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拙者、モテモテでござるの巻
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chapter.3 中心を狙え
萩ノ助が円を誘導しようとしていた手裏剣投げコーナー。
ここでは実際に手裏剣を的に向かって投げ、見事中心に当てると景品が貰えるという催しを行っている。
来場者にも人気が高く、特に若い世代が大勢挑んでは、歓声や悲鳴を上げて楽しんでいるのだった。
「手裏剣体験ですか。的の中心ですね?」
修と共に手裏剣投げに挑もうとしていたのは、月。
彼女は棒手裏剣を手にし、真っ直ぐ的を見据えている。その姿は、とても様になっていた。
「……」
無言で、一投目を投げる。手裏剣は、中心よりやや右に逸れて刺さった。
「なるほど、大体分かりました」
どうやら、今の一投でおおよその感覚は掴んだらしい。その言葉通り、彼女は次の一投で見事中心に手裏剣を刺した。
「おお……すごいな、常闇」
これには思わず修からも、驚嘆の声が上がる。
続く三投目、四投目も連続で中心に命中させた月は、最後の五投目を投げる。それすらも、中心へと向かっていった。しかし運が味方しなかったのか、既に刺さっていた手裏剣に当たってしまい、精度が良すぎるが故に最後の手裏剣は刺さらずに地面に落下した。
「……」
修は、完全に言葉を失っていた。すごいどころではない。もはや忍者としてここで即戦力になるのではないか。
そんなことすら思えてしまっていた。
しかし当の月は特に大きな反応も示さず、「次は八神さんの番ですよ」と場所を譲る。
「あ、ああ」
修も月がしていたように、手裏剣を構え的を凝視する。
「投てきは射撃とは違う……が、遠くの的に当てるという部分は同じなのだからその要領でいけるはずだ」
射撃部として、狙った的を外すわけにはいかない。そんな思いで放った彼の一投目は、残念ながら月の一投目よりも中心から遠い位置に刺さってしまった。
「やはり自分の手で投げると感覚は違うか……難しいな」
修は少し困った顔で、月に話しかけた。
「投てきのコツなんかがあれば、教えてくれないか?」
「コツ、ですか?」
言われた月は少し考える素振りを見せた後……ゆっくりと修のそばへと歩み寄り、おもむろに彼の腕をとった。
「まずはこう持って……」
修の背中に張り付くように、月は体を密着させてフォームを指導し始めた。言葉通りの手取り足取りのレクチャーに、内心修は気が気ではなかった。
これだけ色っぽい格好をしたうら若き女性が、息づかいすら伝わるほどの距離で自分の体に触れているのだ。これで焦りを覚えない高校生男子は、まずいないだろう。
「こ、こうか」
あくまで冷静に対応しようとする修。しかしどうしても、声に僅かな緊張が滲んでしまう。
ダメだ。向こうは意識せずやっているんだから、俺も冷静にならなければ。
何度もそう心の中で繰り返し、どうにか平静を保つ修。
「いかがしましたか? いつもより少し声がおかしいようですが」
そんな彼の葛藤など知る由もない月が、無邪気に問いかける。無自覚とはこれほど恐ろしいものなのか。
「いや、大丈夫だ。何でもない。教えてくれて感謝するよ」
月に習ったフォームで、二投目を投げる修。
中心にこそ刺さらなかったが、先ほどよりは少しだけ真ん中に近づいた。
三投目は、より近くへ。だんだん狙ったところに投げられるようになってくるその感覚に、修は興奮を覚えていた。
「面白いな、常闇」
その声は、普段よりも心なしか踊っているように聞こえた。射撃部に所属しているほどだ、元々こういった種目を好む性質があったのかもしれない。
結局修の方は最後まで中心に当てることは叶わなかったが、それでも彼の表情は充分晴れやかだった。
満足げに去ろうとする修と月。そこに、スタッフから声がかかった。
「あ、そちらの女性の方! 中心に当たりましたので、景品を差し上げます!」
言われた月は、スタッフに景品を渡された。3つの手裏剣が中心に刺さったので、景品も3つだ。
「これは……」
彼女の腕に収まった景品に、思わずふたりは口を開けた。
そこにあったのは、なんとも形容しがたい、ブサイクな猫が忍者の格好をしたぬいぐるみだった。
「当ミュージアムのマスコットキャラ、シノビャンです」
「シノビャン……」
修が何かを連想しかけて、やめた。一瞬いけないものが浮かんでしまったのは、きっと妖怪のせいだ。
と、月が抱えたぬいぐるみのうちひとつを、修に渡してきた。
「はい、どうぞ」
「え、いいのか常闇?」
「さすがに3つもあると、持って帰るのも一苦労ですし」
そういうことなら、ともらい受ける修。よく見れば、愛嬌がなくもない、かもしれない。
ちら、と隣を見れば、満更でもなさそうに2体のシノビャンを抱える常闇がいて何だか心が和んだ。
「さあ、次は忍者屋敷に行こうか」
「はい」
そしてふたりは、次のアトラクションへと向かう。
夏帆と結梨亜もまた、的を目の前にしてふたりで盛り上がっていた。
「おぉ、これが手裏剣投げなんですね! わくわくします!」
「200円で5枚、難易度はそこそこ、かしら?」
