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●
「ふぅ……高原といっても、日差しの強さは変わりませんね……」
うっすらと浮いた汗をレースのハンカチで拭いながら、
御巫 時子
は連れ立ってやって来た
蒼澄 永姫
に、日傘を差しかけた。
「ありがとう、御巫さん」
優しいのねと言えば、守ってあげたくなるような少女は微笑む。
彼女等は山間にある、景色の良い牧場に居た。
ここでは手綱を引いたスタッフの指導のもと、馬に乗る事が出来る。
「わあ……高いです……」
順番が来て鞍に跨った時子は、明るい声を上げた。
永姫は自身が最初に乗った時を思い出し、目を細める。
「余裕があったら、周りも見て御覧なさい」
「はい……?」
普段乗せてもらう時とは、少し勝手は違うけれど、触れた馬の肌は暖かい。大きな丸い瞳に、勇気を貰って背筋を伸ばせば、展開するのは青と緑に塗り分けられた景色。まさに絶景だった。
「きれい……」
嬉しくなって、教えてくれた年上の女性にお礼を言おうと、視線に捕らえた時子は口を噤んだ。
メリハリのついたスタイルを持つ永姫が、馬に跨る様はそれは美しく、貴婦人のようであったが。
時子を沈黙させた理由は、違う。
(永姫さん……なんだか、寂しそうです……)
同じ女性だから分かる、憂い。伏せられた睫の作る、濃い影。
凍りついたままの表情に胸を打たれて、しばらく黙ったまま、時子は大人しく永姫の後ろに従った。
時々、ちらりと自分の顔を伺う時子に、永姫は漸く感傷的になっていた自分に気付いて苦笑する。
「御巫さん。私の顔、何かついてるかしら?」
「いえ……、あの……」
永姫の作り笑いに、時子は小鳥達がよくそうするように、軽く首を傾けた。
「良かったら……」
人差し指が、牧場のポスターを示す。
「あれも、やってみませんか……一緒に……」
ポスターは、バターやジャム作り体験の案内だった。
「羊さんや、牛さんや、鳥さん達とも触れ合ってみたいです……」
時子にしては珍しく、返事を待たずに言葉を紡ぐと、暖かな手は永姫の手をきゅっと掴む。
「駄目ですか……?」
時子の瞳に映りこんだ、永姫の唇が震える。
「……いいに決まってるわ、さあ行きましょう」
すぐに強気に声を張った彼女に、時子は満面の笑みを返した。
●
出来れば高くて、景色が一望できる場所へ。
五十士 柊斗
は八ヶ岳高原ラインで、上を目指す。
緑に映える赤い橋を渡り、標高1400M。
レストランにショップが併設された、そこでタクシーを降りると、柵に体重を預け、羊達がのんびりと草を食む様子が小さく眼下に見える。
寝子島にもシーサイドタウンの
大観覧車
をはじめ、お気に入りの場所はあるけれど。
こうして誰も自分を知らない人ばかりの所で、気兼ねなくのんびりするのもいいかな……。
迷う事や、悩む事も最近は多くて、気疲れしていた。
手を繋いで牧場に向かう幼い兄妹を横目に、深呼吸をして柊斗は母譲りの菫色の瞳で、ぼんやりと連なる南アルプスの山々を眺めていた。
そんな柊斗を待っていたのは。
「君は……五十士さん?」
「え? あ、日向さん!」
良く似た印象を持った、
日向 透
との思いがけない再会だった。
運命の悪戯に、柊斗は意表を突かれた。
それは相手も同じ事。
透も一人でのんびりと、眺めの良い場所を散策していたのだ。
「ああ、やっぱり五十士さん。奇遇ですね」
穏やかな風貌を持った青年は、クセのない笑顔を柊斗に向けた。
そうして、「似てますよね、俺達」と口にした。
「……日向さんも、そう思います?」
風に揺れる金の髪を、掻きながら柊斗もバツが悪そうに微笑んだ。
これも何かの縁だろうと、二人は肩を並べて牧場を散策し始めた。
「日差しはきついけど、木陰はさすがに涼しいですね」
「夜になれば、肌寒いくらいになると思いますよ」
他愛のない会話をしながら歩く二人は、異国人の風貌もあって、よくすれ違う人に振り返られる。
「あはは、お互いにここでは目立ってしまいますね。俺は母親こそアメリカ人ですが、日本生まれの日本育ちなのに」
