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貴方の声が聞けるなら
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【夢の中でも逢えたなら】
『それでは、お代に貴方の声を頂きます』
兎の声を重なって、霧が一際濃くなったような気がした。
その言葉と同時に、
八神 修
には自分の声帯が鳴らなくなった事に気がついた。
吐息すら濃霧に吸い込まれ、呼吸音すら音にならない。
不意に──遠くから声が聞こえた。
「ここ……どこ?」
音の響きこそ遠いが、それでもはっきりとした声が聞こえる。
それには聞き覚えがあり、修にとっては、忘れたいとは絶対には思わない声。
「(あおい……!)」
声にはならず、口だけが動く。
もどかしくなり、濃霧の中を手探りに近く探すが、どこにもその姿は見つからない。
これほど声が出せないことが、もどかしいと思った事はない。
必死に相手を探す手が、何度も何度も空を切る。
その時、
「……修……君?」
まるで心を読むかのように、その声、
七夜 あおい
の声が響いた。
その声は先ほどのはっきりとした声とは違い、同じ声でありながら、まるで音響施設の中にいるかのように響き、全くその位置を掴ませない。
それに僅かな苛立ちを隠せないながらも、修はその声に静かに頷いて心の中で「(ああ)」と答えた。
「良かった、やっぱり修君なんだね」
心を読むように返って来たその声も、相変わらずどこから響いているのか分からない。
位置の掴みようがない。
そもそも、ここは夢の中だ。
夢の中での位置等、どれほどの重要性があるだろう。
「夢の中? そっか……じゃあ私は夢の中の私なのかな。なんだかちょっと不思議な感じね」
修の思考を読むように声が響く。
先程より鮮明に。より近くに。
修は反射的にその方向に走ったが、声のした方からはその姿は見つけられない。
「修君……? 霧で見えないよ。
何にも見えないとちょっと……
ううん怖くないよ。怖いわけじゃないけど、でもちょっと……」
「(待っててくれ。今傍に行くから……!)」
僅かな焦りを感じながら、またぼやけ始めた声に心で返事を返す。
「あ、多分ここが修君に一番近い」
声は、不意に後ろから聞こえた。
気配は全くしない。
だが、確かに真後ろからあおいの声が聞こえてきた。
振り向いてしまえば、先程がむしゃらに動いたのと同様に消えてしまいそうで。
修はその場から相手の姿を確認したいのを諦めた。
本当は振り向いてその姿を確認したい。
しかし、そこにあるのは、本当に濃い霧だけなのだろうと、簡単に予測がついたから。
しばしの無言の時間が流れる。
振り向かない修には永遠に近く感じられた。
「うん。傍にいてもらって大分楽になったかも。ありがとう」
嬉しそうなあおいの声が聞けた。
修にはそれだけで、価値があったと思える。
「でもどうして? 夢の中の私は本物じゃないんでしょ?」
修は考えることなく即答した。
「(夢の中のあおいでも不安にさせたくないんだ)」
「ちょっと焼けちゃうな」
背中越しにあおいの声が聞こえてきた。
残念そうな、それでも少し嬉しそうな声。
「本物の私にも修君の気持ちが伝わるといいね」
修はその時の感情を言葉にはせず。
しかし、心が伝わるのならば、当然この感情も伝わってしまっているのだろうなと、少し恥ずかしい思いをしながら僅かに俯いた。
「ありがとう。それじゃ、もう時間だから」
「(もう…消えてしまうんだな)」
「またね、修君」
夢は、濃霧を包んだ風船が割れるようにはじけ飛んだ。
朝目覚めて。
修は過去にプレゼントした事のある、あおいとお揃いのマグカップに、使用人にではなく、自分で喉に良いハーブティを淹れた。
修は写真立ての中のあおいに向かって語り始める。
「今日は凄く良い夢を見たんだ」
夢の中の最愛の人に「またね」と言ってもらえたように、
現実の最愛の人にも「またね」と言ってもらえるように。
そして、「夢の中」には兎が一匹取り残される様に立っていた。
先程齧ったにんじんの先をふとまた齧り、兎は声も出ないほど、凄く渋いものを齧ったような顔をした。
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担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年06月07日
参加申し込みの期限
2014年06月14日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月14日 11時00分
参加キャラクター一覧
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