が顔を上げる。無銘は、慌てて目をそらすと、店を離れた。
しばらく行って、ようやく足を止める。
(な、何をやってるんだぜ、俺は。別に、逃げる必要ないじゃねぇか)
そうは思ったものの、胸の鼓動は思いがけず早かった。
しばし息が整うまで待って、歩き出そうとした時だ。誰かに呼ばれた気がして、彼はふり返った。
その視線の先にあったのは、緑の葉を茂らせた木とその下に立つ、黒づくめの巨漢だった。
周りの雰囲気にそぐわない巨漢に、無銘は思わず眉をしかめ、何も聞かなかったことにしようと踵を返しかけた。
途端。
「ウェルカーム!」
巨漢が陽気な声を上げ、彼に向かって手をふるではないか。
「やめろっ……! 周りから注目を浴びるだろ!」
思わず低く罵って、だが、なぜ自分を呼ぶのかも気になって、彼は結局そちらへ歩み寄った。
地面には風呂敷が広げられ、一見するとガラクタのような、なんだかわからないものが並んでいる。
と、巨漢は彼を見て、ニヤリと笑った。やおら懐から、木のケースを取り出すと、彼に向かって投げ渡す。
「……っ! 危ないだろ!」
かろうじて受け止めたものの、場合によっては怪我をしかねないとあって、彼は思わず喚いた。
その彼に、巨漢が開けてみろと言うように、顎をしゃくる。それに従いケースを開けて、無銘は目を見張った。
「これは……」
中に入っていたのは、花札だった。それも、古びた布で縛られている。
「おい、これは何の……!」
喚きながら顔を上げ、彼はぽかんとなった。さっきまでいたはずの巨漢は、どこにもいない。まるで、煙のように消えてしまっていたのだ。
もっとも、手にしたケースと花札はそのままだ。
「……いったい、なんだったんだ?」
狐につままれたような気分だった。だが、これはこれで、何か意味があるのかもしれないという気がして彼は、ケースのフタを閉めると、ポケットにそれを収めて歩き出した。
再び、店を見て回る。
今度は古本と限定せずに、連なる店に並ぶ商品をなんとなく眺めた。
古着や食器などを売っている店も多いが、手作りの品を売っている店も、それなりにある。
彼が度胆を抜かれたのは、月詠の店だ。そこだけまるで、ギャラリーのようで、しばし絵の鑑賞としゃれ込んだ。
アリーセの店は、ちらりと覗いただけだった。シュシュもペンダントトップも、彼には用のない代物だ。……いや、そもそも彼は、文無しなので、どの店に対しても、覗くだけなのだが。
美咲紀と召喚猫のがおーが店番を務める真央の店でも、やはり売っている品は自分には用なしとばかりに、ちらりと見ただけだった。ただ、無料配布の印刷物は気になった。
殊に、褌の締め方には、興味が湧いた。
それで結局、新聞とNMRと褌の締め方をそれぞれ一部ずつもらって、店をあとにしたのであった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
織人文
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月02日
参加申し込みの期限
2014年09月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年09月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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