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空中散歩デートジェラート
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時計を見ると、約束の時間の5分前になっていた。
そろそろかな。
志波 拓郎
は乾きそうになる喉を潤すようにジュースを一口飲む。買ったはいいが、緊張でほとんど飲めていない。
今日は、恋人――そう、恋人の
高梨 彩葉
とシーサイドアウトレットを見て回る約束をしていたのだ。
(これって、つまり……デートだよな)
その単語に、志波はひとり顔を赤らめる。デート。まさか自分がデートをする日が来ようとは。
もう約束の時間になる。一口飲んだついでに志波が残りのジュースを一気に飲み干したとき、しばっちー、と耳慣れた声が聞こえてきた。
「ごめん、待たせちゃった?」
そう言って小走りに駆けてくるのは、待ち人の高梨だった。
可愛らしい私服姿に、顔にはほんのりメイクが乗っている。学校で見せる顔とはまた違った新鮮な魅力に、志波は思わず釘付けになる。
「あ、い、いや。…さっき来たところだ」
「ならよかった。……あれ、しばっち、どうかした?」
どこかぼうっとした彼の様子を不思議に思った高梨が、小首を傾げて問いかける。
「大丈夫だ……いや、その……かわいいな、と思って」
しどろもどろに、でも伝えたかった思いを正直に告げる志波。
その言葉を聞いた高梨は、思わず顔を赤らめる。が、その表情はとても嬉しそうだ。
「や、やだしばっち! そんな……へへ、ありがとう」
慎重に選んだスカートも、きれいにブローした髪の毛も、丁寧にメイクした肌も。
ぜんぶ彼にそう思ってもらうためだったから、それは高梨にとって何よりの言葉だった。
「ジュース飲んでたのかな? 缶は空っぽ? 私捨ててくるね」
気恥ずかしさをごまかすようにそう言うと、高梨は志波の手からジュースの缶をひょいっと取り上げた。
「あ……いいよそんな、自分で捨てるし」
「いいのいいの。先に来てくれたお礼!」
ぱちりとウィンクすると、高梨は小走りにゴミ箱へと走っていった。
(……あれ、この缶もうかなりぬるいじゃん)
ついさっき来ただなんて言っていたけれど、もしかしてだいぶ前に来てたのかな?
ずっと早くに来てくれていたこと、それなのにさっき来たばっかりだと言ってくれたこと。
そんな彼の、控えめだけどあたたかい優しさが嬉しくて、高梨は思わず微笑むのだった。
アウトレットの金額は高校生のお財布にも優しい。
あれこれと買っているうちに、あっという間に持ってきたお小遣いはなくなってしまった。
「だーいぶ買っちゃったね」
「ああ……足、疲れてないか?」
隣を歩く高梨の足元を見ながら志波は尋ねた。女の子の靴は可愛さをぎゅっと詰め込みすぎて、どうにも歩きにくそうだ。
そんな彼の言葉に、高梨は小さくはにかんでみせた。ささやかな彼の気遣いがとても嬉しい。
「うん、実はちょっと歩き疲れたかな、って」
「じゃあ……ちょっと、休もっか。向こうに…ジェラートの屋台が出ている、みたいなんだ」
志波が指す先には大観覧車が――そしてその真下には、ジェラートの屋台が出店していた。
実は食べてみたくて、と照れるように言う志波。こう見えて彼は甘いものが大好きなのだ。
「ん、いいね、ジェラート! 食べよ食べよ!」
高梨もお菓子は大好きだ。二人は屋台へと向かうと、そのショーケースに並ぶジェラートに視線を落とした。
「わあ、おいしそーっ。私は……このチョコチップにしよっかな」
チョコとチョコチップの合わせ技! と嬉しそうに言う高梨。かなり甘そうだが、かなりおいしそうだ。
「おいしそうだな。じゃあ、…俺はバニラで」
様々な味があったけれど、ここはスタンダードに、しかし明確に味の良し悪しを判別できるバニラでいきたい。
ささやかなこだわりを胸に志波が二つ分のジェラートを注文すると、店員がジェラートのカップと共に一枚のチケットを渡してきた。
「こちら、カップルで購入された方にお渡ししてるんです。もしよかったらどうぞ」
