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雨よ、どうか
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取り留めもない記憶たちが、
大田原 いいな
の心でぼんやりと映像を再生している。
猫鳴館から帰る途中の道すがら、商店街に足を踏み入れたところでの大雨。うさぎ屋までは本当にもう少し、軒先をはしごしながら強行突破するのも悪くはなかったが、夏の雨は足が速い。急ぐわけでもない帰路だ、しばらく待てばよかろうとの思いがいいなをとある軒先に留めた。
「ふう、暑くてかなわんわい」
とっさの雨避けにかぶった緑色のコートをばさばさと振って水を落としながら、いいなは空模様をぼんやりと眺める。このコートを貸してくれた仇敵も、今頃は雨に濡れているのだろうか。
「(そもそも、あやつは今何処におるんじゃ)」
かなり広い範囲でなら……同じ空の下にいることは知っている。そう、メールを送れば返事がある程度には。だがそれ以上のことは何も知りようがない。それでも、いいなの心の真ん中には色々な意味でどっかりと腰を下ろしている存在。姿は見えなくても、たしかなものを残していったひと。
「(性別は気にするな、か。あやつらしいわい)」
目を閉じれば、息遣いまでも鮮明に思い出せる言葉。そしてこのコート。これらがいいなの確かな支えであると、今もはっきり言える。間違いはない。姿が見えなければむしろ心を離れないのは何故だろう、声になって身体を出て行かない胸の内のことばたちはいつになく素直だ。
「あぁ……そういえば」
雨雲がゆるりと動く気配。地上であれだけの動きが分かるのなら、雨が止むのはきっとすぐだろう。ところどころ薄く感じる雨雲のかたちが軽薄な笑みのように見えて、いいなはむっと眉根にしわを寄せる。
「あの星ヶ丘のチャラ男め」
気に食わない奴に、知られたくないところを見られる。何と不愉快なことだろうか。デネボラ……あまり知られたくないいいなのろっこんをそれと知っている人物は限られていると、いいなは思っている。
「(叔父貴と、仇敵、そしてチャラ男だけ……のはずじゃ)」
叔父はいいとしても、だ。だが、それを思い出すいいなの顔に別段の暗さはない。
「(何故儂が塞いでいる時に限って、あやつは)」
まるで何かを嗅ぎ分けているかのように、しょぼくれたいいなの近くにやってくる奴。それがまた不愉快に拍車をかけるし、更に。
「又聞きとはいえ、女にだらしのない奴のことじゃ。話半分でちょうどいいくらいじゃの」
恋人がいるのは知っているが、そうではないガールフレンドもいるらしいといいなは聞き及んでいる。そんな男に何か助言を貰ったとて、手を差し伸べて貰ったとて。そう思ういいなも居るが……それでも、今まではただ嫌悪の対象でしかなかったような存在に、心底の怒りが湧かないいいなもまた、確かに居た。
くるくると、いいなの心で記憶は流れ、そのたびいいなの瞳は曇ったりわずかに輝いたり、光を浴びながら落ちる水滴のようにめまぐるしい変化を見せる。それに呼応するように、空模様も少しばかりの明るさを取り戻し始めたようだ。キャベツの葉が一枚ずつはがれていくように、分厚かった雨雲が風に乗って薄くなってゆく。
嗚呼、キャベツといえば。
「はぁ、今度はあの熊かや……全く!」
うさぎ屋のお品書きに欠かせない、瑞々しさをぎゅっとその丸く締まった葉たちに閉じ込めた新鮮なキャベツ。それをうさぎ屋に届けるのがあの輩では、うさぎ屋の心象にかかわるというもの。日を追って心配はいや増す一方だが、どう注意してやればよいのやら。単なる栄養不足というわけでもなかろう、あの男のことだから自治会の雑務やら何やらで忙殺されているのだ……そんな想像がいいなの心をぐるりと駆け回り主張する。栄養と、睡眠と、気分転換と……他には何が要るだろう。
「……あやつのことじゃ、儂が言ったところで聞きゃせん」
鼻で軽い溜息。その時ふと、いいなの脳裏にいつか鏡で見たデネボラの姿がちらつく。
__もそっと女人らしく……案じてやれば聞くかのう?
きょろりと目線を上げれば、濡れて張り付いた前髪から垂れる雨ひとしずく。
いつの間にか大分と伸びていた。
「髪か……伸ばしてみようかの?」
何事も、かたちから。それは大事で素敵なこと。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
瀬島
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
定員
10人
参加キャラクター数
11人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年05月10日
参加申し込みの期限
2014年05月17日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年05月17日 11時00分
参加キャラクター一覧
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