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- 学年：職業
- 00月00日生 00歳
- AAA000000
play a game～逃走マフィア～
Round2【AM10:40】
休日とはいえ、下の参道商店街はある程度の賑わいを見せているが、山に建立された寝子島神社境内にはちらほらと訪れる参拝客がまばらに居る程度である。
そんな境内を、瓢は何食わぬ顔で歩いていた。
「見晴らしのよさそうな場所は……ん、あの辺りがよさそうだねぃ」
既にタルトへと渡したケースは手元に無く、今瓢の手に握られているのは、小型の双眼鏡のみであった。
――元より、瓢にとって勝負は二の次であったのだ。
騙しあいを楽しむは当然、情報を流したのも、互いが疑心暗鬼になるのを【眺めて楽しむ】為の手段だったのだから。
「細工は流々、後はあっしを楽しませる結果を見せてくれることを願うよぃ」
山の裾、木々が切れた位置に瓢はたどり着き、その場にどっしりと腰を下ろす。
途中で【怪しげな人物】を目にはしていたが、瓢にとっては興味の範囲外であった。
夏の暑さを多少和らげる風を受けながら、瓢はマフィアとしてではなく傍観者として、双眼鏡を手に眼下に見える旧市街に視線を落としていく。
【またたび市動物園南側：A4】
時間と共に人の多くなっていく動物園内を、凛は北側を目指しながら歩く。
その中で、目深く被ったキャスケット型の帽子越しから、凛は二人――宗次とねむるの姿を確認していた。
「…………」
他のマフィアとは接点を持つつもりは無い。
普段着ているタイプの服とは趣向をほぼ真逆にした事を誰にも知らせていないのは、その為でもあったのだ。
二人がその距離を詰め、凛のすぐ側を通り――気づかずにそのまま出入り口へと向かっていく。
ある程度呼吸を整え、凛は落ち着くように胸に手を当てる。
用意の為に一歩出足は遅れたが、その分、こうして効果は十分に発揮されていたのだ。
後は一気に逃走のための場所へと向かうだけ。
そのために、凛は動物園北側を目指し歩き始めていた。
【映画村付近西側：A3】
休日という事もあり、映画村は撮影が行われていない為か人の出入りは少なく、閑散としていた。
既に義一は必要なものを盗り終え、この場には居ない。
変わりにこの場へと姿を現すのは――自転車でこの場所を目指した修であった。
「条件は悪くないな」
動物園とは違い、こちらでは修の姿はどうしても目立ってしまう。
だが、ここまで人が少なければ修が目指す目標を達成するには、条件として十分整っていたのだ。
「急ぐとしよう……誰もいない事を願うが」
その言葉は、この映画村のスタッフだけではなく、同じマフィアに対しても向けられる一言。
今から修が行おうとしている行為が、それだけ何かを起こしえる行動になる為であったからであった。
向かう先は、先ほど義一が居た、衣装用の小道具や事務所が併設された建物。
一度自転車を置き、修は建物の中へと入っていく。
【旧市街地：映画村・美術館方面：B3】
旧市街は動物園とは違い、旅行客や観光客、そして地元の人々の往来が有り、人の流れは大きく違う。
その中で、タルトは一足先に合流場所へと到着していた。
「少し早く着いちゃったかぁ……でも、ちょっと状況が変わっちゃったかも」
二つのアタッシュケースを椅子代わりにしながら、タルトはメールの着信があった携帯を弄っていた。
着信メールは二つ。
一つは武道より、映画村で変装用の衣装を調達し終わった後に向かう、と言った物。
そしてもう一つが、タルトが先ほど口にした状況が変わったかもしれないというものであった。
――捜査官らしき人に追われているせいで、合流が遅れる。
刀からのメールには、これに続き合流予定の二人である巴と武道と合流した後に、瓢から預かったアタッシュケースの中身を確認してほしい事。
そして、確認し終えたら合流地点から少し離れた美術館に、巴が持ってくる予定であるチケットと一緒に置いて欲しい、といったことが書かれていた。
「ん～……どうしよ」
もちろん、刀の指示に従うのが合流した上で力を合わせる仲間であれば当然であろう。
――しかし、タルトは刀を含めた他の二人を確実に信じているわけではなかったのだ。
「とりあえず、二人にもメールしてみよっか。その後に開けてみてもよさそうだしね」
この場で先に一人で開ける、その手もあるにはあるが、瓢が何を考えているかタルトには分からない以上、リスクは少しでも減らしたほうがいい。
どの道、もう少しすれば二人がここに到着するのだ。
なら焦る必要はないとタルトは判断し、携帯を仕舞っていた。
――周囲の死角になる位置で、携帯を操作しながらタルトの様子を伺う【視線】に気づく事無く。
シナリオ
シナリオデータ
シナリオスケジュール
- シナリオガイド公開日
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- 2014年04月15日
- 参加申し込みの期限
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- 2014年04月22日 11時00分
- アクション投稿の期限
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- 2014年04月22日 11時00分
