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サマー! 部活動のお時間です! ~運動部編~
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陸上部5 <約30の線香花火>
寝子島の今夜は月と星が綺麗だ。彼らの煌煌とした明かりと、シーサイドタウンから差すほのかな明かりで、グラウンドは照明なしでも視界が利いた。昼とは雰囲気が違う見慣れた練習場。陸上部部員30数名はそれぞれ花火の袋や水バケツを持ち寄り、合宿を彩る花火大会を開始した。
「真央ちゃん実は自前の花火があるのだ」
景気付けに、といち早く火を付けたのは
後木 真央
。
ピュー、という音で空へ舞い上がると、しばくらの沈黙の後に破裂した。
「きゃっ」
耳を突く音に
十文字 若菜
が小さく驚く。
「後木ちゃん、近所迷惑になるからロケット花火は禁止!」
「ごめんなのだこんなに音がするとは思わなかったのだー」
桐野 正也
に注意されしょんぼりの真央。広いグラウンド、近くに校舎の高く横に長い建物があるため、反響音が増してしまったようだ。
「お、置き型もあるじゃん」
正也と
冴木 竜司
が置き型花火を一直線に並べて、同時に火を付ける。オレンジや緑にピンクや青、噴射するタイプやパチパチと鮮やかな火花を散らすタイプ、多種多様な花火たちがグラウンドを明るく彩った。
「うわーきれい」
「たまやー!」
彼らの一日の頑張りを労うように咲き、そしてしばらくするとしぼむように消える。花火のシュウという音がなくなると、部員たちの笑い声がこだまする。
「浅井せんせー一緒に花火しませんか! 絶対楽しいよ!」
隅で見守っていた浅井先生を手招きするのは
桃原 空音
。
「そうにゃー先生はどんな花火が好き?」
青物 といき
も浅井先生の手を引っ張る。2人とも浅井先生に気があるわけだが、タイプは全く異なる。片方はあからさまな肉食系で、もう片方は本人もまだ自分の気持ちを自覚できていないでいる。どちらがとちらとはあえていわないが。
「調子にのって火傷しないようにな」
全員の花火に火を付ける浅井先生。3人並んで手持ちタイプの花火を鑑賞する。
「花火なんて何年ぶりだろう」
火花を反射させて、少年のように目を輝かせる浅井先生。そのあどけない表情に思わず見入ってしまうといき。いつも教師であり顧問であり一つ間を置いた離れた存在だが、こうして一緒に花火をしていると、童顔とあってとても近い存在のように思えた。
「花火はいくつになっても楽しいもんだな。ん? 青物、もう花火消えてるぞ」
「え!? あ、ほんとにゃー」
浅井先生の横顔ばかり見ていて、自分の花火のことを忘れていた。胸の鼓動を抑えきれないまま、花火をバケツにジュッと突っ込む。
「浅井せんせーは男子部屋のほうで寝るのかな?」
空音が上目遣いで質問する。
「ああ、そうなるな」
「ふーんそうなんだふーん」
ジロジロと浅井先生の表情をうかがう。
「な、なんだ?」
「ふふ、リベンジ、覚悟しててよね!」
「?」
浅井先生の目が点になる。浅井先生とキャンプに行った際に夜戦を目論んでいた空音、
不甲斐ない失策
によって叶うことがなかったが、今回こそはと意気込むのだった。
(今度こそ浅井せんせーと夜戦するんだからっ!)
別の一角では恋バナ大会が始まっていた。
「みちるセンパイって恋する乙女って感じやわー」
「ええ〜!? なしてそう思うと?」
関西出身組の
直風 満帆
と
橘内 みちる
、大いに盛り上がっている。これに
鴇波 羽衣
も加勢。
「うんうん、わかるー」
「そうかなあ……憧れ的な人ならおるけど……恋愛対象というかなんていうか尊敬してるのに近いというか……」
ごにょごにょと口ごもる。
「それ絶対恋ってやつやわーセンパイ、果敢にアタックしましょー」
「うわー青春! 羨ましいー」
「む、むー……そう言う鴇波こそ、好いとう人いるやろ?」
矛先を無理やり変える。
「え、私ですか!?」
「おや、羽衣ちゃん、顔が赤いにー」
いつの間にか
七音 侑
も加わっている。
「あからさまやなー」
「そんなに分かりやすい!? うーん……でもなかなか行動に踏み切れないよね。具体的に何すればいいのか分からないし」
「そーいうのならあの人がきっと詳しいにー」
意地悪い顔で指差す侑。
「ん……なに……?」
指差した先にいたのは、風のせいで消えてしまったロウソクの火を付けなおしている
志波 拓郎
。
「えー拓郎くん恋人いるの!?」
輪が最高潮に盛り上がり、拓郎へ質問の雨が降る。どんな人、どんな会話するの、どこ行った、ていうかどこまで行った? などなど。
「あ、いや……」
正直言ってこの手の話が苦手が拓郎。いつも以上に言葉が詰まってしまう。
答えあぐねているところへ、
宇佐見 望月
がお盆を持って登場した。
「デザートのスイカを切ってきたぜー」
「おーさすが望月、気が利くな」
正也がいち早く受け取り、スイカにかぶりつく。
「合宿に花火にスイカに、まさに夏って感じだねー青春だねー」
と、竜司。
恐る恐る
後木 真央
に近づく望月。
「ま、真央ちゃんもスイカどうだ?」
「ありがとうなのだーもっちゃんセンパイ!」
「よかったら一緒に食べようぜ」
