「ねえ、薫さん。お願いがあるの、聞いていただけるかしら?」
星ヶ丘の屋敷の一室。
病床の老婦人、マダム千代子は唐突に切り出した。
にこやかに、穏やかに。
「ええ、奥様。何でしょうか?」
拝島医院の看護師・
拝島 薫は、小さな椅子に腰掛けてマダムに耳を寄せる。
「実はねぇ、私の古い知り合いが山梨の高原に住んでいるのよ。それで……」
マダムがサイドテーブルの引き出しを指差し、薫は求めに応じて白い封筒を取り出した。
「私、その方に宛てて、お手紙を書きましたのよ。薫さん、良かったらそのお手紙、届けてきてくださらないかしら?」
胸の前で痩せた指を組んで、マダムは首を傾げる。
「私が、ですか?」
確かめるように見つめれば、マダムは頷いた。
「ええ、とっても大事なお手紙だから、ぜひ貴女に直接手渡していただきたいの。行き帰りのバスやお宿は、こちらで手配するから心配はいらなくてよ? それでね、せっかくの機会でしょう? お友達とご一緒に、行ってらしたらいかがかしら」
ああ、そういう事。と、薫は思う。
「……いつもわがままばかりで、ごめんなさいね。たまにはゆっくり、羽根を伸ばしていらして」
小さな悪戯を仕掛けた老婦人は、いつものように労わるように、少し悲しげに微笑む。
メシータです。
林間学校で軽井沢、酪農体験で那須。こうなったら三大避暑地を制覇してやろうということで、今回はバスで清里(山梨県)まで一泊二日の強行軍です。
アクションに参加動機を書きたい方は、薫、或いはマダムから話を聞いたという事でお願いします。
薫はシーサイドタウンに古くからある医院で働いておりますので、適当に理由を作っていただいて構いません。
(どちらかというと、字数節約のため情報入手経路そのものを書かないのがお勧めです)
■予定
バスで中央高速自動車道
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談合坂SA
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清里高原(お昼頃到着)
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観光(自由行動)or宿へチェックイン
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観光組も宿へ
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翌日、午前中にチェックアウト
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食事をして帰路へ(お昼過ぎ頃)
↓
夕方くらいに寝子島着
マダムの知人は、ワイナリーに併設した宿のオーナー夫人です。
皆さんが泊まる宿は、そちらが貸し切られています。
葡萄畑を臨むログハウス風のお宿を、想像してください。露天風呂がありますが、混浴ではありません。
レストランがあるので、食事も出来ます。
(乳製品、高原野菜、ワイン、ビール類、ベーコンやソーセージ、パン、果物のジャムあたりが美味しいです)
*部屋は2~4人単位で割り振ります。部屋割りの希望がありましたら、お書きください。基本的に男女は別です。
マダムの手紙はNPCの薫が持っていますので、皆さんは清里高原を自由に遊んでください。
カレーが有名なビアレストランに足を運ぶのも良いでしょう。教会関連施設で、足湯を楽しみながらソフトクリームなんかもお勧めです。
小淵沢へ行けばアウトレットなどもあります。
足はバスか、タクシーでどうぞ。舗装はされていますが、山道でアップダウンが激しいため、歩くのはお勧めしません。
アクションがあれもこれもになっていると、それぞれのシーンの描写が減りますので、ある程度はコメントページで話し合い、行く先などを絞っておいた方がよろしいかと思われます。
未成年の飲酒喫煙は描写いたしません、また全年齢への配慮も宜しくお願いします。
■ガイド登場NPC
・マダム千代子
星ヶ丘にて療養中の大奥様。
旅のスポンサー。
長距離の移動は負担がかかるため同行することはありません。
・拝島 薫
拝島医院の看護師、マダムの事は度々見舞っており懇意。
バスには同乗しますが、宿に直行してのんびりする予定ですので皆さんは気にしなくて結構です。
・その他
お店の人、観光客など必要に応じて。
それでは、お気に召しましたら。