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●
高速に乗ったバスは談合坂SAへ停車し、
ジニー・劉
は欠伸をしながら車外へ出た。
一服しようとポケットを探れば、箱は空。
むせ返る暑さに、じっとり汗が滲んでくる。
急激に喉の渇きを覚え、忌々しげに煙草の空き箱を握り潰し、自販の紙カップの珈琲を呷った所で、
拝島 薫
に声を掛けられた。
「劉さん、林檎ちゃんと真央ちゃん見なかった?」
「いねえのかよ? しゃあねえ、ついでもあるし見てくるぜ」
残りの珈琲を飲み干すと、ジニーは気だるげに歩き出した。
二度目の欠伸は、不発に終わった。
テーブルに黒山の人だかりが出来ている。
情報屋の習性で、半ば強引に人垣に体を捻じ込んだジニーは、我が目を疑った。
二人の少女が、テーブルに山と積んだ食べ物を、手当たり次第に頬張っている。
ジニーにとっては不運な事に、知ってる顔だ。
回れ右したい、が、放ってもおけない。ジニーは額を押さえると、腹を括った。
「あんた等、幾らなんでも食いすぎじゃねえのか?」
ジニーの突っ込みに、健康的な褐色の肌に絹糸のような銀髪が印象的な、端正な顔立ちの
毒島 林檎
は極めて涼しい顔で答える。
「マダムからの、ささやかなプレゼント……満喫しなきゃ悪いからな」
すっと視線を外した傍から、小さな声で「一杯食べるよ~♪」なんて、無意識に本音を漏らす癖は相変わらず。
林檎の手は休む事無く、すぐに舞茸ほうとうが平らげられた。
「なのだっ子も、どんだけ食うんだよ」
林檎に負けず劣らず、旺盛な食欲を見せ付けているのは、ちょこんとついた耳がキュートな猫リュックを背負い、首にデジカメを下げた
後木 真央
である。
「劉ちゃんさんは食べなくてヘーキなのだ?」
「心配にゃ及ばねえ。俺はあっちで、もっと美味いもん食うからな」
「なら安心なのだ」
お喋りしながらも、真央のもぐもぐは止まらない。
「ったく、そのちみっこい体のドコへ消えんだよ」
居合わせた自衛隊の屈強な青年達だって、そこまでは食べない。
口の端を汚したまま、翡翠の瞳を輝かせて むしゃぶりつく真央に、ジニーは呆れを通り越して乾いた笑いが漏れた。
「程々にしろよ、バスが何時まで経っても出発出来ねえだろ」
「わかったのだ真央ちゃん達もこれ食べきったらバスに戻るのだ。早く清里に行ってマダムちゃんの喜ぶお土産いっぱいGETなのだ♪」
林檎も頷くと、白い粉砂糖を纏ったシューキューブをぱくり。
さくりと歯ざわりの良いの生地から、程よい甘さのカスタードが口中に溢れると、年頃の少女に似つかわしい笑みが零れた。
マダム、お土産期待しててね!
林檎は来る前にも『おまじない』と称して、マダムにろっこん治療を施して来ていた。
発動条件であるアイアンクローも、徐々に手加減を覚え、患者は勿論、彼女の心の負担も軽減してきている。
これもお爺ちゃんのお陰と、林檎は亡くなった祖父に思いを馳せた。
神の奇跡を宿した手を、林檎は握り締める。
これ以上誰も、この手の届かない、遠い所へはいかせないと。
最後に名産牛のバーガーをテイクアウトすると、二人は皆の待つバスへ戻った。
●
須玉ICで高速を出た一行は、空前の避暑地ブームの名残とばかりに、棄てられた廃墟に出迎えられた。
「うらぶれてるのだっ!?」
「時間と自然(みどり)に、侵食されていってるって感じだな……」
窓硝子に張り付いた
後木 真央
と、
伊予 祐
の声に
蒼澄 永姫
は静かに笑った。
「ここでは別段、珍しくはないわ。ちゃんと賑わっている所もあるから、大丈夫よ」
「そうなのだ?」
よく観察してみれば、潰れているのは避暑地にそぐわない、浮かれた感じの施設ばかりだ。
なるほど、と祐は腰を下ろした。
静かでのどかな風景は、むしろ本来の清里の姿。
「心洗われるな」
「永姫さんは、清里は初めてじゃないのですか……?」
御巫 時子
の問いには、曖昧に頷いて。
「あら、目白かしら? 小鳥が居るわ」
「まあ……どこですか……?」
「その木陰よ」
時子の注意を森へと逸らし、永姫はそっと息をついた。
幼い頃、両親に毎年のように連れられて来られた、清里高原。
窓を開けば、爽やかな風が車内を吹き抜けて、肺を満たした。
人の世は、移ろうもの。
――さすがに15年以上経っていれば、お店なんて変わってるわね、でも……
「空気がいいのは、変わってないわ」
無理言って、勤務交替してもらって良かった。
彼女にはお土産を買わなきゃね。
●
バスは141号線を登る。中腹、やや開けたY字路の脇に建つのは、深い森に抱かれたパブレストラン。