「構わないのだー幸ちゃんも一緒に食べるのだー幸ちゃーんスイカなのだ!」
「え、あ、おう」
複雑な気持ちの望月。それを遠目に正也、
(あの2人は当分あんな感じなのかな)
しゃくしゃくスイカを食いながら思うのだった。
スイカを完食し、花火も残り少なくなり、夜の宴会は終わりが近づこうとしていた。
「ねーみんなー」
十文字 若菜
が提案する。
「最後にこれやろー」
手には線香花火の束。
「誰が最後まで落とさずにいられるか、競走しよう!」
「明日の模擬記録会を占う前哨戦ってわけだな」
竜司が気合を入れる。
「浅井先生もしようよー」
「お、おう」
「幸虎ちゃんもこっちでやろー」
華やかなタイプの花火はせず、隅っこで一人ちびちびと線香花火をしていた幸虎。
「ウッス」
(幸虎ちゃんって……呼んでほしくないんだけどな)
と思いつつも呼ばれたので行く。自分からは積極的に輪へ入れるわけではないが、みんなと一緒にいるのは楽しいのだ。やっぱり彼はツンデレである。
全員が一斉に線香花火をつける。
「わー綺麗だね」
「私線香花火って一番好き」
「私も」
と30数個の線香花火に見とれる勢もあれば、
「揺れたら寿命が縮まる」
「なるべく息を止めて……」
と勝負に躍起になるものも。
「なんかあれっスね」
ポツリと幸虎が言う。
「さっき一人でやってたときは、線香花火って地味で悲しいなーって思ってたけど、こうやってみんな集まってやると華やかで、線香花火もよりピカピカ楽しそうにしてるっていうか」
と言ったところで幸虎の線香花火が落ちる。
「あ」
幸虎に部長の若菜が同調する。
「ふふ、確かにそうだね」
線香花火もたくさん集まると、グラウンドを明るく賑やかにしてくれる。
「みんなといると、線香花火も嬉しいんだろうね」
自分の線香花火が落ちるのを見届ける。
「また来年も、みんなでこうして花火とかしたいな」
フッと回りが暗くなり、寂しい気持ちになる。
「俺は負けねーぞってあああ!」
竜司も撃沈。
「俺は落ちなかったけど、消えちった」
正也もリタイア。
陸上の多くは個人種目、自分との戦いだ。普段の練習も自分と向き合い、限界のさらに上を目指して進んでいかないといけない。しかし限界の壁を乗り越えるのは、大きなエネルギーが要る。1人では難しい。でもみんなで集まり一緒に練習し、たまには競い合う、そうするこで突破できるものだ。
この線香花火のように。一つだけでは寂しがりでも、みんなといれば、楽しい。
レースは羽衣と拓郎の一騎打ちになった。
「……あ」
先に落ちたのは拓郎の花火だった。タッチの差、直後に羽衣の花火も儚く落ちる。
「終わっちゃった……」
真っ暗になるグラウンド。
「みんな明日も練習頑張ろうな!」
正也の言葉に、努めて元気よく呼応する。
「あ、そうだ、みんなで記念写真撮ろう!」
侑が湿っぽい雰囲気をかき消すように提案する。花火の後片付けを終えると、下駄箱前の明るいところに集まり、全員で記念撮影。
「先生も入って! セルフタイマーだから」
「よーしみんな、明日へのガッツを写真に収めるんだ」
「「「陸上部、ファイトー!」」」
パシャ
——時刻は深まり。
どこからホーホーと鳥の鳴く声。寝静まる寝子島。
男子部屋も女子部屋も寝息しか聞こえない。
(ふふー夜戦開始!)
月明かりに照らされて廊下を行く空音。浅井先生へリベンジをかけるため、男子部屋を目指す。
ガラッ
手前まで来たとき、男子部屋のドアが開き、慌てて物陰に身を隠す。
(……あれは)
竜司だった。普段は見せないような真剣な面持ちで、物音立てず廊下を進んでいく。
(まさか竜司くんも夜戦を!? 女子部屋へ!? 大胆な!)
よし、観戦しよう。作戦を切り替え竜司の後を追う。
しかし、竜司の目的地は女子部屋ではなかった。グラウンドへこっそり出ると、ささやかな明かりを頼りに、トラックを黙々と走り始めたのだ。
(むー)
期待はずれで少ししょんぼりの空音。
(マネージャーとしてはオーバーワークは止めたいところだけど……)
竜司のひたむきに何かを目指す走りに見入ってしまう。
(みんな、明日の挑戦のために頑張ってるんだなあ)
彼らの貴重なアドバイザーである浅井先生を寝不足にしてしまったら、マネージャーのサポート不行き届きというものだ。空音、考えを改める。
(浅井せんせーの筋肉を愛でて愛撫して色々むふふする夜は、また次回へ持ち越すのだ……)
自分も明日のために布団へ入ろう。女子部屋へと戻っていく。
陸上部の熱い合宿は明日へと続く。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
小西 秀昭
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
スポーツ
定員
1000人
参加キャラクター数
74人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月17日
参加申し込みの期限
2014年05月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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