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ミッドナイト・フリーキー・ショウ! ~ニャルカトラズの罪人
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【反逆の火】
午前四時。夜が開ける前に、彼らは行動を開始しました。
かつん、かつんと、暗い監房棟に、靴音は良く響きます。おかげで彼らは、深夜も断続的に続く看守たちの巡回が、ほぼ一定の間隔であることを知ることができました。
近づいてくる足音が、一端止まり。やがて早まったのを聞くに、気付いたのでしょう。
鉄格子の向こうにはみ出した手、倒れ伏す、
日暮 ねむる
の姿に。
「ああ……か、看守さん……! ちょうど良いところに……か、彼が、倒れてしまったんです……夜中に、突然急に苦しみだして、そのまま……!」
浅葱 あやめ
の演技は、見事なものです。ねむるを震える指で差し示す彼の顔は、同房の囚人の不調に戸惑い歪む、ごく自然な小心者の表情に見えたことでしょう。
ただ。看守たちにとっては、それも良くあることだったのかも知れません。あるいは、そうして自分たちを欺こうとする囚人たちは数多いことも、身に染みていたのかもしれません。
思惑とは異なり、巡回の看守は必要以上にこちらへ近づこうとはせず、腰から引き抜いた警棒の先で、ねむるの飛び出した手をつんつんと突いてみるのみ。明らかに、警戒しているようです。
「も、もっと良く見てあげてください! 彼、ひょっとしたら、このまま死んでしまうかも……」
がん! と響く金属音は、看守が鉄格子を警棒で殴りつけた音。看守はそれ以上を、囚人には告げさせず。問題無しと判断したのか、くるりと背を向け、立ち去ろうとした……その時でした。
確かに看守たちにとっては、囚人の一人や二人が苦しみ、果てに死んでしまったとしても、与り知らぬところではあるのでしょう。ただ、そうと判断を下すのには、少し遅すぎました。
「……つかまえた」
あやめを威圧するため、不用意に鉄格子へと近づいたのが運の尽き。足首をねむるにがっしりと掴まれた看守は、そのまま固い床の上へと引き倒され……待機していた
恵御納 夏朝
、
呉井 陽太
によって肩口をつかまれ引き寄せられた末に、額へと添えたねむるの手、発動したろっこんにより、あっという間に昏倒させられてしまいました。
「よしっ、と。呉井くん、鍵、お願い」
「OKだよぅ」
巡回の看守が、全ての監房に共通の鍵を携帯していることは、分かっていました。陽太は看守の腰、ベルトから鎖に繋がれた鍵を抜き取ると、監房の鍵穴へと差し込み、がちゃり。鉄格子の扉は、軋んだ音を立てながらも、あっさりと開きました。
すかさず、手筈どおり。夏朝とあやめがてきぱきと看守の服を脱がすと、ねむるがそれを着込み、
「うん。ニセ看守の誕生だね」
帽子を目深にかぶれば、彼はもはや、どこからどう見ても看守の姿です。
「それじゃ、行ってくる。少し予定は狂ったけど……あやめさん、呉井くん、後で看守棟で。恵御納さんも気をつけて」
当初の計画では、ねむるはこの段階で、囚人を護送する看守の役割を演じつつ、もう一人……予定ではあやめと一緒に、看守棟へと向かうことになっていました。ただ、首尾よく二人、看守棟へとたどり着けたとしても、朝方の起床時間には、看守たちによる点呼が待っています。
大人数で出てしまっては、本格的な作戦開始を迎える前に、囚人の不在が露呈してしまうでしょう。
看守姿のねむるが、仲間たちに見送られながら、闇の中へと消えていったのを確かめてから。
「……よし、それじゃさっさと、これを着せてしまおう」
残った三人は、ねむるの脱ぎ捨てた囚人服を、倒れた看守へと着せていきます。彼が戻らないことを不審に思う同僚が、決行時間までに現れないこと……一律に無個性に見える彼ら看守が、互いの個性を認識しているのかどうかは、ちょっとした賭けでした。
「無事に、看守棟へたどりつければ良いんですが……」
かすかに届く、ねむるのものと思われる足音が遠ざかっていくのを聞きながら、あやめは不安そうに眉を寄せました。
桐野 正也
と
工藤 耀
は、いわば……そう。バディな間柄です。
塀の外では、とあるファミリーに身を寄せる先輩、後輩同士。組織に敵対する全てを許容せず、仲間を傷付けるなら微塵の容赦もない、狂犬の桐野こと、正也。相手を殴る蹴るは序の口、さんざん『遊んで』飽きたらぽいと捨てる、気まぐれな猫のような耀。
二人は相棒として、ファミリーのため、多くの敵対組織やそこに属する者たちを相手取り、ことごとくそれらを退けてきました。
監獄の中へと落とされた今、彼らにだけ繋がれた頑強な鎖はきっと、その堅牢な絆の強さを表して……。
「仲間、仲間って、先輩。甘っちょろいんだよあんた。そんなモン、信じて何になるんスか? 他人なんだよ、結局」
