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魂封じ
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誰もが押し黙った時。
「待てよ! この騒ぎはあの子なりの“フツウ”を守る為だろ? ……なら、フツウを守るって言う、てめぇ等にそれを壊す資格はあんのか?」
黒子が強くにらみを利かす。
「……希望と思わせた災厄をまき散らす能力を与えておきながら、こんな理不尽を科すなんて……随分とひでぇな落神の
野々 ののこ
はよぉ!」
後輩達は顔を見合わせた。黒子の言葉は真実の一面ではあるが。
「私に任せるにゃー」
膠着しかけた状況に、ニコニコと笑顔を見せながら、といきが進み出。その顔からスッと笑みが消える。黒子を背中から優しく抱擁すると――驚く面々を他所に、ふぅと耳に息を吹きかけた。
といきのろっこん『青色吐息』だ。
自身を、息を吹きかけた相手の、昔出会った大切な人に錯覚させる能力。
「いやー、私もぶっちゃけこの家族の幸せとか、そーゆーハートフル? なことどーでもいいのよ。でもさ、死体が二つ転がって、フツウはないっしょ?」
といきの願いは、寝子島のフツウを守ること。
「ここは日本なんだから、死体は遺棄しちゃいけない。それがフツウ。てなわけで、邪魔しないでとっとと……」
といきが言い終える前に、黒子は彼女の体を押しやった。
「それでも――俺は、さとみちゃんを泣かせたくねぇんだ!」
といきが長い睫を、しばたかせる。
ろっこん『青色吐息』は、黒子にといきを、大切な人と錯覚させていた。
だからこそ、彼女に理解して欲しいという感情を、黒子の心に呼び起こした。
といきがもう少し黒子の心に寄り添って、理解ある言葉を選んでいれば、結果は違っただろう。
いきり立つ黒子に、といきはやれやれと下がる。腰に手を当て、トントンと靴で地面を叩きながら首を傾けると、すぐにいつもの笑みを貼り付かせた。
「パパ、ママ……お客さん? けーさつじゃないよね?」
あどけない子供の声はか細いが、全員がそちらを注目した。いつから居たのか、茜も立っている。
「さとみ!」
「さとみちゃん……えーと、俺達はお父さんとお話をしに来たんだよ」
なだめながらも、空太はさとみの腕に抱かれたぬいぐるみに着目する。
(あのぬいぐるみ、ずっと持っているのか? もしかしてあれが、彼女のろっこんの発動条件なんだろうか?)
とは言え、それを強引に奪うことは空太はしなかった。
いや、そうしたくなかった。
両親の魂を開放することを願うことは、間接的にではあるが……彼らの死を願うことではないのか?
彼らはすでに、この世のものではない。この葛藤に答えが出ないことは、理解していたが。その考えは、ひたすらに空太の胸を締め付けた。
それでも空太は、さとみに微笑みかける。
「大丈夫か? 寒くて、具合が悪くなったりしてないか? 今、お父さんは大切なお話をしているから、俺と一緒に待ってよう」
「パパを連れて行かない?」
ぐっと、答えが喉に詰まる。
「だ、大丈夫だよ……さあ」
手を伸ばそうとするのに、賢が激昂した。
「やめろ、さとみに触るな!」
新たに掴み、振り下ろしたのは立てかけてあったゴルフクラブ。
咄嗟にさとみを抱きしめた空太を庇おうと動いた、櫻――彼女は今回決してろっこんの力を使わないことを決めていた――を押しのけ、轟が立ちはだかる。
「轟くん!」
同じように動いた博美であったが、距離が近く、また小柄な彼女には目の前に障害となるもの――この場合は密集し身長で勝る仲間の存在――が多く。
鈍い音を立て、渾身の一撃が額に命中する。
激痛が走り、仲間が息を呑むのを感じる。一筋、赤い線が鼻の脇を伝って、床に点々と染みを作った。
「……そんなつもりじゃ……」
狼狽する賢に答える代わりに、轟は神妙にその場に座り込み、賢の足元に手をついて土下座した。
「残される娘さんが心配かもしれませんけど、俺達も出来る限り娘さんのために手を尽くします! 初対面の子供じゃ、信用出来ないだろうし、こっちも証明する方法はないけど。娘さんのためにも、お願いします!」
苦々しい思いを飲み込んで、不二夫もぶっきらぼうに相手を諭す。
「冷静になれっつってんだよ。娘に当たったら、どうするつもりだったんだ、あんた」
賢が、不二夫と轟を。そして皆の顔を見回した。
長い髪を一つに結わえ、凛とした櫻の表情は変わらない。
しかしその胸には、過去となった思い出と共に、複雑な想いが渦巻く。
怒り、苦しみ……一人残す子供への思い。……私の両親も、こんなに悔いていた?
「子供に望まれ、留まっている貴方は正しいよ。けれど、身体は腐り、何かしたくても外で何も出来ず、生きている者達への憎しみを募らせている。いつかその憎しみを、自分の子供にも向けてしまうかもしれない。それは今まで子供のために頑張ってきた、父親である自分を裏切る事になる……それだけは駄目だ」
噛んで含ませるように、刀は言葉を重ねる。
「……死んでしまった貴方達が、子供の為にどれだけ頑張っても不幸にしかならない。貴方がする事は続ける事じゃ無い、終わらせることなんだ。だから……子供に……終わろうって……言っ……」
刀の言葉は途切れがちで、最後まで形になることはなく。
轟の傷の具合を見るために、屈み込んだ天野は、一寸、刀を気遣わしげに見上げたが轟に並んで膝をつく。
「貴方達の生きた証である彼女に、未来をあげるため。さとみちゃんを、彼女の力を――」
「止めて、くれませんか?」
それは、残酷な別れの言葉でもあるけれど。
「きっと、貴方達にしかできないことだから――お願いします」
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
メシータ
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
推理・サスペンス
ホラー
バトル
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2013年03月20日
参加申し込みの期限
2013年03月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2013年03月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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