this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム!/
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
アイドル・ノンタイトル
<< もどる
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
chapter.2 たくさんのフレーズが胸にある
ゆずかの元へ集まったメンバーは、4人。
残念ながら来ることの出来なかったメンバーなどもいたが、各々の事情もあるだろうから仕方ない、とゆずかは言い聞かせ目の前のメンバーに話しかけた。
「練習期間は一ヶ月しかなかったけど、そんなの関係ない! ってくらいのステージにしようね!」
確かに、グループ結成から今日に至るまでの時間は、長いとは言えなかった。
しかし彼女たちは、あえてライブの開催日を今日に決めた。それは、アイドルグループを結成できた喜びやそれによる衝動を抑えきれなかったからかもしれない。
「それにしても、芸能関係なんて前はそこまで興味なかったはずだったんだけどなー」
そう口を開いたのは、返事を保留にしていたメンバー、
桜庭 円
。
円はゆずかと知り合い、ゆずか以外のアイドルとも接点を持ったりしたことでアイドルへの興味が次第に湧いてきたのを感じていた。
「でも円ちゃん、歌の練習もダンスの練習も、すごく頑張ってたよ!」
「ほんと? 嬉しいな」
ゆずかに褒められ、満更でもない様子の円。自分ではあまり女の子っぽくない性格だと思っていても、やはり魅力的な子になってみたいという願望はあるものだ。
ただ、やっぱり初心者だったから大変だったなあと円はこれまでの練習を思い起こした。もっともそれは円だけでなく、本格的に練習をしたことのない他のメンバーたちも同じだった。
「あの大変だった練習も、今日の……ううん、これからのためになるよ、きっと!」
ゆずかのポジティブな言葉に、皆が頷いた。同時に彼女たちは、この一ヶ月間の出来事を自然と思い返していた。
◇
グループ結成後、各々の連絡先を交換し合ったメンバーたちが最初に話し合ったのは、曲のことだった。
アイドルとして活動するからには、自分たちの歌が欲しい。
ゆずかはライブを提案した時に「カバー曲でもいいからやってみたい」とは言っていたが、やはり本心を言えばオリジナル曲がやりたかった。そしてそれは他のメンバーも同じだった。
ゆずかは代表してマネージャーに曲の提供をお願いしに行ったのだが、「歌詞もないのに曲だけあってもしょうがない」とすぐに突っ返された。
「……ということで」
グループを結成した記念の場所である299カフェの一角、広いテーブル席に座ったメンバーたちに向かってゆずかが言った。
「今日は、みんなで歌詞を考えようと思いますっ!」
パチパチと拍手が鳴る中、早速メンバーのひとり
夢宮 瑠奈
が手を挙げて発言した。
「はいっ、ゆずか姉様!」
「る、瑠奈ちゃんっ、メールの時から思ってたけど、もっと軽い感じの呼び方でいいよ」
若干恥ずかしさを感じているのか、ゆずかは照れながら言った。
「でも、姉様は先輩だし……」
じゃあゆずか先輩でいいよ!
言おうとしてゆずかは言葉に詰まった。それも結局は頼れるお姉さんの位置づけだなあ、と思ったのだ。
「えっと、うんまあ呼び方は瑠奈ちゃんが呼びやすいのでいっか。それで、なんだっけ?」
ゆずかに続きを促され、瑠奈は自分の右隣に視線を移す。そこには、ゆずかが見慣れないひとりの少女が座っていた。
「あの、歌詞をつくるって聴いてあたし、心強いお友達連れてきました!」
瑠奈がそう言うと、隣の少女は静かに頭を下げて自己紹介をした。
「寝子高1年、芸術科の
黒依 アリーセ
です。夢宮さんのお手伝いが何か出来ないかと思い、今日はこうしてお邪魔させてもらいました」
「アリーセさんは、瑠奈ちゃんのお友達なんだね! 芸術科ってことはやっぱり、音楽関係は色々詳しいのかな?」
ゆずかが明るい口調で問いかけると、アリーセはやや謙遜した様子を見せつつそれに答える。
「志望はヴォーカルだけど、作詞家も志していて……」
「アリーセちゃん、軽音楽部で一緒なんですけど、そこでもすっごい良い歌つくるんです!」
脇から瑠奈が目を輝かせてアリーセをプッシュする。ゆずかや他の面々は、それを聞いて頼もしさを覚えた。
「よろしくね、アリーセちゃん! じゃあ頼もしい助っ人も来てくれたことだし、早速歌詞をつくってみよっか!」
ゆずかが張り切ってルーズリーフをテーブルの上に置いた。が、言い出しっぺの本人からしてつくりかたが分からない。
「……ゆずか姉様?」
「え、えっと、歌詞ってどうやったらつくれるんだろうね?」
「それはたぶん、テーマとかフレーズを決めて、そこから膨らませたり?」
「テーマとかフレーズかあ。何かよさげなの思い浮かんだ人、いる?」
ゆずかがメンバーの顔を見渡すが、誰からも発言はない。いきなり一高校生へ丸投げは、さすがに無茶振りの極みである。