「あ? 仲間を信じて何が悪いんだよ。他人は信じねーってフリして、お前こそ。ココ出たら、あの店に行くんだろ? 知ってんだぜ、猫ちゃんよ。お前、あの女のこと好きなんだろ?」
「……ハァ。先輩、フラグ立てすぎ。そりゃあんたのことだろ? あのカタギの、赤毛の弁護士に惚れてるくせに。イラつくんスよ、そういうの」
「な、ち、ちげーよバカ! 俺のことは良いんだよ、お前のことだろーが、このバカ猫が」
「犬みてーに尻尾振りやがって、忠誠誓うのもいいけど、俺を巻き込まないでくれる? 迷惑だぜ」
「んだと?」
「あ? やんのか?」
……それほど、仲が良いわけでも無いのかも知れません。
午前中の刑務作業は、穴掘り。ですが、もはや手にしたスコップもツルハシも放り投げて、今にも本気の殴り合いに発展しそうな二人へ、
「お二人さーん? あんまりおふざけが過ぎると、こわーい看守さんに目を付けられちゃうわよ?」
同房の
桃川 圭花
が、ひとつ釘を刺すと。
「……ちっ」
「ふん……」
ぷいとそっぽを向き、鎖に繋がれて不自由な両腕で、彼らは荒々しく穴を掘り返し始めました。
壁に掲げられた時計を見るに、確かに。まだ、予定には少し早いようです。
荒っぽい世界を生き抜いてきた二人。敬愛する組織の幹部たちならいざ知らず、他人に従うことなど、まっぴらご免ではありました。ただ、この監獄から抜け出すのに、どうにも彼らだけでは手詰まりであったのも確かです。それでなくとも、繋がれた鎖というハンデも、二人にはありました。
他人の手を借りざるを得なかったことがまた、彼らの苛立ちを加速させ……それに、なにより。
お互い何だか、気に食わないのです。
無益な穴掘りの作業を、彼らが真面目に務めるはずもなく、
「……ちっ。こっちに土をかけるんじゃねーよ!」
「ああ、すみませんねぇ、せーんぱい。わざとっスよ」
「あぁ!?」
終始、そんな調子なのでした。
かちかち、かちかち。ぐるりと回る針、その先端が、ある時刻を差した……瞬間に。
「んーっ!」
爪先立ち、胸を反らして、思い切り伸び。圭花の、その仕草。
それこそが、全ての始まり。
彼らが待ち望んだ、合図でした。
「……それじゃ。もう、遠慮はいらねーってわけだな?」
「はぁ? 何が……ッ!?」
どたんっ、と派手な音と土埃を巻き上げながら、耀が地面へ転がりました。繋がれた鎖を、正也が思い切り引っ張ったのです。
「おーっと、わりーな?」
「…………上等だ」
ゆらり。立ち上がり、鼻先を突きつけ威嚇しあう二人。
彼らは、『陽動屋』。時間になったら、この刑務作業場で派手なケンカを演じ、できるだけ長く看守たちの目を釘付けにしておくこと。計画の中で、それが二人の担うことになった、重要な役回りなのです。
がん、とまずは、耀が一発。頬に拳を叩きつけられた正也は、一瞬仰け反り……お返しに、耀の横面めがけて拳をぶつけます。
予定通り。頬の張り合いから、腹への重たい一撃が混ざり始めたところで、
「お、お前、喧嘩ごっこをすりゃいいんだから、もう少し加減を……」
「知らない、ねッ!」
どが、と。周りの囚人たちがみな、何事かと振り返るほどの大きな音が響き、
「……よーし分かった。そっちがその気なら……徹底的に、やってやろうじゃねぇかッ!」
「来いよ、駄犬が……調教してやるよ!」
計算された演技、喧嘩の振りを演じるはずが、いつのまにやら本気の殴り合い。一切の手加減ナシ、ガチのチェーンマッチ。
振り撒く熱狂。周囲でざわめく囚人たちにまで、次第に火がつくように伝播していく混乱と暴力の渦は、しかし、むしろ好都合ではありました。
ぴりりと鳴る笛の音。騒ぎを聞きつけた看守たちが、次々と作業場へ押し寄せる中、
「さて。それじゃ私も、作戦開始といこうかしら」
悠々と歩み去っていく圭花。
一度踏み出してしまえば、もう止まれない。脱獄計画は、坂を転がり落ちるがごとくに、スタートを切りました。
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担当ゲームマスター
墨谷幽
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シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
SF・ファンタジー
定員
30人
参加キャラクター数
22人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月27日
参加申し込みの期限
2014年10月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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