清里初の喫茶店としてスタートし、今ではデュンケル、ピルスナー、ラガーなど数種類の地ビールや、ビーフカレーが特に美味しく有名で、そこで数名が下車して昼食へ向かう。
「坂だから、足元気をつけてな」
「このくらい、何ともありませんわ。でも……ありがとう、祐さん」
雪代 伊織
が少し恥ずかしげに俯くが、祐はあくまで彼女が細い足首を捻らないか気遣う。
軽そうに見えても、祐の職業は執事。伊織は主人ではないが、しっかり彼女をエスコートするのだと、いつも以上に気を張っていた。
店内は人気に相応しく混雑していたが、盆を過ぎていたお陰か、長く待たずに席に案内された。
「開放的で素敵なレストラン……テーブルや椅子に至るまで、木で作られていますのね」
柔らかな温もりを感じさせるテーブルの表面を撫でると、伊織は高い天井を見上げた。
その横顔に見蕩れ、口を半開きにしている自身に気付いて、祐は誤魔化すようにメニューを広げた。
「地ビール豊富だな、あまり飲むつもりなかったけど頂いちゃおうかな」
「私も、せっかくですから地元の素材を使ったものを、頂きとうございますわ。りんご酢ソーダ……ううん、ジャージー牛乳のラテも気になりますわね」
「よーし、タスクさんダブルベーコンカレーにしちゃおっかな!」
悩む伊織が、慌てなくて良いように適度に話を振りながら おどけて見せれば、彼女の表情も次第に綻んだ。
(ううっ、やっぱりかわいい!)
やがて運ばれて来た料理に、二人は舌鼓。
「きめ細かな泡に爽やかな喉越し、くぅたまらん!」
ビールはメーカーものより刺激が控えめで、その分、深いコクがあった。
「ふふ。カレーも有名なだけあって、美味しいですわ。とても丁寧に作られているのが、分かりますもの」
デザートにはジャムとホイップクリームの、たっぷりとかかった厚切りトーストを。
これだけでも、はちきれそうなボリュームだが祐は楽しんでいる。
「空気の美味いとこは、食も美味いな!」
「ええ、本当に」
頼もしい食べっぷりに伊織がくすりと微笑み、思わず祐の手からフォークが転がり落ちた。
(ああ伊織さん、食べてる姿もかわいい……! 幸せだー)
一方。せっかくだからとテラス席を希望したのは、
荒井 景貴
と
ジニー・劉
の二人。
とりあえず、ビールで乾杯。
「へぇ、違うもんだな」
どちらかというとアルコールは苦手なジニーだが、抵抗無くするすると入ってくるビールに、思わずグラスを目の高さに掲げた。
「作り手の拘りを感じますね」
一瞬パティシエの顔になって、景貴は感慨深げに呟いた。
琥珀の液体は、味も見た目も麗しい。
大自然の中でこうして舌を喜ばせていると、新しいイマジネーションが湧き上がり、落ち着かない気持ちになった。
しばらくは言葉もなく、二人は高原野菜と温泉卵がトッピングされたベーコンカレーを、口に運んだ。
収入が不安定なジニーなどは、ここぞと食いだめに走っている。
お腹を壊さなきゃいいけど……向かい合った景貴の苦笑いにも、気付いているのかどうか。
「噂違わず、美味しいですね。よく煮込まれて、肉がほろほろです。付け合せとの、バランスもいい」
「ん? ああ」
ようやく顔を上げたジニーは、ビールでカレーを漱ぐと、テーブルに肩肘をついて口を寄せた。
「で、彼女とはどこまで行った?」
むせ返る景貴。
「あの、ジニーさん。急に彼女の事を聞くなんて、不意打ちもいい所ですよ」
人の悪い笑みを浮かべた友を恨めしそうに睨むが、ジニーはお構いなしに切り込む。
「とぼけんな、ネタは上がってんだぜ? ねずの隠れ里でも
2ショット
決めてたじゃねえか」
抗議は無駄と知ると、景貴も声を絞る。
「確かに大切な人ですが……そういうジニーさんこそ、どうなんですか」
「俺とアイツ? 恋人とかそんなんじゃねえよ そりゃ憎からず思っちゃいるが」
「……またそんな言い回しを。素直じゃないですね」
けれど捻くれた友人が、こうまで言うのなら。
きっと、青い鳥はすぐそこまで来ているのだろう。
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担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年08月17日
参加申し込みの期限
2014年08月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年08月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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