「俺も母親は英国人ですね。父親が地元だった縁で、マタ大の社会学部で学んでます。日向さんは、どこに勤めてるんですか?」
「俺ですか? 今は金融会社で働いてますよ」
「へえ」
どうりでエリートっぽいはず、と柊斗は感心した。
そして暫く、ぽつりぽつりと話をしているうちに、透は柊斗に興味を持っていた。
弟が居たらこんな感じだろうか、と思わせる似た風貌。
けれども――中身は全く違う。
「いや、五十士さんのお陰でとても楽しかったですよ。もし今夜も都合が良ければ、夕食を一緒しませんか?」
透の誘いに、柊斗は一寸 考えた後、小さく頷いた。
●
一足先に、宿に着いたのは
拝島 薫
にくっついてやって来た、
後木 真央
と
毒島 林檎
である。
出迎えてくれたオーナー夫人に自己紹介し、薫はマダムに託された手紙を手渡した。
軽く目を通した夫人は、目の端を指で拭った。
「ようこそいらっしゃいました。何も無い田舎だけど、自分の家だと思って、ゆっくりしていらしてね」
「待ってくださいなのだ! これ」
踵を返した夫人に、真央はここぞとマダムの笑顔の写真を手渡した。
「マダムちゃんの知り合いなら心配してると思うのだ、だからこんなに元気だよって伝えたいのだ!」
そんな真央の訴えで、少しでも顔色良く見えるよう、化粧で整えてもらったポートレート。
「ありがとう、千代子さんとは女学校からの友人なのよ……相変わらず綺麗だわ」
顔を歪めて、夫人は言う。懐かしむ言葉に一寸、胸が詰まったが真央は思い切って提案した。
「あの……良かったら一緒に写真撮りませんかなのだ? お友達の笑顔、お土産にしたらマダムちゃんきっと喜ぶのだ。真央ちゃん貰って帰りたいのだ!」
夫人は答えた、「喜んで」と。
風渡るワイナリーの果樹園には、葡萄が実っていた。
保護紙から覗く大粒の果実は、色づきつつあり、間近に迫った収穫の日を思わせた。
夫人を囲んで、三人は光溢れる庭で昼食を摂った。
「場所も素材もいいから、最高だな」
すました林檎が、「美味しいね!」と小声で付け加える。
「でも林檎ちゃん、せっかく来たのに観光に行かなくて良かったの?」
「俺は……色気や風流とか物欲よりも、食い気だからな……」
心配する薫に、「その地方の特産品、食べるだけで満喫できるよー」なんて、可愛い本音を零してしまったのにも気付かずに。
「……薫さん……何かおかしかったか?」
林檎は戸惑っていた。
真央は食べるにも、写真を撮るのにも忙しい。
葡萄ジュースで喉を潤した真央が、カメラを向ければ、皆、笑顔で応える。
自撮りにも、挑戦した。
「あとで薫ちゃんに見て貰って選ぶから気にしちゃ駄目なのだ♪」
和やかな食事の後、夫人は地下のワイン貯蔵庫を案内してくれた。
温度を保ちやすい石造りのそこは、ワインを熟成させるのに適しているそうで、発酵中の樽や瓶が眠っている。
真央は説明する夫人や聞き入る者達の素の姿も、写真に収めた。
空いた時間で、林檎が放牧豚の丼やカレーを食べに出かけた間も、真央は薫にまとわりついていた。
「薫ちゃんマッサージするのだ真央ちゃん部活で得意なのだ」
「真央ちゃんだって、疲れているでしょう?」
気がつけば、はしゃぎ回ってかいた汗で、額に髪が張り付いている。
薫はそれを指で梳く。
「いらっしゃい」
そして近くの川に連れ出した。
「透明なのだ!」
青緑の宝石を溶かし込んだかのような、澄んだ流れ。
靴を脱いで、清らかな流れに火照った足を浸すと、二人はしばらく座ったまま他愛のない話をしたのだった。
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担当ゲームマスター
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ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月17日
参加申し込みの期限
2014年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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