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貴方の声が聞けるなら
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【ねぇ、名前を呼んで?】
『それでは、お代に貴方の声を頂きます』
兎の唐突な契約にも、
花風 冴来
は覚悟を決めて頷いた。
自分はただ、ただひたすらに声が聞きたかった。その為に代償がいるならばそんなものいくらでも払う。
「(本当は……もう一度会いたい)」
しかし、会うことが叶わないならせめて声だけでも聞きたかった。
「(ねぇ、呼んで? どうか、どうか、貴方の声で私の名前を)」
霧の向こうに、何かの気配がしたような錯覚を覚えて。
「(由良さん……そこにいるの……?)」
「ごめんな、アンジェリカ」
初めて耳に届いたのは、彼の謝罪の声だった。
「お前を助けてやれなくて。
いつか迎えに行くって約束も、如何やら守れそうにない。
結局俺は、自分の身が一番可愛いんだ」
それは、冴来が『商売品』だった頃の言葉。
約束が守れないという声は、本当に苦しそうで悲しそうで。
「(──お願い、謝らないで。貴方は何も悪くない)」
「なあ、アンジェリカ。俺の事なんてもう忘れちまえ。
俺と同じ世界に来ようとするな」
「(何で……! 嫌! 忘れたくない!
どうしてそんな事言うの?
同じ苦しみも、私も一緒に背負いたいのに)」
声が、主がいるかも分からない言葉を告げ、遠ざかっていく。
「(待って、まだ行かないで!)」
どこかに姿があるはずと、必死になって走るが、どれだけ走ってもその姿は見つからない。
初恋の人の姿は見えないまま。
「……幸せになれ。
俺と同じには絶対なるな」
その言葉と共に音は完全に消えてしまった。
代わりにあるのは濃霧が立てる耳が痛くなるような静寂のみで。
「(由良さん。忘れられるわけないよ。
まだこんなに貴方が好きなの。
貴方は今何処にいるの?
貴方は幸せではないの?
……会いたい、会いたいよ……)」
霧の中で口を動かすけれども、声を無くしては届くはずもなく。
そもそも、その霧の存在は誠だったのかすら分からない。
しかし、冴来はなお言葉を紡ぐ事を止めなかった。
「(ずっと貴方といられるのなら、
閉じ込められたままでも構わなかった。
それなら、ずっと籠の鳥でいたかった。
ずっと一緒に……いたかった)」
それでも聞こえてこない声に、冴来が力尽きたように膝を折る。
いつしか流れていた涙は留まるところを見せない。
その場に座り込み、止まらない涙を何度も拭く姿が、静かに濃霧に飲み込まれて消えていった。
一羽取り残された兎は、いつまでもなくならない、不思議なにんじんの先を齧った。
「うん、同じ種類の終わりにも違う味わいがあって興味深いなぁ」
兎はお気に召したのか、2口3口とかりこりと音を立てながらにんじんを齧ってその場を後にした。
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月07日
参加申し込みの期限
2014年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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