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おうちに帰る前に
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静かな理科室の中、
御巫 時子
は目を覚ました。
「ん……」
机の上に突っ伏していた体を起こそうとしたところで、肩に上着がかけられていることに気づく。手にとってみると、それは白衣だった。
「あ、これ……」
「目が覚めたみたいですね。こんなところで寝てると風邪引きますよ」
声のした方を向くと、五十嵐先生が実験用具を棚にしまっているのが見えた。
「あ、先生! すみません、これ……」
御巫は慌てて起き上がると、五十嵐の方に駆け寄って白衣を返した。
「いいんですよ。起こそうとも思ったんですが、あまりに気持ち良さそうだったので」
何か夢でも見ましたか?
五十嵐の問いに、御巫はうなずいた。
「ええ、見ました。とても楽しい夢を……」
数学の宿題をしている途中で眠ってしまったせいか、御巫は夢の中でも宿題をしていた。いつの間にか隣には五十嵐が立っていて、間違っているところを横から教えてくれるのだ。
(ふふ、おかしい……尚輝先生、理科の先生なのに)
御巫の言葉に、そうですか、と相変わらずぼんやりした声で五十嵐は言った。
日が傾いて、空にはもう夕焼けが広がっている。
「そろそろ下校時間です。帰ったほうがいいでしょう」
「そうですね、それでは私はそろそろ帰ります。……あ、そうです」
肝心の用事を忘れるところだった。
思い出したように声を出すと、五十嵐も思い当たったような顔を見せる。
「ああ、お弁当箱ですね。今日もありがとうございました。おいしかったですよ」
そう言って、カバンから御巫が用意した弁当箱を取り出す。
受け取ったその箱は軽い。よかった、ちゃんとぜんぶ食べてくれたみたい、と御巫は内心で安堵する。
「今日のおかずはどれがおいしかったですか? また作ろうと思います」
「そうですね……いつもは卵焼きでしたけど、今日の出汁巻の方が個人的には好きでした。とてもおいしかったです」
先生は卵焼きより出汁巻が好き。
覚えておきましょう、と心にその一言とどめつつ、御巫は頭を下げた。
「それでは私は帰ります。尚輝先生、お疲れ様でした」
「ええ、お疲れ様でした。気をつけて帰ってくださいね」
図書館の戸締りを終えると、
綾辻 綾花
はその鍵を早川先生に手渡した。
鍵はいつも職員室に戻るついでに早川が返すことになっている。
「今日もお疲れ様、遅くまでありがとう」
早川が言うと、いえ、と綾辻は首を振った。
「私が勝手に遅くまで残ってるだけです。図書の仕事、好きですから」
その頬が少し赤らんでいるのは夕日のせいか。なんだか少し胸がどきどきして、綾辻はごまかすようにはにかんだ。
ふと時計を見ると、もう時刻は6時を過ぎている。
そこで思い出したように、あ、と綾辻は声を出した。
「そうだ、そろそろスーパーのタイムセールの時間なんでした! 急がないと」
寝子島高校には寮暮らしや1人暮らしの生徒も多い。教師の立場としては寄り道をよしとするべきではないだろうが、こういう面は暗黙の了解として認めている場合も多い。
それに、きちんと自ら食材を買って料理を作るなど高校生のうちから感心なことである。今日何つくろうかなあ、と考えを巡らす綾辻を、早川はほほえましげに見た。
綾辻さんはいいお母さんになりそうだな、と――もちろん口にはしなかったが。
「それじゃ先生、さようなら!」
早川と別れた綾辻は、スーパーで買い物を終えたあと本屋に立ち寄っていた。
手にしているのは猫の写真集。ずっと買いたいと思っている一冊であるが、なにせ写真集は高いのだ。いつもこうして表紙の猫に癒されては、そっと棚に戻している。
(うーん、今月はだいぶ節約できたんだけどな。来月には買えるかな?)
