逆転！？大騒動～これじゃ水着が着られない～雄っぱいもあるよ！｜リアクション

逆転！？大騒動～これじゃ水着が着られない～雄っぱいもあるよ！

「小山内はおっぱいが大きくなりたかったのか……」
　分からなかった、と帰宅した御剣はがっくりと肩を落とす。
「体型のことは迂闊なコメントできないし……」
　なにより。
　元に戻った時、小山内はものすごく落ち込んでいた。
　しょげ返った姿を思い出せば放っておく気にはならなかった。
　カチカチと携帯を操作して、メールを作成する。
　後日、お互いに（正しいサイズで）水着を選べば、少しは気が晴れるかもしれない。

（！？）
　御剣からのメールを受け取った小山内の頬が薄く染まる
（……ど、どうしよう）
　わたわたと自室を歩き回り、どうしようどうしよう、とそればかりが頭の中を駆け巡る。
　だが、返事など決まっている。イエス一択だ。
　ふうふう言いながら返事を作って、メールを送る。送信ボタンを押すのに、こんなに勇気が必要だった事はかつてない。
（かたなくん……ありがとう）
　きっと、胸が元に戻った時のあの自分を心配してくれたのだろう。
　しょげた気持ちをぜんぜん隠せていなかったから。
　大変な一日だったけれど、一つ楽しみな約束ができたから、胸が元に戻ってしまったのもまぁいいか、と小山内は思った。

「やっぱり、俺の目に狂いはなかったじゃん！」
　女性のスリーサイズを見抜く。
　その特技が否定されかけた八十八旗。
　だが、財前の変化前、変化後、双方のスリーサイズを当てることができ、揺らいだ自信を完全に取り戻していた。
「女性の体は繊細だ。もっと観察眼を鍛えたほうが良いな」
　より正確な予測値を出すため、具体的なデータも欲しい。幸い、今は夏、薄着のシーズンだ。
「正確なデータがあれば、より的確なアドバイスができるしね」
　八十八旗の目が怪しく光る……。

「……私の真なるバスト……」
　元に戻ることを嫌がって、全力で逃げ帰った財前は涙に暮れていた。
　駅ビルの閉店時間が過ぎたころ、誰とも抱き合っていないのに、豊かなバストは元に戻ってしまったのだ。
　八十八旗が指摘した通りの大きさに。
　これが泣かずにいられようか。いや、いまい。

　駅ビルの胸騒動はこうして悲喜こもごもの内に幕を閉じ――。

　駅ビル屋上、新作水着特設会場は、この日、併設の屋台を含め過去最高の売り上げを記録した。
　じゃれあう動物たちの愛くるしさや、突発的に需要が高まった婦人服、紳士服、同下着等々、各フロアの売り上げも上々。
　夏の商戦、最高の滑り出しを記録。
　特設ステージでの『運命の姉妹』プロレスごっこは口コミで話題となり、二人は誰だとかアニメ化はまだなのかと問い合わせが殺到。再演は無いものの、幻のイベントとして駅ビルへの関心を集め、特撮ファンやアニメファンなどの客層を中心とした新規顧客の獲得、集客率のアップなど、経済効果は波及し続け、結果としてプラスマイナス超プラス。
　
　ちょっとお馬鹿な放送担当も、この売り上げ特大アップや同僚達の胸を元に戻した事やらで、特にお咎めもなく、今日も元気に働いている。

　なにはともあれ、めでたしめでたし？
　

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あとがき

担当マスター：笠井　月子
ファンレターはマスターページから！

ご参加ありがとうございました。
復帰一戦目ということで、おもいっきりはっちゃけてみました。
素敵なアクションを頂いたので全力で返してみたところ尺足りるのかとか本当にエンディングまでもっていけるのかとからっ倫さんにおこられるんじゃないかいやはっちゃけがまだまだ足りないんじゃないかとか色々目が回りましたがほんっとに楽しかったです！
素敵アクションありがとうございました！

あと、アドリブ度Sって素敵ですね！

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