チケットに書いてある大観覧車の文字に、わあ、と高梨は嬉しそうな声を上げる。
「ねえ、せっかくだし乗ってみようよ。私、前から乗ってみたかったんだ!」
はしゃいだ表情で言う高梨に、志波はうなずく。
「そうだな。このあたり、椅子もないみたいだし……ジェラートは、中で食べようか」
ゴンドラに乗ると、急に世界が狭まったように感じる。
完全に二人っきりだな、と考えると妙に気恥ずかしくて、火照りそうな顔を冷ますようにジェラートを食べる。
「バニラ味はおいしい?」
高梨にそう尋ねられ、ああ、と慌てて小刻みにうなずくものの、正直味なんてよく分からない。
「私のもすっごくおいしい! 甘いから、しばっちも好きなんじゃないかな」
そう言って幸せそうに笑みを見せる高梨が可愛くて、思わず志波も顔をほころばせる。
「ほら、食べてみて?」
「え? いい、のか?」
「もちろん!」
その高梨の満面の笑みに吊られるようにして、志波は彼女の差し出したカップにスプーンを差し入れる。
「……! おいしい!」
「でしょ? 絶対しばっちが好きそうな味だと思ったんだー!」
自分のことを考えていてくれた言葉がとても嬉しい。彩葉さんにはバレバレだな、と照れたように笑いつつ志波も自分のジェラートを差し出した。
「はい、もしよかったら」
志波がそう言うと、高梨はどこか緊張したような面持ちで口を開く。
「あ、あのさ、しばっち」
「ん?」
「もしよかったら、隣、座っていい?」
彼女のその言葉に、志波は思わず目をしばたいた。が、断る理由などどこにもない。
「えっ、あ、も、もちろん!」
慌てて彼女が座れるようスペースを開けると、えへへ、と嬉しそうに高梨はそこに腰掛けて彼のジェラートにスプーンを差し込んだ。
「うん、バニラもおいしいね」
口に広がる甘い香り。とろけるように幸せなのは、きっとジェラートのせいだけではない。
腕が触れ合いそうな距離。ほのかに伝わってくる彼女の体温に、志波はどきどきと心臓の鼓動が早くなるのを感じた。
(何か言わなきゃ……。でも何を? ど、どんな話をしたらいいんだ?)
大人の男性のようにクールでスマートなセリフが思い浮かぶ訳でもなく、それどころか何を言ったらいいのかさえ分からない。
志波が思わず硬直していると、ねえ、と高梨が小さく呼びかけた。
「な、なんだ?」
ふとそちらを向けば、間近に見える彼女の頬は赤く染まっている。志波と同じくらい――いや、もしかしたらそれ以上に緊張している様子であったが、それでも勇気を出して高梨は言葉を続けた。
「あの、さ。二人っきりのときは……その、拓郎、って呼んでいいかな」
彼女の口から出た自分の名を呼ぶ響きに、志波はどきりと心臓が跳ねるような心地だった。
しばっちではなく拓郎。ただそれだけのことなのに、二人の間の距離が明確にぐんと縮まったように思える。
「あ、ああ! もちろんいいよ……!」
志波がうなずくと、高梨はそこでようやく緊張しきった表情をほころばせて笑顔を見せた。
「やった、よかった。……もう、すっごくどきどきしたんだから」
気恥ずかしさを紛らわすように、高梨がわざとむくれたように口を尖らせた。
そんな彼女が愛しくて、抱きしめたくて――でもそんなことできなくて、せめて彼は口を開く。
「あの、さ。……もう一回、呼んで……くれないかな?」
今はそれだけを伝えるのが精一杯だった。顔を赤らめながら、それでも彼女をまっすぐ見つめ、志波はそう告げる。
彼の言葉に高梨は少し驚いたようだったが、すぐに笑顔を見せて口を開いた。
「うん、いいよ。……拓郎」
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担当ゲームマスター
花村翠
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月28日
参加申し込みの期限
2014年03月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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