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引っかかっている。なにか引っかかっている。そう網に。
金色に染まった何かはどうやら髪。梢は嫌な予感を感じながら、視線を下に移すと、青い目と視線がぶつかる。
「よ、キノコ!変わった挨拶だなー!」
予感的中。そこに居たのは彼女の幼馴染、
八十八旗 信彦
だった。
なんだかすげぇいい顔してる。きらきらしてる。
「ひこにゃん、ですかー……なに勝手に入ってるんです―? とちくるったんですー?」
「失礼な! 今日も今日とて平常運転の安心安全な信彦さんさっ」
しゃらっと無駄に爽やかオーラが流れるが。
「あ、そんな事聞いてないですー」
「扱い酷っ!」
「で、何してるんですかー?」
雑。梢の信彦に対する対応は限りなく雑だ。
「美しい花たちの悪い虫になりに来たのさー」
決め込むドヤ顔。
「…………」
突っ込む言葉も無い。いや、見当たらなかった。
しかし、信彦は本気で思っていたのだ!
外で花や虫なんて探さなくても自分が悪い虫になってあげるのに、と。
ちなみに爽やかイケメン男子で華やか。本人的にここ重要!
「はいはーい、お掃除しますねー」
そんな信彦の内心を何一つ悟らず、梢の彼に対する扱いはやっぱり雑だった。
そして取り出すのは――――網。先ほど信彦が入ってきた網だ。
ぶんぶんと振り回し、あたかも虫を追い払うような動作。
「ぐほぉ!?」
そして当たる。その攻撃がクリティカルに命中し、スローで倒れていく信彦。
けれども爽やかに、爽やかすぎるほどに。
「春の木は椿(つばき)、春の魚は鰆(さわら)……春になると地中で虫が蠢く(うごめく)とはよくいうけれど、」
――春に生まれる下心ってのも惷(おろか)なものさっ。
丁寧に言い切ってから散っていく信彦。余裕がありすぎる?いやいやまさか、そんなことは。
「あの、大丈夫ですか?」
通りがかりの女子生徒が心配そうに自分を覗いている。顔は分からないが、スカートだ。つまり女子だ。
そして女子生徒のアングル、これがまた実にいい。彼の今日の一番の収穫はこれだったのかもしれない。そうに違いない。
サムズアップで感動を一つ、しかしその恍惚とした表情すらバレて、梢にトドメをさされるのはきっと数分後のこと。
『生物部』の彼らの次のお楽しみタイムはお弁当。調査も勿論活動としては大切だが、腹ごしらえだって馬鹿には出来ない!
おかず役の梢は上段を洋風、下段を和風に纏めた和洋どちらも楽しめるお弁当。
「いつもより早起きして作りましたー」
「おお、すげー、うまそー!」
ラッセルから歓喜の声が上がる。
天野の担当はおにぎりとお茶で和。
「タケノコご飯と、シャケとシソの混ぜ御飯。……口に合うかな?」
良かったらと差し出せば、美野梨も躊躇いがちに洋担当のサンドイッチを、そっと。形は少しだけ悪いけれど、それがむしろ手作り感を出していて微笑ましくもなる。
「うめぇ、お前ら料理上手だなー♪」
「とても美味しいわ……」
皆で食べてるのがもっと美味しさを倍増させる。
「うぅん……俺だけ買ったもんで申し訳ねー」
「そんなこと、無いですよ……?」
そう、ラッセルの買ってきたお菓子は皆の食後の楽しみでもある。
「普段食べないから、ちょっとワクワクしてたんだ」
甘さの苦手な天野にも配慮した駄菓子たちに心も緩む。話の内容は他愛のないこと、ペットの事気になること。そして、活動内容のこと。
「あ、そういえば……昆虫標本の作るべきだったでしょうかー?」
思い出した標本の存在、それは部活中の事故で誤って壊してしまったもの。
今日調べ切れなかった中にもしかしたら、同じ種類の虫が居たのかもしれない。
「かもしれない……でも、」
天野が言葉を濁した。標本にするということはつまり――命を奪う行為でもあるから。
「もちろん、寿命まで飼ってからですよー!」
梢の補足に「優しいのね……」と言葉を零す美野梨。
壊した虫の標本とは違う種類、けど……と虫かごの中をラッセルはチラりと見やる。
「こけたし、擦り剥いたし、捕まえるの苦労したけど……やっぱ逃がすよ」
「いいんですかー?」
「だってさ、こいつらも小さな命だし」
皆の生き物に対する愛情に感化された、それは恥ずかしいから黙っておこう。
「元気でやれよ~」
放たれた虫はまた大空へと飛び去っていった。
ぱしゃり、カメラのシャッターの音があたりに響いて。
アネモネ・アドニス
が収めるのは静かに佇む花たちの姿。
その鮮やかさは持ち帰りたい欲が出てしまうほど。けれど――命を詰むのは、手折るのは余りに惜しい。
「日本のお花は……本当に色彩豊かで素敵にございますわ」
そう、自然のままのその姿が、一番。
ふと……アネモネの瞳に飛び込んできたのは、記念写真を取ろうとしている一団だった。
「よかったら記念写真取らない?」
カメラを軽く掲げている天野に、アネモネはそっと声をかける。
「あの、よろしければ記念に一枚いかがでしょうか?」
私で宜しければ撮りますよと、丁寧な言葉にそっとカメラを見せて。
「折角でございますもの、皆さまはご一緒に写ったほうが宜しいですわ」
優しい花の笑顔に、そっと甘えて。はいちーずの合図で咲く笑顔。それに連なる思い出と、少しだけ宿る嬉しそうな表情の一枚。
いつの間にか復活し、飛び入りで写り込んだ信彦の姿は、若干ホラー写真要素を醸し出していたけれど。
それも含めていい思い出の一枚だろうか。
そして、その後は。
「ねぇ折角って言うならさ、一緒に写ったら?」
中性的な天野の顔に男性への苦手意識は薄れ、アネモネは純粋に驚きで首を傾げた。
撮る側の自分が、撮られる提案をされるなんて。
どうせ俺が撮るつもりだったし――そう零された言葉は、彼なりの気の利かせ方だったのかもしれない。
「わ……私もでございますか?」
頷きが返る、それを察した梢が「こっちにどうぞー」と手招きひとつ。何故か撮られる側は緊張する。
男性が近くにいるからだろうか、少しだけぐるぐると混乱。けれど響いたシャッター音は、とても心地良くて。
「あの、撮って頂いた写真……、後日取りにお伺いしても宜しゅうございますか?」
「うん、どうぞ。俺たちも取りに行くよ」
天野の言葉にアネモネがふわりと笑んで。交わす約束は次への。
「それなら、私が部長として後日取りに行きますよー!」
任せて下さい―!と梢が胸を張る。
写真を届けるためにお互いのクラスを聞いて、気づいたことが一つ。
『と……年上だった!!』
アネモネの学年事実に固まる生物部の面々。
「交換……ですわね?」
嬉しそうに微笑むアネモネが微笑めば、衝撃もいい思い出な気がしてくる。
その写真が形になれば、見る度今日を思い出すだろう。
一枚に収まった笑顔のことを。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
癒雨
シナリオタイプ(らっポ)
ブロンズシナリオ(100)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
学校生活
定員
30人
参加キャラクター数
30人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2012年11月24日
参加申し込みの期限
2012年12月01日 11時00分
アクション投稿の期限
2012年12月01日 11時00分
参加キャラクター一覧
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