手裏剣は「打つ」が正しい表現だけどね、と心の中で呟きつつ、夏帆がお金をスタッフに渡す。
「細かいことは気にしちゃノンノン、ってことで」
「え? どうしたんですか夏帆さん?」
「んーん、こっちの話」
どうやら手裏剣投げ、でもオーケーしてくれるらしい。すいません、ありがとうございます。
「では早速! 挑戦します!」
結梨亜が、鼻息をふんと鳴らして手裏剣を持ち構える。なぜか両手で。
「え、ちょっ、もしかしてそれ一気に投げようとしてない?」
「あれ? 違うんですか?」
忍者が出てくるマンガではこういうのを見た気がするんですが……としょんぼりしつつ結梨亜が言うが、「危ないからね」と至極最もなことをスタッフに言われスタンダードな片手投げへとフォームを変更する。
「気を取り直して! 結梨亜いきまーす!」
高々と宣言し、今度はしっかり一投ずつ手裏剣を放つ。
「ていっ! とぉっ! そりゃっ!」
が、手裏剣は気合いの入った掛け声とは裏腹に、ことごとく的の中心から外れていた。
「……全然当たりません……む、難しい……」
名残惜しそうに残りの手裏剣を投げるも、運は結梨亜に味方しなかった。
「思ったより難しいみたいね。でも夏帆ちゃんにお任せよ!」
今度の挑戦者は夏帆だ。
彼女は剣先が指先を向くような投げ方——直打法で的の中心を狙う。彼女の手から離れた手裏剣は、中心よりやや下に刺さった。
「ふーん、なるほどなるほど。ちょっと重ための手裏剣みたいね」
何かを掴んだ様子の夏帆。
彼女は続けざまに手裏剣を投げる。回数が増える度に、手裏剣は確実に的の中心へと近づいていった。
そして、四投目。
トス、と小気味よい音と共に、手裏剣は見事的の中心へと刺さったのである。
「おぉ、すごいです夏帆さん!」
思わず、結梨亜が歓声を上げる。夏帆は満足そうにスタッフから景品を受け取ると、それを結梨亜へと手渡した。
「え、これ夏帆さんのでは……?」
「いいのいいの! 夏帆ちゃん的には参加することに意義がある派だから!」
若干大きなぬいぐるみ、あっても正直邪魔だなあとは思ったものの口には出さず、笑顔で夏帆は差し出した。
「……じゃあ、ありがたくいただきます!」
シノビャンのぬいぐるみが、結梨亜の腕の中で喜んでいるように見えた。
◇
「すみません、もう一度投げ方を教えてもらってもいいですか」
彼女たちの隣では、ひとりで遊びに来ていた英二が手裏剣投げに苦戦していた。最初に説明を聞いたものの、いまひとつ要領が掴めない。
無欲無心で投げてみようか。
そう思い直し三投目を放つが、手裏剣は中心からだいぶ離れたところに刺さる。
「うーん、難しいな……」
英二が困り顔になったその時だった。
「こらあっ、待てー!!」
「……えっ!?」
突如、手裏剣投げコーナーに乱入してきたのは、美和先生とくノ一トリオであった。しかも美和は、別の生徒と一緒にくノ一たちに追われていた。
「な、何が?」
目の前の事態に、口がぽかんとなる英二。当然の反応だ。
しかも、くノ一のひとりがこちらの視線に気づいたのか、近寄ってきたではないか。
「ちょっと、そこのあんた!」
「え、ぼ、僕!?」
しどろもどろになる英二をよそに、くノ一は彼の手から手裏剣を強引に奪い取った。
「いいもん持ってるじゃない。ちょっと貸しなさいよ」
「えっ」
返答を待たず彼女は英二から手裏剣を奪い去り、美和へと投げようとする……が、自分の学校の先生が手裏剣の的にされそうになっているところを目の当たりにして、英二の体が咄嗟に動いた。
「危ないっ!」
頭で考えるより先に、くノ一と美和の間に飛び込む。くノ一はそれを見て、慌てて矛先を変えた。
「ちょっ、急に出てこないでよ!」
ぶん、と別角度へ飛ばした手裏剣は、奇遇にも的のある方向へと飛んでいった。しかも、なんと中心に刺さっていた。
そんなことお構いなしに、くノ一は逃げる美和を追いかけ走り去っていく。
「……な、なんだったんだろう」
嵐のように過ぎていった彼女たちに呆然となる英二。後に残ったのは、的の中心を射貫いている手裏剣だった。
「……ええっと」
「い、一応中心に刺さったということで」
シノビャンのぬいぐるみが、英二に手渡された。思わぬ形での景品ゲットに、英二はどんな顔をして良いか分からず、誤魔化すように笑った。
「は、はは……ありがとうございます」
人生は何が起こるか分からない。英二は15歳にして、それを学んだのだった。
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担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ★(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
バトル
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年10月23日
参加申し込みの期限
2014年10月30日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年10月30日 11時00分
参加キャラクター一覧
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