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こんな綺麗な空の下
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【その温かい夢の形は】
結界魚は全部で12個。手伝ってくれたメンバーが眠り斃れても、王さまはむしろ手伝ってくれた事に感謝しながら結界魚を拭き続けた。
日が傾きかけた頃、やっと最後の一個となった。
王さまは、ふすーっと鼻で息をして気合を入れて布を構える。
「あの……王さま……?」
その姿を見ていた一人の少女がいた。
名前を、
綾辻 綾花
。
王さまの誕生日の王国祭で、猫の国を堪能してきた1人である。
「ニャ? この時間の来客は珍しいニャ。
……その気配は『アヤカ』かニャ? 誕生祭で民の絵本をくれた猫かニャ?」
「すごい、人なのに分かっちゃうんですね」
「猫の王さまはすごいのニャ。できない事よりできる事の方が1つだけ多いのニャ。何しろ王さまだからニャ」
できない事の方が圧倒的に多い世の中で、堂々と胸を張ってそれを言ってしまう王さまに綾花は純粋に尊敬を覚えずにはいられない。
「王さまっ…握手して下さいっ!」
「握手くらいなら幾らでも大丈夫なのニャ」
手に持っていた布を反対側に持って。
ふにっと握った王さまの手は柔らかくてふかふかだ。
「王さまは何をやっているんですか?」
布を見て綾花が尋ねる。
「大切なものを拭いているニャ。これでラストニャ」
王さまはほんのり輝く手元の結界魚の傷をぐしっと拭いた。
それと同時に、一瞬だけ結界魚が輝き、手を離すとその姿も消えてしまった。
「指輪の魔力も全て使い切ってしまったニャ。もう、持ち帰れるからアヤカにあげるニャ」
王さまは肉球をモチーフにした小さな腕に収まっていた人サイズならば指輪であるものを、四苦八苦の上何とか抜いて綾花の方へと差し出した。
「ええっ? 良いんですか」
「魔力がなければ持ち帰れるニャ。いらないなら鋳造しなおすから返すニャ」
王さまは意外とケチという名の節約家のようだった。
綾花は慌てて首を振ると、それを自分の指につけてみた。
「さて、せっかく二人いるニャ。樹を揺すって帰るニャ。
我輩はあの樹に生る石が大好きなのニャ」
王さまはそういうとほてほてと歩き出した。
「あの樹には石が生るんですか?」
「正確には石が入った木の実が生るニャ。
1人で無理にこじ開けると炭になるから注意が必要ニャ」
二人(正確には1人と1匹)は並んで歩く。
時間は既に、一番星が煌々と輝く夜。
木の元へ辿り着いた二人が、ゆさゆさと樹を揺する。
すると、胡桃の様な木の実が二つ頭上から降って来た。
「これを割るんですね」
綾花はドキドキしながら木の実を割ってみた。
中に入っていたのは、深いピンク色の、何か形の足りない色つきの透明な石だった。
「? これは……何かと組み合わせられそうだけれども……?」
困ったように石を取り出して眺める綾花に、それを覗き見た王さまはちょいちょいと猫の手で手招きした。
「時々、対になった石が出てくることがあるニャ。
これは、恐らくこうニャ」
王さまは自分の石と綾花の石をカチカチと組み合わせ始めた。
出来たのは、一つの濃いピンクの星の形をした石……
「わぁ……」
「いつもは門番兵と一緒に揺さぶるから、わびしさ一杯だニャ。
今日はアヤカと一緒でちょっとほくほくにゃ」
綾花は手渡された組みあがった石を、何気なく一番星に翳してみた。
そうすると、石の濃いピンクに打ち消されないほど、キラキラした光が地面に降るように差し込んだ。
「珍しい石ニャ。あげるから大事にすると良いニャ」
「いいえ、これは王さまが持っていてください。
王さまとお揃いが良いんですっ」
綾花の力説に、猫の王さまは驚いたように目を見開いてから口を開いた。
「アヤカがそういうなら、持つニャ。宝物庫にいれるのは、まだ未踏の物体だけだから、自分で持つ事にするニャ。ポーチがいるニャね」
王さまが石用のポーチを用意してくれる──それだけで、綾花は思わず飛び跳ねたくなる程の喜びに満ち溢れたのだった。
「もう直ぐ時計が頂点で重なるニャ。結界魚は全て直したから、きちんと時間通りに追い出されるはずニャ」
その言葉に、綾花は緊張を隠さなかった。猫の王さまの時の時の『野望』を何としてもここで果たしたかった。
「王さま……?」
思わず綾花の声が上ずる。
「草むらに座ってぎゅってしてもいいですか」
「ニャんとっ! これは愛の告白というやつかニャっ!?」
「ちっ、違います! ただ…ただ単に王さまをふかふかしたいだけです……!」
この胸のときめきは『恋』か『生毛皮』か……判断に非常に困るところではあったが、王さまはそれに快諾する。
綾花は、草原に座って、やはり同じように隣にちょこんと座る王さまにぎゅうと抱き付いた。
「また会えますよね?」
「離れるのは寂しいです」その一言が続いた後の、無言の王さまは、やはり何も言わないまま予想通り毛皮がふくふくしていて。
そして、綾花はそのまま暖かい毛皮に顔を寄せてうとうとと居眠りをし始め……
そして、目覚めた時。
そこには、うたた寝を始めた時に見ていた猫メモと。
何かがパーツが掛けた様な形のキラキラと光る石と指輪が、手の中にあった。
綾花はそれを、幸せそうに握って、居眠りしていたテーブルの上に置いてみた。
その石は、蛍光灯の光すらも反射して、キラキラと机の上に散るようにその光を映し出していた。
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あとがき
担当マスター:
冬眠
ファンレターはマスターページから!
参加者の皆様、そして読んでくださった皆様。この度は誠に有難うございます。
この度、MSを務めさせて頂きました冬眠と申します。
この度の「こんな綺麗な空の下」は如何でしたでしょうか。
頂いたアクションを拝見しつつ、猫の王さまの人気に嫉妬を覚えずに入られませんでした(真顔)
結構シリアスな話題をお預かりして、自分がこんな重要な要素をお預かりして良いのだろうか、きちんと書かせて頂けただろうかと、極めて緊張をさせて頂いたり。
あの空間でのお菓子パーティや、まったりして頂く事は可能だったろうかなどと書きながら考えさせて頂いてみたり。
一方では、定住騒ぎになっていたりと大変な事になっていて、マスタリングのお世辞にも得意とはいえないMSと致しましては、PC画面を前に奇声を上げる様な有様でした。
しかし、それが楽しくて仕方の無い今日この頃です。
こちらもまた猫の王さまを書く機会がありまして幸せでございました。
ご意見・ご感想等御座いましたら、コメントページもしくはダイアリーにて頂けれは、是非これからの活力の為にも拝見させて頂きます。
この度は、事情により個別コメントを書くのが困難となってしまいました。申し訳御座いません。
ですが、今回の参加者様の皆様を書かせて頂けて良かったと、誰一人余すことなく心から深く良かったと思っています。
参加者の皆様、読んでくださった全ての皆様、この度は誠にありがとうございました。
次は少し間が空きますが、また次のシナリオガイドにてお会いできれば幸いで御座います。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
冬眠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
SF・ファンタジー
神話・伝説
定員
15人
参加キャラクター数
15人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年03月17日
参加申し込みの期限
2014年03月24日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月24日 11時00分
参加キャラクター一覧
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