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chapter.3 sheep step
路上ライブまで残り二週間を切っていた頃、ゆずかたちは歌詞に合わせた踊りの練習を何度か行っていた。練習用のスタジオなどはもちろん借りられないので、練習場所はもっぱら夜の公園だ。
振り付け師なども当然いないため、自分たちで振りを考えるしか選択肢のない彼女たちは当然経験者であるゆずかを頼ったが、生憎ゆずかに魅力的な振り付けを考える頭はなかった。
「ふ、振り付けどうしようね?」
困惑気味に話す一同の中で、
姫神 絵梨菜
が頼もしい一言を放った。
「じゃあ、私が振り付け考えてみんなに教えてあげるねっ!」
「絵梨菜ちゃん! そういえば前、ダンスが得意だって言ってたよね?」
「うんっ、チアリーディングやってるから、踊るのは得意だよ!」
「オッケーだよ! えっとじゃあね、まずは憶えやすいステップから……」
あまり激しすぎたり、柔軟さが必要だったりする動きは習得にも時間がかかるだろうと思った絵梨菜は、上半身の動きだけで出来る簡単な振りを披露した。
「こ、こんな感じで合ってるんかな?」
絵梨菜の手の動きを頑張って真似しながら、
西野町 かなえ
が言った。
「そうそう! で、ゼントタナン、のフレーズのところで手をおでこに当てて首を横に振って、何かを探すような感じで……」
「おー、こうやな! もっと動きは大きい方がいいんかなあ?」
「あっ、そうだよね! ステージから離れてる人たちにも分かるように、大げさにやるくらいでいいのかも!」
「了解やで! やっぱりせっかく見てくれる人がいるなら、そのいんなに喜びとか楽しい気持ちを与えたいもんなー!」
屈託のない笑顔でそう告げるかなえに、教える絵梨菜もどんどんヒートアップしていく。
さらに、ゆずかも過去の経験から学んだことを活かせると教える側を名乗り出た。
ダンスの経験に乏しい瑠奈、円、かなえはゆずかと絵梨菜に基礎から教わり、汗でびっしょりになりながらレッスンを続けるのだった。
「いやー、疲れたね、にゃーくん」
休憩に入り、連れてきていたペットの子猫を肩に乗せる円。そこに、絵梨菜が話しかけた。
「円ちゃんお疲れ様っ! 勘が良くってびっくりしたよ!」
「そうかな? ふふ、ありがとう」
経験者に褒められ、喜んだ円はこれまでの練習の中で自分なりに掴んだコツを確認するように話した。
「ダンスって、メリハリとか一体感が大事なんだね。なんていうかこう、静と動! みたいな?」
「そうそう……時には軽快に、時にはスローに! って感じだよね!」
「でも、今は踊りだけだからどうにかなってるけど、問題はダンスと歌の両立かなって」
「うーん、そこは確かに難しいよね……」
踊りを踊るというのは、想像以上に体力を使う。その中で歌も歌わなければならないのだから、彼女たちがやろうとしていることはレベルが高い。
しかし尻込みしている暇はないのだ。ライブまでは、あと二週間もないのだから。
「綺麗に見せることは出来なくても、息切れとか疲れは最低限見せないようにしたいな! 練習あるのみ!」
すっくと立ち上がった円は、さっきまでの振りを再現しながらサビの歌詞を口ずさむ。手が疎かにならないように、なおかつ音程を外さないように。
「円ちゃん」
と、ゆずかが彼女に話しかけた。
「うん? どうしたのゆずかさん」
「えっと、あのね」
若干言い出しにくそうにしていたゆずかだったが、意を決したように彼女は告げた。
「今歌ってたサビのところのメロディ、出だしの部分がちょっと音程外れてたかも」
「えっ」
歌唱力がそこまで高くないとは言っても、第一線で活躍するアイドルたちと同じステージに立っていた経験から、多少の音程のズレ程度であれば判別がつくようだ。ゆずかのアドバイスを受け、円は携帯を取り出した。
「自分じゃ気づけないから難しいね。声を録音したらもっと上手くいくかな?」
「あ、それあたしもDOGにいた時やらされてた! でも録音した声って、聞いてみると結構ショックなんだよねー」
「へー、どれどれ……」
早速実践してみる円。数分後、彼女はゆずかや他のメンバーたちにコツを聞き回っていたのだった。
「まあ、最初は音程にあまり気を取られすぎない方がええかも! おっきな声出して気持ちもこもってれば、きっと喜んでもらえると思うで!」
そんな彼女に、かなえがアドバイスを送る。なにせかなえは、普段から商店街で笛を吹きつつ豆腐を売っているので、声出しには慣れているのだ。
