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chapter.4 全速前進!
噴水広場だけでなく、miaoの中にもまた、羊はいた。
もっとも、こちらは比喩ではなくて本物の羊だ。
「愛しのチェビオット—モコモコ羊展—」。本日、miaoの五階イベントスペースで行われていた催し物である。いや、正確には行われるはずだった催し物、だ。
本来展示されているはずの羊たちは、あろうことか、係員が誘導を誤ってしまい逃げ出してしまっていた。逃走した羊は五匹。それぞれがmiao内を走り回っていた。
つまり、簡単に言うと今miaoはパニック状態ということだ。
「お前、これどうやって責任とるつもりだ!?」
イベントの主催者と思われる男性が、miaoのスタッフに詰め寄っていた。
「も、申し訳ございません! すぐに警察を」
「待て、警察はまだ呼ぶな!」
「え……?」
「このイベントは、まだ各地で開催予定があるんだ。初っぱなで警察沙汰になったなんてことが広まったら、後に控えているイベントが中止になってしまうかもしれんだろう!」
「し、しかし……」
「ミスをしたのはそちらだ! 責任をとって、事件にならないような形で事を収めるくらいのことはしてもらおうか!」
叱りつける主催者に、スタッフは何度も頭を下げ続けている。スタッフ側も、警察沙汰にならないのであればそれに越したことはない。が、誤魔化しきれるかはかなり怪しく、少なくとも時間が経てば経つほど事件が広まる恐れが高いのは明白だった。
「わ、分かりました、可能な限り対処を……」
「可能な限りではない! 必ずやってもらうんだ!」
男の声が一際大きくなった。と、そこにやや高齢の男性が近寄って声をかける。
「話は聞かせてもらった。逃がしてしまった責任は確かにあるかもしれんが、そう責めるなよ?」
「な、だ、誰だ!?」
主催者が驚きつつ尋ねると、落ち着いた振る舞いでその男は答えた。
「私は
鷹峰 颯
。このイベントの協力者だよ。ほら、あそこをご覧」
言って、颯と名乗った男性はイベントの看板を指さす。そこには、協賛会社の一覧が記されていた。颯が指さしていたのは、その中にあった「ニャコール」という文字。
「あっ、もしかして……!」
主催者が、目の前の男性の正体に気づいた。そう、颯は「ニャコール」という会社の社長だったのだ。ちなみにニャコールは下着メーカーだそうです。
なぜ下着メーカーが羊展に協賛しているかはちょっと謎だが。もしかしたらウールパンツの新しい可能性でも見出していたのかもしれない。
「分かってくれたようだね。いいかね、誰でも失敗はある。それよりもお客様方の混乱を収拾するのが優先だ」
決して高圧的な物言いではなく、あくまで紳士的な物腰で指示をする颯。彼は次に、側についていた女性の名を呼んだ。
「睡蓮君」
「はっ、なんでありましょうか!」
ビシッと敬礼でも決めそうな勢いで、名前を呼ばれた
鳴神 睡蓮
が返事をした。
彼女は颯に——いや、正確には鷹峰家に仕えるメイドである。
「私たちがすべきことは、分かっているね?」
「羊が逃げた……ということは、捕まえてジンギスカン」
「いや、違う」
睡蓮の言葉をばっさり切って、颯は微笑んだ。
「私にいい考えがある。羊たちを何とか最小限、傷つけないよう一ヶ所に集めてくれないか?」
「了解であります! やっふー、睡蓮、滾ってきたでありますよ!」
◇
八城 昌也
もまた、miao内を逃げ回る羊を探していた。
ゆずかがライブをやると友達経由か何かで知った彼は、騒ぎが大きくなりライブが中止になることを危惧していたのだ。
「ビラビラ大戦争をした間柄だし、貸しにしとくのも悪くないかな〜、っと。ま、最初から応援はするつもりだったけど!」
いったいどんな戦争なのだろうか。なんともアレな響きであるが独り言なので気にしないことにしよう。
「羊は五匹逃げたって言ってたなあ」
どこにいるんだろう、と昌也が四階をうろついていた時だった。
「んべぇええええ〜」
「っ!?」
背後から気の抜けるような鳴き声がして、昌也は驚き振り返った。そしてその姿を見た彼は、もう一度驚いた。
「プ……プレディア!?」
昌也は思わず叫んでいた。それは、彼が小学生の時、家族旅行で行った牧場で出会った羊の名前だった。
「プレディア、どうしてお前がここに?」
目尻を下げ、羊に近づく昌也。一方の羊は、「んべぇええええ〜」とただ呑気に鳴いている。
「そうか、プレディア、お前もいろいろあったんだな……でも、お前ともう一度会えて嬉しいよ」
たぶん羊の言葉なんて理解していないだろうけど、まるで会話しているように昌也は語りかける。
同時に、彼の脳裏にはプレディアと過ごした日々が蘇っていた。
