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ある気まぐれな空模様
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霧生 深雪
の家の庭には、たくさんの花が咲いていた。
八神 修
は、そんな庭に面したウッドデッキで、深雪とチェスをしていた。ちょうどデッキは日陰になっていて、夏だがとても涼しくて気持ちがいい。そんな場所で、修はチェスのルールを知らないわからない深雪に、ルールを教えていたのである。
「クイーンは女王だ。縦、横、斜めに何マスでも自由に動ける。進んだ先に敵の駒があれば、その駒を取ることができる」
説明して、修はクイーンの駒を深雪に手渡す。手渡すときに、少しの間、2人の手が重なった。その途端、どこから生まれたのかわからないが、竜巻が起こる。
「何だ!?」
叫ぶ修など気にも留めず、竜巻はテーブルの上の、チェスの駒たちを勢いよく巻き上げた。驚いた修と深雪は、どちらからともなく、手を離す。
『飲み込みが早くて、教え甲斐がある』
『シュウはなんでも知ってて凄いよなぁ』
竜巻は消え、今度は誰かの声が聞こえた。
(何だ?)
手を離して聞こえてきた声に、修は辺りの様子をうかがう。このデッキには、修と深雪以外の誰かがいるわけでもない。それに、口にしたはずはないが、ひとつは修の声だった気がする。そしてもうひとつは、目の前にいる深雪の声に聞こえた。
「あれ……今、俺の考えてたことが……いや、俺言ってねぇし! シュウも恥ずかしいこと言ってんじゃねぇぞ!」
目の前の深雪の発言に、修の声も深雪の声もどちらも互いに聞こえることを知る。天気はチェスのルールを説明し始めたときと同じく快晴で、竜巻の訪れた跡だけが残されていた。一体なぜ言ったはずのない声が漏れたのか、あの竜巻はなんだったのか。首を傾げながら、修は飛び散った駒を拾い集める。駒を深雪に手渡すと、再び天候が変わった。
今度は、強風が吹いてきて、拾った駒がまた吹き飛ばされる。
「何故だ!?」
「うわ!? 風強ってさらに駒飛んでってるし! 拾うの面倒だな……」
修と深雪は叫んで、手を離す。そうするとまた、互いの心の声が漏れた。
『運動神経も良いし、羨ましいよ』
『俺が困ってると知恵を貸してくれるし』
二度も不思議なことが起こっては、何かあると思わざるを得ない。何か……神魂だろうか。修は落ち着いて、検証を始める。
「こうして手を握り合ったときに……」
言いながら、修は深雪の手を取った。
深雪は修と手を繋いだ。天候は……雨。大雨というほどではなく、言うなれば小雨。しとしとと雨が降っている。
「じゃあ離すぞ」
修の言葉に頷いて、深雪は繋いでいた手を離す。すると、口を閉じている修から、修の声が聞こえてきた。
『弟想いだし、優しいよな』
同時に、深雪の修への本音も漏れ出す。恥ずかしいのだろう、修の顔が仄かに赤い。きっと、深雪の顔も同じように赤いのだろう。だが、因果関係がわかったためか、修はどこか満足そうである。
「シュウ、もうちょっと聞かせろ」
「やめろ恥ずかしい……」
深雪は修の制止を聞き流して、本音を止めようと手を繋ごうとする修に抵抗する。いつのまにか、押し倒すような体勢で。力は修より深雪の方が強いから、必然的にこうなる。
『ミユのピアノの演奏が好きだ。もっと聴きたい』
『ずっと親友でいたいよ』
『俺の悩みを聞いてくれて有難う』
『好きだよ』
たくさんの修の声が耳に届く。聞こえるたびに、深雪は嬉しくなった。勿論、深雪の本音も漏れて焦りはするのだが、貰った本音と嬉しい気持ちはなくなることはない。修はといえば、恥ずかしくてたまらないのか、片手で顔を隠している。隠したとしても、指の間から真っ赤になった顔は見えるのだが。
修が飼っている黒い子猫ブラックと、深雪の飼っている白く金銀のオッドアイの子猫サティも、握手のように手をタッチし合っていた。とても可愛いが、そのたびに天候が変わっている。駒は吹き飛び雨は降り、一瞬晴れるも、また雪が降ったり止んだりと大混乱だ。猫の言葉がわからないので、残念ながらブラックとサティの心の声は『ニャー』としか聞こえなかった。しかし、猫同士にはわかるのだろう。ブラックはサティの毛づくろいをしていて、なんだか良いムードである。
深雪はもう一度、修と手を繋いだ。天気は、あられ。修と深雪は起き上がって、向かい合う。あられはデッキの中にも勢いよく降り注いだ。そうして深雪は、握った手をそろりと離す。
『俺のこと大切に思ってくれてて、危ない橋も一緒に渡ってくれた。頼りになる相棒だ』
これは深雪の修への本音だ。とてつもなく恥ずかしいが、これは認めざるを得ない。
「いつもありがとうな、シュウ」
「これからも宜しくな」
深雪の言葉に、顔を赤くしたまま、修が頷いて言った。
「それはそうと、これ、集めたらかき氷できねぇかな?」
「ガラスの器を準備して、もう一度降らせてみようか」
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あとがき
担当マスター:
鳴葉ゆらゆ
ファンレターはマスターページから!
シナリオにご参加いただき、ありがとうございました。
鳴葉ゆらゆです。
手を繋ぐたびに変わる天気はいかがだったでしょうか。
漏れ出した本音が、相手との良い繋がりになれば幸いです。
また機会がありましたら、よろしくお願いいたします。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
鳴葉ゆらゆ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年07月06日
参加申し込みの期限
2014年07月13日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年07月13日 11時00分
参加キャラクター一覧
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