this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
子猫にリボンを!
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
校長室は騒然とした空気に包まれていた。
ブチ猫を救出した面々以外は突如として出現した大きなキャットタワーに驚きの声を上げ、また、部室棟で茶トラ猫を保護した面々以外は、事前に連絡を受けていた者も含めて、その可愛らしさをまじまじと観察していた。
四匹となった子猫は、今は仲良くキャットタワーの周囲を走り回っている。
「まさか増えるとは思わなかったねぇ」
「いいじゃん、ちっさい命一つ、ちゃんと助けられそうなんだし」
「おぉお!? 奈良橋ちゃん、カッコいいことを言いますね!」
感慨深く呟いた多喜に、奈良橋が気楽に笑う。その一言も深さに、屋敷野は感動したのか少々頬を紅潮させた。
「なぁ刀くん。キャットタワーと三枚のお皿がここにあるということは、里親は探さないのかな。ニャーくん、お迎え出来ないのかな」
その隣で、不安げに御剣の袖を引いているのは桜庭だ。
毛布に包んでいたとは言えど地下から校長室に運ぶまでの間、子猫の暖かさと柔らかさにすっかりと魅了されきってしまった彼女は、もはやどうしようもなく子猫を連れて帰りたい心境になっていた。
「少なくとも三匹はここで育てるだろうけど……問題は増えた一匹だろうな」
桜庭の髪をくしゃりと撫で、御剣は遊び続けている子猫へと視線を移す。
現時点ではそうと断定するわけにもいかないが、恐らくは少し大きいあの茶トラだけは里子に出すのではないかと予想していた。
「それにしても大きなキャットタワーね。買いに行くのも大変だったんじゃないかしら」
「いや、そうとも言えない。近頃はネットで安く買えて、しかも配送無料なんてのも珍しくはないからな。その類だろう」
「ていうかリッキーさん、さっきからずーっとその白ネコちゃんを撫で続けてるじゃないですか! ずるいですよ!!」
神野は天井まで届くその柱を見上げ、ほうと感心した息を吐く。そこにさらりと芹沢が口を挟めば、さらに上泉が地団駄を踏んで不平を訴えた。
わいわいと騒がしい室内を苦笑で見遣り、猫島は椅子に座ったまま楽しげに見守っている校長へと近付く。
「で、どうするんですか? 新しい子」
「うーん、そうだなぁ。私としては飼うのはやぶさかではないんだが、いかんせん数がよくない」
「数?」
校長の言葉に、横から椿がひょっこりと顔を出す。
その疑問に、校長はそうともと笑って見せた。
解説を請け負うように、壁際で猫を遊ばせていた逆巻が立ち上がる。
「四はシとも読むし、つまり四とは死に通じるって考え方だよ。縁起が良くないんだ」
「へーぇ。さすが校長先生! 亀の甲ってやつだな!」
「それを言うなら年の功だろ!」
ぴょんぴょんと跳ね回る矢吹の言葉に、すかさず滝原が突っ込みを入れる。
騒がしくも決して仲が悪くは見えないそのやり取りを受け流し、今度は名義が校長に傍寄った。
「それでしたら、一匹は里子に出されますの?」
里子、の言葉に桜庭の耳が反応する。勢いよくそちらを向いた赤い瞳が、期待と願いを込めて会話の続きを待ちわびていた。
そんな思惑を知らず、里子に関する会話が紡がれる。
「でも、兄弟さんをバラバラにしちゃったら可哀想だよ?」
「僕もそう思う。だとするとやはり里子に出すのは」
恵御納の言葉に同意し、伊賀が続ける。その視線の先を見止め、御鏡が茶トラ猫をそっと抱き上げた。
「里親を探すなら、少し体が大きいこの子が適任でしょうね。小さすぎる子達より、きっと少しは飼いやすいでしょうから」
里子に出すことが確定した、その言葉を聞くや否や。
「はい、はいー! 僕が、欲しい! ニャーくん!!」
部屋中に響き渡る声と精一杯に天へと伸ばされた手で、桜庭が必死にアピールする。その激しさに周囲が呆気に取られる中、地下室に同席していた面々だけが苦笑していた。
中でも、天衣がそのフォローに口を開く。
「黒猫を助けた時からずっと、子猫の里親になりたいと言っているんだ。異論者やほかの希望者がいないなら、任せてもいいんじゃないかな」
簡易な説明を受け、そういうことかと誰もが納得する。
そのまま誰からも異論、また、希望者が出ないのを見て取ると、校長は御鏡から茶トラ猫を受け取り、にこやかに桜庭へ差し出した。
「責任を持ってきちんと育ててください。今日から君は、この子の唯一の拠り所です」
賞状の授与の時のように威厳をもって子猫を差し出す校長に、桜庭も恭しく受け取り、抱き締める。
心底嬉しそうな顔を見せて頬擦りする彼女の横に、神野がこっそりと近付いた。
