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【期末テスト】赤点? 満点?? 夏目前、四日間の死線
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●3日目:休み時間
「あはは、なるほどね。そりゃ惜しいことをしたね。もしその数式が残っていたら、うちの学校の天才たちが寄ってたかって、誰が一番に証明するか必死になっただろうに。それとも千年解けない大定理だったかな」
神薙 焔
の話を聞いて、
奈良橋 博美
は冗談交じりにそういって笑った。
「ふふ、そうだったら面白かったわね。でも残念、もうなんにも覚えてないのよ。夢の中の大発見なの。ところで次は音楽だけど、どう?」
音楽も得手な焔がなんとなくそう水を向けると、博美はちょっと苦笑いをする。
「音楽の方は、正直あまり自信がないんだよな。音痴とはいわないけど絶対音感みたいな才能はないしさ。ま、家庭科よりはマシって程度。中庸を目指してがんばるよ」
頑張ってねと微笑む焔の向こう、机の間を縫ってゆくのは鈴野兄だ。
「加代」
鈴野 海斗
は数学の試験が終わるや否や、妹の
鈴野 加代
の元へ駆けつけた。
「加代のおかげで今回の数学は良い点取れそうだっちゃ。あんがとな」
加代はひまわりみたいに笑う兄を見上げる。これまで兄とは正反対すぎて歩調が合わないと感じることも多々あった。けれど今日ばかりは、まるで自分のことのように誇らしい気持ちが湧いてくる。
「いいんです、これも兄さんのためですから」
加代の静かな言葉の端ににじむ喜びを、海斗もちゃんと感じ取っていた。だって兄だもの。
「加代、テスト期間が終わったら久しぶりに二人でなんか食いにいくべ」
「食事はもちろん、兄さんの奢りですよね?」
「……ほんと、加代には敵わねえっちゃ」
海斗は困り顔で頭を掻く。けれどきっと、悪い気はしていないだろう。妹さん、どうぞお手柔らかに――。
◇
ところで。
休み時間になっても、どこからか聞こえるお経はまだ続いていた。
外に出て小鳥を探していた
大天使 天吏
は、ようやくお経に気づき首を傾げる。
(……お経……どこから聞こえてくる? 近所のお寺? でも、学校の近くにお寺なんてあった?)
そんな天吏の胸に飛び込むように、突然誰かがぶつかってきた。
きゃっ、と可愛らしい声。
天吏は視線を下げる。その少女の背が、自分の胸元ほどしかなかったからだ。
「あっ、スミマセン! 余所見してマシタ。あの音楽が気にナッテ。なんのBGMデスかねー」
ぶつかってきた少女、
アニエス・クロッツ
は早口で捲し立てた。
アニエスはフランスと日本のハーフで、あまり日本の文化に詳しくなかったため、お経というものをそもそも知らなかったのだ。とはいえ、天吏はそんなアニエスの事情を知らなかったし、たとえ知っていたとしても鳥以外のものと楽しくおしゃべりするタイプではなかった。だから、天吏の答えはこう。
「……さあ……」
無表情で儚げな先輩の返事をあまり気に留めることもなく、アニエスはまた歩き出す。こんどは、覚えたてのお経を歌いながら。
昨日の美術は専門なだけあっていい点数が取れた気がする。そもそも実技の方はそんなに不得手ではない。反対に主要5教科の方はボロボロとは言わないまでも、平均点を割りそうな気配だった。勉強は不得意だけれど、根は真面目なので、辛うじてボロボロにならずに済んでいるという具合だ。
しばらく行くと、アニエスはまた「きゃっ」と声を上げた。
今度は、地面にしゃがみこんでいた
市橋 誉
に躓いたのだ。
「おっと」
誉はピアニストらしい綺麗な手で華麗にアニエスを支えた。
「スミマセンスミマセン!」
「いや、こちらこそすまない」
「えっと? ピアノ? 描いていたんデス?」
「鍵盤だよ」
誉は仔細を説明せず、ただそういった。
誉が描いた鍵盤は実際のピアノのように音を鳴らせる。それが彼のろっこんなのだ。けれど目の前の少女が、もれいびなのかひとなのか誉には分からなかった。だからこその配慮だ。
ぺこぺこと頭を下げながら去ってゆくアニエスを見送って、誉は物思いに耽った。
――兄弟同士、最近よく会ってるみたいね。嬉しいわ。でも、それならもう一人で寮に入っている必要はないでしょう? 家に戻って来てもいいんじゃないの?
両親がそう言いだしたのは、期末試験のはじまる少し前のことだった。
音楽の道を志す自分と、音楽の道から退こうとする血の繋がらない兄。冷たく横たわっていたそのわだかまりが解けたのはごく最近のことだった。確かに実家からでも通学は可能だし、事情を知った両親がまた一緒に暮らしたい、と思う気持ちも分からないではない。
(けど、俺は最後まで寮生活をするつもりだ。一人でいろいろ家事をする大変さも知ったけど、それが俺の糧になってるって、そう思うから。星ヶ丘寮での一人暮らしを続けるためにも、負けられない戦いなんだ!)
万一、ヒドイ点を取ったら……それを口実に、家に帰るように言ってくるに決まってる。
それだけは避けたい!
誉は勉強した。苦手な理数も頑張った。
(そんな俺は……こんな陽気とお経の声に負けるか!)
意気込みだけで耐えた数学。
けれどもし、このお経の音を何とかできるなら……そう思っての地面の鍵盤だ。
誉はあたりに人がいないのを確認すると、ぽろん、とその鍵盤を弾いた。
ゆるやかなお経に合せ、アドリブでジャズのリズムを乗せる。
講堂の中に、誉が奏でるジャズアレンジのお経サウンドが響き始めた。
焔と博美が、その調べに耳を傾けて囁き合った。
「……あれ、なんかお経がカッコよくなってない?」
「ほんとだ。全然違う音楽みたいだ。ずっとこんなだったら眠くならないのにな」
誉のピアノはプロを目指しているだけあって流石のものだし、お経の声が妙にいい声だったこともあって、皆はしばしその音楽に聞き惚れる。
けれど、休み時間はその音楽を堪能しきるには短く、早くも次の試験の始まりを告げる鐘が迫っていた。
「もう講堂に戻らなければ」
鍵盤から指を離し、誉はため息をつく。
少なくとも自分は目が覚めたし、もともと音楽は得意だ。負けるつもりはないし、負ける気もしない。
願わくば、この休み時間の音楽で、ほかにも眠気の覚めた人がいればいいけれど。
――そのとき、耳のいい誉はふと気づいた。
「……これ、生じゃない。放送だな……」
講堂のスピーカーは切ってあるのだろう。だから今までどこか遠くから聞こえるな、としか分からなかったが、よく耳を澄ませばお経は校庭のスピーカーから聞こえてくる気がする。
だが、実際に確かめに行くには時間がなさ過ぎた。
「誰だよ、いったい……」
誉はまたこの学校のカオスを垣間見た気がして、うんざりと頭を振ると試験会場に戻って行った。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
コメディ
定員
1000人
参加キャラクター数
103人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年02月27日
参加申し込みの期限
2014年03月06日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年03月06日 11時00分
参加キャラクター一覧
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