無類の猫好きである綾辻。どれくらい好きかというと――
「そうだ、今日も猫ちゃんのチェックして帰ろう」
帰り道に見つけた野良猫の成長を、専用のメモ帳に記録しているほどである。
買い物袋を両手にぶら下げながら帰り道を歩いていると、いつもの場所で猫がにゃあ、と小さく鳴くのが聞こえてきた。
ここ最近、この場所で猫と遊んで帰るのが日課になっている。今日は猫の方から待っていてくれたようで、綾辻は嬉しくなった。
「ふふ、今日は来るのが遅くなってごめんなさいね。ちょっとお買い物していたの」
買い物袋を置くと、綾辻はひょっこりと飛び出してきた猫を抱え上げた。
あれ、ちょっと重くなったかな、と抱えながら器用にメモ帳のページを開く。
寝子島はその名があらわすように、猫に寛容な空気があるようだ。きっと誰かが餌をあげたのかな、と綾辻は優しくその頭を撫でた。
「大きくなってるみたいですね、よかったよかった」
そうこうしているあいだに、夕焼けだった空はもう暗くなりかけている。
この時期の夜は冷え込む。風邪引く前に帰らなくっちゃ。抱えたあたたかさを惜しみつつ、綾辻はそっと猫を地面に降ろした。
「じゃあ、私はもう帰りますね。また明日」
さようなら。綾辻の別れの挨拶に答えるように、にゃあ、と猫が鳴いた。
最初はただ焼きいもを食べて帰るだけのつもりだったのに。
熱くて甘い芋をゆっくり食べながら、
薄野 五月
と
畑中 華菜子
はそのまま立ち寄った寝子島神社でおしゃべりに夢中になっていた。
「ここからの景色、ぜんぜん変わらないですねー」
「ほんとアル! もう見飽きちゃったけど……でもちょっと安心するっていうか」
秋色に染まった商店街。その店のひとつひとつが、ここで2人にとっては大切な場所だった。小学校の頃によく寄り道したお団子屋さん、おばちゃんがいつも話しかけてくれる文具屋さん、そして――どこよりもおいしいお蕎麦屋さんと、ラーメン屋さん。
「この神社も、五月ちゃんとはいっぱい遊んだアルナー」
「ですね。勝手に境内に上がろうとして怒られたり」
2人にしか分からない思い出。大切な思い出――
「こーやって振り返ってみると、私と華菜子さん、ずっと一緒ですよね」
「今までも一緒だし、これからも一緒アルよ!」
そう言うと、畑中は腰掛けていた神社の石段から立ち上がってスカートを払った。
立ち上がると、遠くには海を望むことができる。
食欲の秋から芸術の秋へ。夕日が海に沈んでいくここからの眺めは、ずっとずっと小さいときから見てきたはずなのに、いつも畑中の心をときめかせる。
「きれいアルなー」
うっとりと海を眺める畑中に、華菜子さーん、と薄野がマイペースに話しかける。
「華菜子さん、近いうちに焼き芋大会とかしたくないですかー?」
彼女の食欲を包み隠さない言葉に、しばし夕日に見惚れていた畑中は呆れたように振り替える。
「もう、五月ちゃんったら。今は芸術の秋アルよ! 夕日を見てたアル」
「えー、でも私お腹空いちゃいました。あの焼き芋で食欲が刺激されたっていうか」
秋は再び食欲に戻る。言われてみたら私も空いてきたアル、と畑中は今にも鳴り出しそうなお腹を押さえてそう言った。
「でしょう? 秋はやっぱりそういう季節なんですよ。そういう季節が終わらないうちに、焼き芋大会を開くんですよ」
「いいアルね! みんなで落ち葉をいっぱいあつめて、焼き芋焼いて……」
「お腹もいっぱいになるし、神社の落ち葉もきれいになりますね」
一石二鳥アル! と薄野の言葉に、畑中は名案といわんばかりに手を叩いた。
そんなことを話しているあいだに、秋の夕暮れはもう夜の色に変わりつつあった。
夕焼けの時間は短い。そして、同じくらい秋の季節も短い。
だからこそ、いっぱい秋を楽しまなくちゃ、と畑中はそう思う。
「まずは手始めに、焼き芋大会アルね!」
「お、乗り気になってくれたみたいで嬉しいですー」
もちろん、ずっと隣にいる大好きな幼馴染と一緒に。
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担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2015年02月02日
参加申し込みの期限
2015年02月09日 11時00分
アクション投稿の期限
2015年02月09日 11時00分
参加キャラクター一覧
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