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勿忘草の誘い
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【乙女の恋を占う香り】
ある晴れた休日。
ロザリー・マルリアーヴ
はブルーグレイのフリルで飾られた黒い日傘をさしてシーサイドタウンの店をあちこち見て回っていた。
(来月はお兄様の誕生日。忘れないように今のうちからプレゼントを用意しておかなきゃ)
あれこれ悩んでは困り顔で何軒もの店を行ったり来たりを繰り返すロザリーはどこか頼りなさげだ。
そしてこの日この時、シーサイドタウンを歩いている頼りなさげな可憐な少女はロザリーだけではなかった。
「良いお天気……本当に散歩日和ですね」
レティシア・ル・テリエ
はオーキッドのフリルで飾られたオーロラピンクの日傘をさしてのんびり散歩を楽しんでいた。
歩くたびにふわふわとストロベリーブロンドの長い髪と、白を基調にしたワンピースの裾が揺れる。
生粋の箱入り娘で良い所のお嬢様なレティシアはどこか地に足がついていない印象だ。
「?」
散歩を楽しんでいたレティシアだったが、途中あるものに惹かれて足が止まる。
「可愛らしいプレートですね。それになんだか優しい香りがする……」
レティシアの目を惹いたのは可愛らしい勿忘草の絵が描かれたプレート。
「なんのお店でしょう?」
顎に指を当てて首を傾げるレティシアの後ろにすっと一つ影が増える。
「あら、レティちゃん。ごきげんよう」
声をかけたのはロザリーだった。
「まぁ、ロザリーさん。ごきげんよう。ロザリーさんもお買い物ですか?」
優雅に挨拶をかわす二人の周りにはなんだか小さな花がふわふわと漂っている様な、そんな錯覚を覚える。
「ええ、お兄様の誕生日プレゼントを探しに」
「贈り物を? 喜んでもらえるといいですね」
屈託なく笑うレティシアに、ロザリーは苦笑しながらくるくると日傘を回す。
「ありがとう、レティちゃん。でもなかなか良いものが見つからなくて」
「それは困りましたね……あっ、よければこのお店、一緒に見ていきませんか? 何のお店か私もまだ解ってないんですけど、何か良いものが見つかるような予感がするんです」
「そうね、なんだか素敵な雰囲気のお店だわ。それにレティちゃんとご一緒出来るなら喜んで」
そう言って笑みを交わした少女二人は日傘を閉じて店の中へと揃って足を踏み入れた。
「やぁやぁ、これは可愛らしいメドモワゼル。ようこそ、『Herbe d’ amour』へ」
モノクルをかけた無精髭の男が仰々しく両手を広げて二人を出迎える。
無精髭が生えているのに不潔な感じがしないのは、センスの良い三つ揃えのスーツを着ているせいか、漂う品の良い香りのせいか。
定かではないが、お嬢様な二人でも幾分か警戒を解いて話が出来る、そんな雰囲気の男だった。
「ごきげんよう、おじ様。ここは香水のお店だったんですね。あ、でも石鹸も……まぁ、うさぎちゃんの石鹸」
店の中を興味深そうに見渡したレティシアが可愛らしいピンク色の兎型ソープを手に取ると甘酸っぱいベリーの香りが鼻をくすぐった。
「香水も、面白いかもしれないわね。お兄様、最近お忙しいようだから、気分が落ち着く……嫌な事を忘れられるような、そんな香りを贈って差し上げたいわ」
ロザリーは棚に並んだ香水瓶を眺めながら今は遠く離れた所にいる兄を想う。
「おや、そちらのマドモワゼルは贈り物をお探しかな?」
「ええ、兄の誕生日プレゼントを。……でも私、お兄様が好きな香りを知らなくて」
残念そうに睫毛を伏せるロザリーに由季也はふむ、とモノクルをかけ直しながら首を傾げる。
「そうだね、じゃあ香り以外にお兄様の好きなモノとか解るかな? いくつか挙げてくれれば俺が良さそうなものをいくつか見立ててみよう」
「まぁ、ありがとう。是非お願いするわ」
ぱぁっと目を輝かせ、ロザリーは自分の髪の毛先を指で絡めながら兄の好きそうなものを記憶から呼び起こす。
すこし潤んだ瞳に、ほんのり染まる桃色の頬、どこか物憂げなその表情はまさに恋する乙女そのものだ。
「お兄様が好きな色は赤。でも花なら紫のオダマキと黒い薔薇が好きって言ってた気がするわ。モチーフなら王冠……」
そんなロザリーの様子をレティシアは微笑ましく眺めていた。
「ふふ、好きな人がいるって、とっても幸せなんですね」
兄のことを考えているときのロザリーの顔はとても幸せそうだとレティは思う。
そして同時に自分の『王子様』に思いを馳せる。
(あの不思議な世界で会った王子様。いつ迎えに来て下さるかはわからないけれど……)
それでもレティシアは淡い期待と恋心を『王子様』に寄せ、頬を桃色に染めるのだった。
「全く、恋する乙女達は本当に……」
そんな二人の様子に由季也は眉尻を下げて笑いながら香水瓶を何本か取り出した。
それらの香りを比べた結果、ロザリーが選んだのは王冠を模した取っ手のついたキャップに『不思議の国のアリス』のアリスに似た少女が描かれたラベルの貼られたボトルの香水だった。
少女めいた可愛らしいボトルのデザインとは裏腹に、香りはシナモンの混じるスパイシーなフローラルノートで、男女問わず使えそうなユニセックスなもの。
「お兄様、喜んでくれるかしら……」
「きっと喜んでくれますよ! ロザリーさんが一生懸命探したプレゼントですから」
「ありがとう、レティちゃん。レティちゃんも何か買ったの?」
「ええ、私はまだ好きな人とお会いできてないので、自分用のですけど……」
不安げなロザリーを、先ほどの兎型ソープを白いレースとモーヴのリボンで包んで貰ったレティシアが励ます。
自然と2人の話の流れは恋の話へ。
まだ話足りないからと、これからお茶でも飲みましょうかと連れだって店の外へ出ていく二人の少女を由季也は芝居がかったお辞儀をして見送る。
「ありがとう、メドモワゼル。そうそう、良い香りは魔除けにもなるとご存知かな?……二人に良い王子様のお迎えがあらんことを」
後日、ロザリーは買った香水を自分で纏うことになる。
兄には使って貰えなかったのだ。
それでもロザリーは微かな幸せを感じていた。
「この香りはお兄様の香り……だから離れていても、声がきけなくても、寂しくない。ねぇ、そうでしょう?」
膝上の『息子』は何も答えない。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
本条小鹿
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
定員
20人
参加キャラクター数
20人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2014年01月26日
参加申し込みの期限
2014年02月02日 11時00分
アクション投稿の期限
2014年02月02日 11時00分
参加キャラクター一覧
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