晴れ渡る空、夏の暑さも十分に感じられる休日の昼下がり。
寝子島の旧市街では、少々変わった状況が広がっていた。
カフェで、美術館で、図書館で、電車の中で……ところどころで眠ってしまう者たちがいた。
静かに目をつむり眠っていくため、周囲からは特に異常とも思われなかったが、
彼らは明らかに異常な状況に引きずり込まれていた。
その頃、とある一室のテーブルに、とあるボードゲームが広げられていた。
室内では、そのボードゲームの前で眠るようにテーブルに突っ伏す誰かの姿があった。
【Let the game begin(さぁ、ゲームを始めよう)】
ボードゲームがうっすらと光りを放ち、眠っているはずの人達に語りかけるように、
この言葉を直接頭に響かせる。
――その声に誘われるように、目を開けた人達が見るのは、先ほどまで居たはずの
旧市街であった。
だが、どこか街の様子が違う。
なにより――自分達がこれから何をしようとしているのか。
その目的が、意識が変わっている事に気づく。
【逃走マフィア】
それが今回のゲームの名前だ。
ゲームの舞台は、架空の寝子島旧市街。
貴方はマフィアの一人となり、仲間たちと協力しながら組織から金を奪って逃げる事となる。
あるいは、マフィアの中に紛れ込んだ捜査官として、この金を取り戻す事となる。
果たして貴方は逃げきれるのか、それとも金を取り戻せるのか――
まずはご覧いただきありがとうございます。
前回のシナリオでは皆様を大変お待たせしてしまった事、こちらでもお詫び申し上げます。
このシナリオにおけるPCの状況を整理します。
【1】ボードゲーム「逃走マフィア」の世界に、PCの「意識」が引きずり込まれました。
PCの「身体」は、元の世界で眠っています。
【2】「逃走マフィア」の世界は、ボードゲームに宿る何かが支配しています。
PCの意識は、聞こえてきた声から「逃走マフィア」のルールや自分の状況を把握しました。
PCの身体は、元の世界と酷似した「身体」を得ています。
【3】「逃走マフィア」のプレイヤー兼キャラクターとして、行動してください。
ゲームが完結すると、PCは元の世界、元の自分に戻ります。
▼「逃走マフィア」の基本
参加PCの意識は、ゲーム内の配役そのものになっています。
参加が確定したPCのプレイヤー宛てにメールにてお知らせします。(詳細は後述)
表向きの配役
・全員【マフィア】
・全員、アタッシュケースを持っている。
実際の配役
・2種類【マフィア、潜入捜査官】
・マフィアのうち2名、アタッシュケースの中身が「本物の金」(他はニセモノ)
目的
・マフィアサイドは、「本物の金」を持った2人の、寝子島からの脱出
・潜入捜査官サイドは、「本物の金」を持った2人のマフィアの逮捕(または島からの逃亡阻止)
▼「逃走マフィア」の舞台
ゲーム用に作られた【旧市街】(以下参照)
既存の店舗や家屋、住人が存在する。
▼「逃走マフィア」の進行
・PCは「ラウンド」ごとに行動
・ラウンド数は全6回(シナリオの状況によっては調整の可能性あり)
・全PCが動物園(A3またはA4)からスタート
・マフィアは必要アイテム(後述)を獲得
・第3ラウンド開始時より、警察が順次各地点を封鎖
・封鎖地点の情報は潜入捜査官のみが知っている
・封鎖地点で捕まった場合、特殊な行動を取らない限りそのラウンドは強制終了
・封鎖地点は、潜入捜査官のみ無条件で通過可能
・潜入捜査官は、他PCを逮捕可能(一度のみ。第3ラウンド以降)
・逮捕したPC、されたPCともに、「本物の金」の有無に関わらず全ラウンド終了(ゲーム終了)
◇「本物の金」を持ったマフィアは、
必要アイテムを持って、寝子島駅(B1)または船着場(D3)に到達で、全ラウンド終了
◇「本物の金」を持っていないマフィアは、
