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オーマ・トンノは帽子を脱ぐと、手ではたきながら立ち上がりました。
さすがに、まわってきたようです。
やや目がとろんとしておりますが、それでも、超硬質の鉄球を、万力をつかって必死で押してほんの少し曲げた程度のものです。酩酊して取り乱したり、足取りが危うくなったりはしていないようです。
家路につこうというのでしょう。彼女のブーツは出口に向かっておりした。
このとき、
「おー! 桜花さん! もうお帰りですか? いやあ、今日はおかげで楽しい夜でした。いいお酒にもたくさん出会えましたし」
と、声をかけられ、反射的に手刀を構えて相手の首に突きつけました。
「え……あ……? 桜花さんじゃ、ない……ですね」
目を丸くしているのは沓冠梢太朗でした。
オーマは寸止めしていましたが、場合によっては首に一撃され昏倒していたかもしれません。
オーマは梢太朗の顔をちらりと一瞥すると手を引き、帽子の鍔を引き下ろしました。
彼女に害意がないのを知ると、梢太朗はすぐに笑顔を浮かべました。フレンドリーに言います。
「失礼しました。いやあ、服装も背丈も全然違うのに人違いいしてしまったのは、君のクールな雰囲気がある女性を彷彿とさせたからかもしれませんね」
オーマのほうはといえば、どう反応したらいいのか判りかねるといった様子で梢太朗を眺めているばかりです。
こうなれば梢太朗のペースです。
「それはそうとして……」
という言葉と同時に、梢太朗は身を屈めていました。這いつくばるようにしてオーマの足元に目を向け、
「いいブーツですね!」
と宝物を見つけたかのように声を上げたのです。
「ビンテージもののカウボーイブーツ! 軽く見積もっても作られてから二十年は経っている逸品です! こんな良い物が現存しているなんて奇蹟ですよ! この丁寧な刺繍は間違いなく手縫い、細めのヒールですが体重がうまく分散される構造でトウ部分も頑丈、革張りそのものが分厚いのでかなり長く使えそうです。それにこの惚れ惚れするような格好良さ! 実際に乗馬に使ってよし、町歩きによし、バイカーなんかが履いても似合いますね!」
興奮気味にまくしたてると、キスしたいような顔をする梢太朗です。キスする対象? もちろんブーツです。
この展開はさすがのオーマとて読めなかったに違いありません。
オーマはじりじりと後退すると、さよならの一つも言わずに靴音高く立ち去りました。
「ああ……! 待って下さい、もっと見せて下さいよ……!」
梢太朗はオーマを追わんとしましたが、ここでヘタを打つと通報されてしまいかねないと思い直しました。通報されると厄介です。警察のお世話になるのは楽しくない。そのあたりはよく知っています。経験者ですので。
なので梢太朗は指をくわえたいような気持ちで、オーマの背が遠ざかっていくのを見送るだけでした。
「美しいブーツだったなあ……いや、それもそうですけど」
――美しい人だったなあ。
遅ればせながら、そんなことを思ったりもするのでした。
酒には相当強い梢太朗です。ガンガン呑んでも、そうそうは酔わない。それなのに彼女を桜花と見間違えてしまったのは、やはりその美しさに惑わされたからでしょうか。たまたまでしょうか。
さて席に戻って、ウォッカでも試すとしましょうか。
ところで梢太朗が声をかけるつもりだった桜花満がどうしているかというと、
「ここにいたのか……」
と、呆れたような口調でミッシェルを見おろしていたのでした。
「え? なぁに? もう朝ぁ?」
ミッシェルはウォルターらと宴会の最中です。バーのママたる技能を発揮して、皆に酒を注ぎ肉を焼き小洒落たトークなんかもかまして、八面六臂の活躍だったのですが、さすがに行動が激しすぎてアルコールが急速に頭に到達したようで、なんだかクニャクニャぼんやりとしていました。
そこを、満に発見され捕捉されたというわけです。
満の酒屋にとってはミッシェルの店も得意先のひとつですので、満は彼じゃなくて彼女とは面識がありました。それなりに親しくもあります。
「おい、倒れそうになっているぞ。しっかりしろ」
「しっかりしてるわよぉ。もうね、黄色いカバーをランドセルにかけたピカピカの小学一年生なみにしっかりしてるのぉ」
「僕にはそう見えないが。その道のプロがまっさきに酔いつぶれてどうする」
「潰れない潰れない。ちょっと休憩すれば回復しちゃうの、アタシ。知ってるでしょ?」
「そうだったな」
「そうよん」
「だがまあ、ほどほどにしておくことだ」
「そうはいかないわぁ。だって、今夜はこのまま二次会にするつもりだもの。アタシの店でね」
やれやれ、とでも言いたげに満は息をつきましたが、具体的にどうこうとは言いませんでした。
チェイサーがわりのウーロン茶をがばと呷ると、ミッシェルは宴席の面々を紹介します。
「こちら、素敵なご老公の正義ちゃん。そこのいなせな兄さんは一義ちゃん。そしてこちらのイケメンさんは……ウォルターちゃんよぉ!」
長門正義はちょっと片手を上げてあいさつし、葛西一義はサングラスのまま口元に笑みを浮かべました。
そしてイケメンさんことウォルター・Bは、いささかはにかみ気味に会釈しました。
満は、ウォルターにだけは見覚えがありました。
「ああ、たまにバーとかで見かける人だな。たしか、教師だったか」
「うん、僕は……」
言いかけたウォルターですが、満は、
「すまない。もうそろそろ閉店のようだ」
と頭を下げました。
「僕は閉店の手伝いをしなければならない。続きは今度にしよう。また、どこかのバーで」
「そうだね。その日を楽しみにしているよ」
「僕もだ」
と心からそう告げて満は彼らに背を向けました。
――彼も教師、あっちも教師、か。
ため息つきたい気分です。
満が向かっていくその先では今なお、高野有紀、浅井幸太、相原まゆらが、カオティックなまでの宴会を繰り広げていたのですから!
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年04月14日
参加申し込みの期限
2014年04月21日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年04月21日 11時00分
参加キャラクター一覧
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