「ねーぱぱ、まま、すっごいモコモコしてるよ!」
「ははは、昌也。あんまりモコモコしてるからってベタベタ触ると、羊さんが怒るかもしれないぞ?」
「大丈夫だよぱぱ! だってもう僕とこの子、ともだちだもん!」
ねー、と言いながら、幼い昌也は羊に聞く。
「そういえば、きみの名前はなんていうの?」
「んべぇええええ〜」
「そうか、プレディアって言うんだね! プレディア、だーいすき!」
息子の将来が、ちょっとだけ心配になったある夏の日だった。
「今でこそモコラーとして有名な俺だけど、あの頃はまだまだ未熟だったなあ……」
昌也は当時を思い返しながら、懐かしむように言った。
「まあでも、こんな立派なモコラーになれたのも、プレディアがいたからだよ」
ちなみにさっきから彼が言っているモコラーとは、モコモコしているものを愛してやまない者の意味だそうだ。
「さぁプレディア! 俺にもう一度あのモコモコをっ!」
手を広げ、昌也が羊に近づいた。大声を出して接近する彼に驚いたのか、羊はびくっと体を震わせると恐怖を打ち払うかのように昌也に向かって突進した。
「ああ、そんなにすごい速さで駆け寄ってくれるなんて嬉しいよプレディ……」
あれっ、と昌也は思った。プレディア、止まらないぞと。俺を跳ね飛ばす勢いだぞ、と。ていうか間近で見たらこれ、プレディアじゃないんじゃないか、と。
「あ、ごめちょっと待っ」
慌てて制止を呼びかける昌也。が、残念ながら間に合わなかった。
「でぃすかばりっ」
もの凄い衝撃を全身に受け、昌也は壁にその身を叩きつけられた。
昌也、モコモコを求めモコモコに死す。
「……なかなかヤンチャな羊のようだね」
その様子を見ていた颯は、ふうむと小さく唸った。睡蓮に連絡を取ってみたが、彼女は彼女で今、別のフロアに散らばった羊たちを追っているところだという。
となれば、自らの力でこの羊をどうにかせねばなるまい。
颯は、思考の末ある作戦を思いついた。
「よいしょ……と」
なんと、おもむろに衣服を脱ぎだしたのである。これには周りにいた客、そして店員たちも目を丸くし言葉を失った。
周囲が呆気にとられている間に、颯は見事にボクサーパンツ一枚の姿になっていた。
「え、ええー……なんかヤバいオッサンいるんだけど……」
客の集団の中にいた
七緒 璃音
が、颯を見て呟いた。
「いくらウチがオッサン好きって言っても、こんなとこでパンツ一枚になってるオッサンはちょっと……」
自分のストライクゾーンに入るかどうか審議しつつ、璃音はとりあえず携帯を取り出し、見たままの事実をねこったーに流す。
「miaoに羊と裸のオッサンなう、っと」
そんなツイートなど露知らず、颯はなんとも涼しげな格好で昌也を跳ね飛ばした羊へと近づいた。そして穏やかな微笑みと共に言葉を放つ。
「さあ、羊君……元いた場所に帰ろう……怖がらなくてもいいんだよ」
「余計こえーよ!」
反射的に、璃音は声を出してつっこんでしまった。その声に颯が振り返る。
「ふふ、なあに、心配は無用だよ。これは私なりの警戒心を解く方法でな」
だから余計警戒するわ、と璃音は思ったが、颯の言うことは嘘ではなかった。
彼のろっこん、「紳士の微笑」はパンツをはいた状態で微笑むことで、対象に信頼感を植え付ける。その際、パンツが対象に見えていればより効果が高まるのだ。
「ま、言うならば裸の付き合いというヤツかな。はっはっは」
笑って、颯は璃音に言ってきかせる。が、次の瞬間。
「はげぶっ!?」
璃音の方を向いていた颯の脇に、羊が全力タックルを食らわせたのだ。そのまま颯は昌也同様、きりもみ回転をしながら宙を舞って地面に落下した。
たしかに微笑んだ対象に信頼感を植え付けるろっこんは発動した。しかし途中璃音が会話相手になったことで、対象が羊から彼女に切り替わってしまったのだ。
「な、なぜ……」
当の本人はそのことに気づく前に、がくりと気を失った。目の前で行われた悲劇に、璃音は再びねこったーの投稿画面を開く。
「……裸のオッサン、ノックダウンなう。でもたぶん、悪い人じゃない気がする」
心の中にちょっとだけ芽生えた、謎のオッサンへの信頼感。それが彼のろっこんのせいなのか元来のオッサン好きがこうじたものかは、彼女にすらきっと分からない。
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担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月04日
参加申し込みの期限
2014年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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