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【月と、花】
今では、ゲームセンターと言えば、立派なデートスポットでもありまして。ここ、『BooM』もそれは例外では無く、中にはカップルで訪れ、仲睦まじくゲームに興じている客も、もちろん少なくは無いのです。
とは、言いましても。
堀 和哉
と
常闇 月
の二人は、まだまだ、微妙な距離感の間柄……ではありました。
「お……一本取られたか。初めての割りに、上手いじゃないか」
『ざ、にゃんだふるふぁいたーず』の筐体、その画面の中では、和哉愛用のパワーキャラ、犬の『ワン・ウー』が倒れ込み、『YOU LOSE!』の文字が表示されています。対戦台の向こうにいる月は、ゲームは素人、ということだったのですが。
ちょっぴり手加減も入れつつ、ではあったものの。ベテランの域にまでやり込んでいたりする和哉から、1ラウンドをもぎ取るあたり、どうやら、あえて手心を加えなくとも、熱い勝負が期待できそうです。
「よし。次は、本気で行かせてもらうな」
「はい、どうぞ。望むところです」
対する月はと言うと、正真正銘、このゲームをプレイするのは、今日が初めて。ところが、素人とは思えないその反射神経は、主人公格のニャン子のライバルでありスピード特化のキャラクター、『餅月 ウサ子』の性能とも相まって、相手の技を見てからボタンを押し、カウンターを入れてしまう……という、熟練者から見ても恐ろしい戦術をモノにしていたりするのです。
「基本操作は、把握しました。なるほど、ゲームと言えど、なかなか奥が深いんですね」
付け焼刃ながら、その実力は、既に玄人はだし。
重い一発で、大きく体力を奪い取るワン・ウーと、その隙を突いた返し技で、じわじわと削るウサ子。
2ラウンド目は、何とか和哉が辛勝し。3ラウンド目も、一進一退、激しい攻防が続きましたが……やがて。
「……ふう。さすがですね」
「いや、いい勝負だった。しかし、少し熱中しすぎてしまったな」
勝負は、際どくも和哉が勝利をもぎとり、何とかベテランの面目を保つことができたようです。
苦笑いする和哉に、月はうなずき、
「では、次は、そうですね……あれなど、いかがですか?」
彼女が目線で示したのは、フロアの端に設置されている、アナログなダーツのボードでした。
「……大したもんだ」
思わずほうっと息をつく、和哉の前で。月が次々にダーツを放れば、びしばしと、まるで吸い込まれるように、中心へ突き立っていきます。格闘ゲームでは、和哉に軍配が上がりましたが、こちらは、月の独壇場のようです。
和哉も真似をして、中心を狙ってみるものの、なかなか上手くいかず。月の黄色いダーツが、中央へと固まっていく傍らで、彼の青いダーツは、外周付近を点々としています。
「なかなか、難しいもんだな。何かコツがあるのか?」
「この手のものは、得意なんです。コツですか、そうですね……」
しばしの間。二人はそんな風に、時も忘れて、ダーツに熱中しておりました。
月の指導で、飲み込みの早い和哉の腕前が、目に見えて上達してきた頃。
「ん……こうか?」
「そうですね、腕はもう少し、こう……」
和哉の腕に、自分の手を添えたところで。月は、彼との距離が、いつになく縮まっていることに、はっと気づきました。
何気ない風を装い、す、と月は離れると。
ダーツを放ち、びしり。再び中心を、射抜きながら。
「……堀さん」
「ん?」
「私は、あなたにとって、何でしょうか?」
たんっ。和哉の青いダーツは、中心を大きく反れ、ボードの端へ。
「何、とは……?」
「私にとって、あなたは。傍にいると、自然と和んで……けれど、ちょっとしたことで、ふっと散ってしまう。そんな危うさと、あたたかさを感じます。例えるなら、まるで……」
まるで、野に咲く花。そのようなものだと。月は、自分にとっての和哉を、そう言い表すのです。
月は元来、あまり、口達者なほうではありません。それを、和哉も分かっていました。
だからこそ、彼はその詩的な表現に、少しだけ戸惑いながらも……それでも、胸にこみあげるのは、嬉しい、という気持ち。
「俺が、野に咲く花、か。何だか、女の子に言うような例えだな」
「……すみません。それ以外に、言葉が思いつかなくて」
「いや。俺も、その手の表現は得意じゃないからな。でも……俺も、同じだよ」
一緒にいれば、それだけで和み。楽しくて、もっと相手を喜ばせてやりたい。そう、和哉も思っていたのです。
二人とも、どこか不器用で。言葉を上手くは、伝えられません。
それでも、和哉は言葉を紡ぎ、彼女に伝えるのです。
「俺も……常闇のことは、大切に思ってる。それだけは、確かだよ」
しっかりとした口調で、返ってきた返答に、月は……少しだけ。ふっと、微笑みを浮かべると。
たんっ。ボードの端にかろうじて乗っている、青いダーツの隣へ。月の投げた黄色いダーツは、寄り添うように収まりました。
「今日は、ありがとうございました」
「こちらこそ、一緒に遊んでくれてありがとう。それにしても、時間が経つのは早いもんだ」
楽しい時は、あっという間に過ぎ去り。名残惜しくも、そろそろ、帰宅の時間です。
ゲームセンターを出ると、和哉はふいに背後を振り返り、『BooM』の青い看板を眺めます。
「……いつも、俺の趣味の場所ばかり、連れ回してるよな。今度は、常闇の好きなところへ遊びに行くか」
「私は、気にしていませんが……でも、そうですね」
その時は、お願いします。と、月は柔らかい表情を浮かべ、うなずきました。
和哉が、月の居候先まで送り届けることを申し出ると、二人は、その場を後にします。
未だ、心は揺れつつも。
それでも、どうやら今日は……お互いの距離が、少しばかり。縮まったようでした。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
墨谷幽
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
コメディ
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月20日
参加申し込みの期限
2014年04月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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