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「お、安い」
「おおっ、半額とは太っ腹でありますな」
藤吾が中指にはめてみたのは、トライバル柄が彫られた太めのシルバーリング。糸でくくられた値札を見れば、定価の三万円が50%オフのシールで上書きされている。商品券の額ぴったりとは、運命の出会いかもしれない。元の値段を考えると、まったくバーゲン様様である。
「会計してくるわ。すいませーん、商品券使いたいんですけど」
「行ってらっしゃいであります!」
藤吾がショップの奥のレジに向かう間、杏子はさっきまで藤吾が見ていたアクセの棚を眺めて待つ。買おうとしていたリングと同じサイズのものをひとつ手に取りはめてみるが、杏子の指には当然ながらぶかぶかだ。
「(……荒海さんの手はこれくらいしっかりしておられるのでありますなー、ってまた何を考えてるのでありますか!)」
指輪コーナーの前でどぎまぎしたり渋い顔をしたり、杏子はくるくると落ち着きが無い。
「何やってんだあいつ……。お」
レジに立つ藤吾の視界に入ったのは落ち着きのない杏子と、何故か……隣のぬいぐるみショップ。ワゴンに並ぶ白い仔犬のぬいぐるみ、そのつぶらな目と目が合ったような気がした。よくよく見れば、ぬいぐるみは緑色のシャンクボタンで目が作られている。どことなく似ているなと笑い、リングの会計を終えた藤吾は杏子の元ではなくぬいぐるみの元へ。
「(元はと言えば、小倉のおかげでこいつが買えたようなものだしな)」
二人一組で出たスイカ割り、その景品が今日の商品券。それについての礼というわけではないが、とにかく何だか、プレゼントしてやりたい気持ちにさせられる。商品券はもう使い切ってしまったが、ぬいぐるみくらいの値段なら自分の財布からでも安いものだろう。そう思って目の合った一匹を抱き上げるが、洗濯表示タグがプラスチックのワイヤーで他の何かと繋がっている。
「(セット販売? 仔犬だけでいいんだけど……)」
見れば、白い仔犬のぬいぐるみとセットで黒いオオカミのぬいぐるみがついている。杏子にあげたかったのは仔犬のほうだけだったのだが、バラ売りが出来ないのなら仕方ない。オオカミのほうもよく見ればまあまあ可愛いつくりをしているが、ぱっと見は隈取のような厳つい顔が目立っている。オオカミは仔犬のほうと違ってバラ売りもしているらしく、この見た目のせいで売れ残ってしまったのかと、藤吾はすこしだけオオカミに親近感を覚えた。
「やるよ」
「わ……私にでありますか!?」
プレゼント用の可愛い紙袋に入った二匹のぬいぐるみを見た瞬間、杏子は一瞬口をぽかんと開けて驚いたのち、すぐに藤吾の意図を理解して今度はきらきらとその瞳を輝かせる。
「商品券はお前のおかげだからな。ご褒美だ」
「えっと、えっと……。あ、あの、その、ありがとうございます! すっごくすっごく嬉しいであります!」
本当に似ているな、と。紙袋から顔を出している仔犬のぬいぐるみと杏子を見比べ、藤吾は笑う。驚きつつも心から喜ぶ杏子の後ろに、仔犬と同じ真っ白なしっぽが見えるようだ(もちろんそのしっぽはちぎれんばかりにぶんぶん振っているに違いない)。
ぬいぐるみをそっと抱き上げ、杏子はくるりと藤吾に背を向けた。それはあんまりに嬉しくててにやけてしまって、きっとものすごくおかしな顔をしているのだろうと気づいてしまったがゆえで。
「(本当に、何を考えてるでありますか……)」
今日はずっと、へんな胸の高まりが止まらない。嫌なものでは全然無いけれど、ときどきひどく戸惑ってしまうこの気持ち。もしかして、ひょっとして、そんなまさか。
「荒海さん!」
「何だ?」
「そっ、その、ありがとうございました! 残念ながら本日はここでお別れであります、じ、実は少々個人的な買い物がありまして!」
「? ……おう、じゃあここで。気をつけてな」
ぬいぐるみの紙袋を抱きしめ、何度も振り返りながら頭を下げつつも恥ずかしそうに去っていく杏子の背中を藤吾はぽかんと見送る。何だかわからないがとにかくとても喜んではくれたらしいことはよく分かった。
杏子が走ったのは、もちろんさっきのワンピースのショップ。芽生えてからだいぶ育ったこの気持にやっと名前がついたこと、藤吾からもらった二匹のぬいぐるみ、それらが杏子の背中をあのワンピースに優しく、だが力強く押し出した。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬島
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
15人
参加キャラクター数
16人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月31日
参加申し込みの期限
2014年06月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年06月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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