「にゃー……。良かった、この子も嬉しいそうよ」
「なにか困ったことがあったら、いつでも声を掛けてください! 出来る限り、生物部でサポートします!」
子猫の気持ちを代弁する神野に続き、屋敷野も力強く言い切る。その二人に嬉しそうに目を細め、桜庭はありがとうと笑った。
「さて! にゃんこ達も無事だし、茶トラぬこの里親も決まったし!」
「あとはリボンの贈呈くらいかしら」
七音に続いたレナの言葉に、小山内が黒依の袖を引く。
「小山内さん? どうしたの?」
問い掛けに、小山内はスケッチブックを差し出した。
『おなまえ、どうするの?』
文字に、常葉も手を打つ。
「本当、そうですね」
「みーんな子猫ちゃんだと、どの子のことだか分っかんないもんね☆」
『名前があると、愛着もわきますしね』
瑠璃条、浅山の同意を受けて命名の流れに入る。
誰かいい案のある人と聞こえた声に、天馬が勢いよく手を上げた。
「はい、はーい! あのね、しろあん、つぶあん、こしあんってどうだろー! 可愛いにょんっ!」
目を輝かせての発言に、一瞬室内が静まり返る。
「……個性的ね」
「うん、インパクトが凄まじい」
驚きのあまりただ一言紡ぎ出すのがやっとだった橘に対し、逆巻が歯に衣着せない感想を漏らす。
「俺はユキ、ツキ、ハナとかがいいかなーと思うんだけど、どうかな」
万条の案には、名義が感心した様子で目を見開いた。
「あら。雪月花だなんて、風情がありますわね」
「でも女の子っぽい名前ばっかりな気もするなー。男の子がハナって名前だったりしたら、ちょっと可哀想じゃないか?」
少し思い悩んでの奈良橋の言葉に、それもそうかと万条が頭を掻く。
「ブチの子だけしか考えていないんだが、とても特徴的な柄をしているだろう? だからイーピンというのはどうだろうか」
物怖じすることなく、今度は天衣が提案する。
「中国語?」
「麻雀の牌だな。大きな丸が一つ描かれている、ピンズの一つだ」
レナの疑問にさらりと答えた芹沢に、おぉと歓声が上がる。正面から見ればまさにそのままの特徴だと賛成意見が出ると、橘が二度大きく手を叩いた。
「じゃあ白い子はユキ、黒い子はこしあん、ブチの子はイーピンということでどうかしら」
「わ、いいな! みんな可愛いな!!」
矢吹が飛び跳ね、周りもからも賛同の声が上がる。
それを受け、校長が若草色のリボンを手に立ち上がった。
「では、我が校の新しい仲間にリボンの贈呈だ。みんな拍手で見守ってくれ。授業の合間や勉強に煮詰まった時など、きっとこの子達が疲れた心を癒してくれるだろう」
校長の言葉通り、和やかな拍手の中で子猫達にリボンが結ばれる。
これからよろしくと聞こえてくる祝福の言葉に、三匹は揃ってにゃーんと鳴いた。
<< もどる
1
…
3
4
5
6
7
このページにイラストを設定する
あとがき
担当マスター:
井之上
ファンレターはマスターページから!
ゲームマスターを担当させて頂きました井之上です。
子猫探索に参加頂いたプレイヤーの皆様、また、リアクションをチェックしてくださった皆様、ありがとうございました!
初シナリオ「子猫にリボンを!」はお楽しみ頂けましたでしょうか?
キャラクター、プレイヤー様ともに猫好きな方が多く参加してくださったため、猫の描写にも気合いを入れさせて頂きました!
拝見させて頂いたアクションも、猫をいかに無事に助けるかをそれぞれに趣向を凝らして頂けて、大変楽しくリアクション執筆に務めることが出来ました。
プレイヤー様によっては、お望みのアクションを反映することができず、その点は反省しきりです。
次回のシナリオでまた頑張らせて頂きたいところなのですが、諸事情あり、しばらくはマスターをお休みさせて頂こうかと考えております。
夏シナリオには戻れればと思っておりますので、またの機会がございましたら再度、皆様のらっかみワールド構築のお手伝いをさせて頂きたく!
この度は、ご参加本当にありがとうございました!!
↑ページトップに戻る
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
子猫にリボンを!
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
井之上
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月28日
参加申し込みの期限
2012年12月05日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月05日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!