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◯霧は晴れないままだけど
広い広い空の下、先が見えない不安を抱えた友人たちはいまだ答えが出ない。
けれど友人たちの話を聞いて……
音海 なぎさ
は、ひとつ決断をした。そしてその決意をゆっくりゆっくりと語る。
「ボク、転科しようと思うんだ」
皆の反応を見るのが怖くて、振り返ることが出来ないままなぎさは続ける。
「先延ばしにしていたことを、もう、決めないといけないから……たとえそれが、間違いでも」
あの日
から御百度参りは続けている。すこしは体力もついたかもしれない。すくなくとも、続けるという意志は想像よりもずっと強かった。そしてそうするうちに、なぎさはあることに気がつく。
(今までボクは、『ナギ・サイレントオーシャン』を、演技の自分、心の壁だと思っていた)
なぎさは寮の中では女性用の服を着ていて、女子扱いされてきた。それを嫌だと言いながらも、皆が喜ぶようにと、完成度を高める努力をしてきた。
(でもそれは楽しいからじゃなくて……多分、本当のボクを知られたくなかったから)
本当の自分を、自分自身も知らないでいたかったから。
けれど、だけど。
どんなに隠したところで、なぎさ自身は知っている。
(ボクはボクが男だということを知っている。その上で、容姿特性に合った服を着て、『女であるボク』もいることを知っていた)
知っていて見ないふりをしていただけ。
(そして、時折ボクが女の時に男でありたいと思ったことも、その逆があったことも知っている)
矛盾だらけでも、それが、なぎさだった。どちらのなぎさも、なぎさであることに間違いはない。
ただひとつ違うのは、ようやくなぎさはそのことを受け入れられるようになったということ。『二人で一人』なのだと心の底から感じ、気がついたこと。
「ボクは体育科に行こうと思うよ」
もし、今、相談をしている友人が『ボク』も『ナギ』も本当の『なぎさ』として見てくれるなら。
(そこに演技の介入する余地なんて、ないじゃん?)
ならばもう迷うことはない。
「演劇よりも必要なことを、見つけようかなって」
視線の先の空は青く、青い。なぎさは知る由もないが、今のなぎさの瞳のように澄んだ空だった。そうして空を眺めていると、隣から小さなため息がこぼれた。ひとつ、ふたつ。みっつ。
「……必要なこと、もう見つけてるじゃないですか」
添木 牡丹
がほんのりと色づくように微笑んだ。
「そう、かな?」
「だって見つけたから、なぎさ君はそんなにすっきりした顔してるんだよね?」
十文字 若菜
は、くすりと笑いながら、そして羨ましそうに目を細めた。
「そんな顔してる?」
「うん! なぎちー、『きゃわわ!』って感じの顔になってるよ!」
「そ、そうかな……?」
ロベルト・エメリヤノフ
は唐突に元気になったようだ。その勢いに気圧されながら、なぎさはふっと微笑む。
人を救いたい。守りたい。助けたい。
そのために必要なことを、人間の肉体のことを、学びたい。それがなぎさの見つけたもうひとつの答え。
(きっと、受け入れてくれるよね)
こんな彼は、こんないろんな想いを持つ彼女は、友人を、先生を信じて、新たな道を歩み始める。
こうしてなぎさがひとつ決断を下して、牡丹はほっと胸を撫で下ろす。けれども、万事解決とはいかない。まだ若菜の顔色は冴えないままだ。
「十文字さん……」
「ごめんね、なんか」
「いいえ、気にしないでください。ただ、」
若菜の顔色が気になる、とも言えず、牡丹は口ごもる。
「うん、まだやっぱり悩んでる、かな」
「そう、ですよね」
けっきょく若菜の答えは見つかっていないのだ。
「ほら、たぶん芸術科に行ったら学費とかも……どうなるんだろうなって。そういう事もちゃんと考えないといけないんだよね」
そして彼女は自分の気持以外のことまで考えられる人。だからこそ、いろんな感情が、現実が彼女をがんじがらめにする。
「十文字さんは、十分すぎるくらい考えてます」
いっそなにも考えずに決めることが出来れば。
「……ありがとう」
そんな意味のない『希望』は牡丹は口にしなかった。
「私の夢はステンドグラス職人。それは変わらない」
「はい」
「だけど……まだ私はひとりでは立てない」
その現実を理解している高校生が果たしてどれくらいいるだろうか。
「いろんな力をつけなくちゃいけないよね」
いろんな力。彼女の言うそれは技術や知識だけではないのだろう。
「だから私は」
若菜の言葉に力がこもる。
「まだ転科はしない!」
その勇気ある決断をたたえて、牡丹は大きく頷いた。
そしてそこで連鎖が起きる。
「僕も……そうかな」
ロベルトがぽつんと呟いた。
「なんだかんだ悩んで入るけど、芸術科に残る気持ちは変わらないかな……」
空に消えてしまいそうな小さな声だったから、牡丹は気がつくのに少し時間がかかってしまったけれど、彼も決断したのだ。
「それにやめたらどうするってのも決まってないし」
HAHAHA。また乾いた、少し怪しげな笑い声が、彼からこぼれる。
「十文字もなぎちも、頑張ってね!」
全員の答えが決まって、牡丹は彼らに向き直る。
「けっきょく、あんまりアドバイスできませんでしたね……」
やはり鷲尾先生はすごいなぁ。そんな気持ちを抱えて、牡丹は肩を落とした。けれどそれも一瞬のこと。
「でも、これだけは言わせてください。私は皆さんの選択をちゃんと支持します」
誇り高い選択だと、尊敬の念を込めて、まっすぐに見つめた。
「間違いかどうかなんて、やってみてもわかりません。だって反対の道を選んだときにどうなっていたかは、誰にもわからないんですから」
そう。やってみなければわからないのだ。
「だから、私は皆さんの選択を支持します」
ならばわからないことを言うのではなく、選択した事実に、経緯に、敬意を払おう。
「添木君……」
「添木」
「牡丹ちゃん」
ありがとう。
三者三様のありがとうを抱いて、牡丹はにっこりと笑った。
そしてその笑顔は伝染していく。
そして。
「だから……ボクも見つけたいなって思うんだ。教頭先生を!」
どこにいるのさ!
なぎさの叫びが屋上に響いた。
「いけると思うよ。たぶん! いや、なぎちーなら絶対見つけられるよ!」
ロベルトは安易にそんなことを言ったが……数分後、悲鳴を上げる事になる。
「み、見つからない……だと」と。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
つるこ。
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
1000人
参加キャラクター数
7人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年09月28日
参加申し込みの期限
2014年10月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
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