「なるほど! 基本は度胸なんだね!」
「そうや、度胸やー!」
がしっと握手を交わすふたり。共に練習をしている中で、何やら芽生えるものがあったようだ。
「それにな、もしかしたら当日、あんまりお客さんが来てくれなかったり素通りされたりとかいうことがあるかもしれんけど、そういう時もちゃんと歌い続けるためには度胸が必要やと思うで!」
かなえは、豆腐を売っている時のことを思い出す。買ってくれないことだってままある移動販売によって、かなえの精神は自然と鍛えられていた。
「よーし、なんかいける気がしてきた! 成せば成る!」
グッと拳を掲げる円の足下では、にゃーくんが彼女を応援するように、あるいは真似をするように前足を上げて二本足で立っていた。円の目にはそれが、自分たちの踊る曲の振り付けに見えて可笑しかった。
「ん? どうしたのにゃーくん。振り付け憶えたの? 上手上手」
かがんでにゃーくんの頭を撫でると、にゃーくんは気持ちよさそうに目を閉じて頭をこすりつけてきた。
「そうだ、ゆずかさんにも見せてみなよ」
言って、にゃーくんをゆずかの元へと向かわせる。その後にゃーくんのあまりに可愛すぎる動きにゆずかたちの頬が緩んだのは、言うまでもない。
「そういえば、ゆずかちゃん」
練習が一通り終わったところで、絵梨菜が話しかけた。
「うん?」
「当日のステージ衣装って、どうするの?」
ゆずかは一瞬固まった。すっかり忘れていた。まさかそれぞれが私服で出るわけにもいかないし。
「ど、どうしよ。バラバラだと見栄え悪いよね?」
「うん、私もそう思うなー。寝子高の制服でもいいけど、ゆずかちゃん持ってないし」
「あー……そ、そうだねうん」
少し視線を外しながら、ゆずかが答えた。正直に言えば、持っていた。なにせ彼女は、寝子島育ちであり寝子島高校の出身であったからだ。が、卒業した高校の制服を着るのはちょっと恥ずかしかったようである。
「そうだ、チア服はどうかなっ?」
「え!?」
「それなら部室に予備が何着かあるから、頼めば貸してくれると思うし! それに、パッと見も華やかだし何より踊りやすいし!」
下着見えちゃうのでは問題が真っ先に浮かび懸念したゆずかや他の面々だったが、「アンスコあるから大丈夫」という魔法の言葉によって納得したようだ。
「歌詞に振り付けに、衣装に……順調に決まってきたね! よーっし、みんな、再来週のライブに向けてあとは練習あるのみだよ!!」
ゆずかが鼓舞すると、メンバーたちは揃って腕を掲げた。不安も緊張も、吹き飛ばせた気がした。
◇
駅前広場の時計の針は、15時20分を指していた。
ゆずかたちは噴水前で、考えてきたライブの流れをおさらいしている。
「最初にカバー曲をやって、オリジナル曲は最後やったっけ?」
かなえの言葉に、ゆずかが頷く。
「衣装は、どこで着替えようか?」
絵梨菜が聞く。ゆずかは少し辺りを見回した後、近くのトイレを借りるしかないかも? と自信なさそうに言った。
半ば確認にも似た質問の連続。心なしか、ゆずかを含めメンバーたちはそわそわしているように見える。ライブの時間が近づくにつれ、それは顕著になっていった。
あの夜、確かに不安も緊張もなくなったつもりでいた。それでもやはり、いざ本番が迫ってくると心臓の鼓動が早まるのを止められなかった。
「み、みんな落ち着こっ! まだ18時までは時間あるから、一回おたわ、音合わせ」
「ゆずかさん、思いっきり噛んでるで」
かなえのつっこみに、あははと乾いた笑いでゆずかは誤魔化した。辺りは休日のせいもあってか、多くの人が行き交っている。
そんな中で今の彼女たちは、群れから取り残された羊のようにも見えた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
萩栄一
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
コメディ
動物・自然
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月04日
参加申し込みの期限
2014年02月11日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月11日 11時00分
参加キャラクター一覧
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