「本物の金」を持ったマフィア2人の逃亡成功、または本人の逃亡成功で、全ラウンド終了
◇潜入捜査官は、逮捕成功時点で全ラウンド終了
▼「逃走マフィア」の勝利条件
・「本物の金」を持ったマフィア2人の逃亡成功(他のマフィアの逃亡は問わない)
→ マフィアサイドの完全勝利
・「本物の金」を持ったマフィア1人+半数以上(5名以上)のマフィアの逃亡成功
→ マフィアサイドの判定勝利
・上記以外の状況で全ラウンドが終了
→ 潜入捜査官サイドの勝利
▼ラウンド内での行動
各ラウンドでは、移動や特別な行動を取ることが可能。その都度、1ラウンド消費。
移動を行う場合
・縦及び横一マスへの移動が可能
・封鎖地点を抜ける場合は、何らかの特別な行動が必要
(どのような行動を取るかで、通りぬけられるか、抜けられないかのが決定)
特別な行動とは
・変装してすり抜ける、警察を殴って突破する、などアクションで自由に指定可能(GAも可)
・封鎖地点の解除、封鎖地点以外の封鎖も可能(当該ラウンドのみ有効)
※他PCへの干渉や妨害は、同じ地点に居る事が必要。
※A2・B4地点では他PCへの妨害は無効。
▼必要アイテム
切符
・寝子島駅で電車に乗るため(逃亡成功)に必要
・寝子島神社(A2)でNPCの協力者から切符を獲得する必要あり
乗船許可証
・船着場で船に乗るため(逃亡成功)に必要
・町役場(B4)でNPCの協力者から獲得する必要あり
※アイテム取得の為に1ラウンド消費。
▼配役の告知方法
各PCの配役は、参加申込み期限(シナリオガイド公開から49時間後)から、
12時間以内にプレイヤー宛てにメールにてお知らせ。
参加申し込み期限で定員に達していない場合は、あとから参加したPCに対して、
参加後24時間以内にメールにてお知らせ。
※定員に達しない場合、配役ごとの人数(内訳)は不明のまま。
▼各配役の告知内容
マフィア(11名)
・自分がマフィアであること
・自分のアタッシュケースの中身(「本物の金」かニセモノか)
・スタート地点(A3かA4か)
※以下の赤字項目は、マフィアのうち2名のみを対象に告知
・潜入捜査官と疑わしい候補3名(3名のうち1名以上は必ず潜入捜査官)
潜入捜査官(4名)
・自分が潜入捜査官であること
・自分以外の潜入捜査官の名前
・各ラウンドでの警察の封鎖地点
・スタート地点(A3かA4か)
▼その他の注意
※今回のシナリオではコメントページなどを利用した行動が推奨されます。
相談や探りあい、騙しあい等、シナリオ外でも楽しんでいただければ幸いです。
※自分の配役の公表(コメントページでの書き込みなど)は、
真実か嘘かに関わらず、PCとしての【証拠の無い発言】であれば可能です。
配役の告知メール文を提示する行為など、プレイヤーとしてのゲームの妨げとなる発言は禁止です。
※各プレイヤーの発言などによりゲームが成立しなくなる、一方的な展開になり負ける、
といった場合も、大変残念ながら参加料金の払い戻しなどは行われませんので、ご注意ください。
※GAの利用は可能ですが、GA時であっても相手を騙す事は許可されます。
今回のゲームは騙し騙される情報戦がメインとなることを想定したゲームですので、
GAを組む場合には騙されることもあることを理解した上で、PL同士は仲良くお楽しみください。
※今回のゲームでは、ろっこんの使用が【一度のみ】許可されます。
ゲーム世界である為、たとえ人前であったとしても減衰することがほとんどありません。
※相手に殺意を持って足止めする等、公序良俗に反する行動は、今回のゲームでは禁止です。
以上が今回のシナリオ設定です。
行動等の書き方は、下記サンプルを参照いただきますよう、よろしくお願いいたします。
それでは、よろしければご参加をお待ちしております。