みんなで散々悩んだ結果、今のこの状況をテーマにするのが分かりやすいということで「ゼントタナン」がテーマになった。早速そのテーマをルーズリーフに書くゆずか。カタカナなのは、前途多難の漢字をゆずかがパッと思い出せなかったからだ。
「い、いやほら別にこれはテーマってだけで曲名じゃないから! それより、テーマ決まったからフレーズ考えよ! フレーズ!」
周囲からの微妙な視線を苦笑いで誤魔化しながら、メンバーたちのアイディアを募るゆずか。しかし急にフレーズ、と言われてもやはりすんなりとは出てこない。ただ好きな言葉を並べればいいというわけでもないだろうし、何より最初の発言はとても勇気がいる。
沈黙が流れる中、口を開いたのは助っ人として現れたアリーセだった。
「これが必ず正解、っていうやり方はないと思うけど……テーマに沿った短いフレーズを紙に並べていくのはどう?」
さらに、彼女はアドバイスを続ける。
「その中で、たとえば韻を踏んでみたり、歌いながら字数を合わせたりしていけば自ずと歌詞が出来てくると思うの」
「韻を踏む、かあ。そういえばDOGにいた時も歌詞の中でそんなのあった気がする」
ゆずかが思い出すように言った。
「でも、やりすぎるとラップみたいになっちゃうから、なんとなくで大丈夫かも……」
「何か例とかないかな、アリーセちゃん」
瑠奈が尋ねると、アリーセはパッと頭に浮かんだフレーズを口にした。
「例? そうね……ゼントタナンだったら、『きっと打算』とか?」
「わあ、アリーセちゃんすごいなあ。あたし、すぐにそういうの浮かばなくって」
「あとは『なんてね感』とか……これはいまいちね」
苦笑しつつ、アリーセはそうやっていくつか見本となるフレーズを挙げていく。彼女の言葉が参考になったのか、あるいは先駆者に勇気をもらったのか、他のメンバーたちも倣ってフレーズを記していった。
数十分後、ルーズリーフは響きの近いフレーズの集まりで見事に埋まっていた。それを見た円が、「おおー」と声を上げながら言う。
「やってみれば出来るもんだねー。アリーセちゃんのおかげかな?」
「桜庭さん、いえそんな。私のはただきっかけで、そこからコトノハを生んだのは皆よ」
「あとはアレだねー、フレーズは段々出来てきたけど、もっとアイドルっぽい、可愛い感じのがあるといいのかも」
円がルーズリーフを見て言った。彼女の言う通り、そこには確かに可愛らしいフレーズが不足しているようにも思える。するとそれを聞いたアリーセが、少し考える素振りを見せてから、小さい声で何かを告げた。
「……ダ……ン、とか」
「えっ?」
聞き取れなかったのか、円が聞き返す。するとアリーセは、顔を真っ赤にしてもう一度それを口にした。
「ピ……ピンチダニャン、とか……」
「かわいい! それいいと思う!」
「え、いやこれはちょっと恥ずかし」
「ううん、僕すごく良いと思う!」
「あたしも、アイドルっぽくていいなあ、って思ったよ」
円や瑠奈がきゃあきゃあと盛り上がる横で、アリーセは耳まで赤くなっていた。
アイドルらしい、それでいて言葉のリズムも悪くないフレーズが出来てくると、歌詞作成は構成と微調整の段階へと進んだ。
この作業も、ゆずかがアリーセにアドバイスを求めると彼女は「サビは勢いを持たせて、後はAメロBメロでサビとテーマの整合性を取れれば」と助言した。
「な、なんだか難しい話になってきたね」
ゆずかが少し尻込みすると、アリーセは「そんなことは」と首を振ってその場にいる全員に告げた。
「結局、大事なのは『何を伝えたいのか』っていうことよ」
「何を伝えたいか、かぁ」
もう一度ルーズリーフを眺めるゆずか。今まではただ響きや可愛さ重視でフレーズを並べてきたが、確かに自分たちの思いは込めきれていなかったかもしれない。
「うーん、もう結構時間も経っちゃったね。じゃあ、残りは宿題ってことにしよっか!」
ゆずかが、立ち上がってメンバーたちに告げた。
「周りの友達とかと協力してもいいから、今日憶えたことを活かして、次の集まりまでに歌詞を持ち寄ろう! そうして繋ぎ合わせたら、きっと皆の気持ちがこもった『ゼントタナン』が出来ると思うの!」
その提案に、一同は頷いて賛成した。
翌日からメンバーたちは早速クラスメイトや友人に協力を仰ぎ、それぞれに歌詞を生み出していく。次に集まった時には、彼女たちそれぞれの思う「ゼントタナン」がしっかりと出来上がっていた。
「すごい! 後はここから皆がいいと思ったところを足していけば……!」
そしてこの日、無事彼女たちにとって初めてのオリジナル曲の歌詞が完成した。
路上ライブ開催の三週間前のことである。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
11
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
アイドル・ノンタイトル
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月04日
参加申し込みの期限
2014年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!