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色なき風に思い重ねて
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スポーツの秋。食欲の秋。読書の秋。世には様々な秋が存在するが
八神 修
にとってはまさしく、勉学の秋に他ならない。
「いやいつもじゃん」
今日も今日とてカフェテリアのテーブルで参考書を広げる修へ、神谷 悠真(かみたに はるまさ)は眉をひん曲げながらに言った。
修が東京大学のキャンパスにて広げた友好の輪は必然にして意識の高く学業に進路にと妥協なき模範的学生が中心となったが、そこへいくと彼は少しその中でも毛色が違った。どうにもへらへらとしがちである。他者が目をぎらつかせて机に書籍にかじりついているところ、彼はどこか飄々とした態度を崩さなかった。講義はそれなりに真面目に受けているようだがそれが終わればバイトに遊びにといささか緩いキャンパスライフを満喫しているらしい。無論水面下にて努力を重ねていないわけもないとの修の見立てではあるが少なくとも、表向きそういった勉学に打ち込む姿勢を彼は見せようとしないのだった。
「いや八神君いっつもじゃん」
「二回も言わなくていい……学生なんだから勉強するだろう。というか、俺は好きでやってるんだよ」
「信じらんな~い。僕ら、花の大学生だよ? 遊んでなんぼじゃんか。食欲の秋とかスポーツの秋とか満たしに行こうよ~」
「暇なのか? 誰かと行けばいいじゃないか。いつも女の子をとっかえひっかえしているだろう」
「人聞き悪いなぁ、彼女たちはいい友人だよ。つまりガールフレンド。君だってイイ子のひとりやふたりいるんでしょ? そんなハンサム顔しちゃってさ」
苦笑いを浮かべはぐらかす。
七夜 あおい
のことは公言していない。男友達同士でやるように、スマホの写真など見せて彼女自慢をしてやりたい気持ちもある反面、秘密にしておきたい気もする。男心とて複雑なのである。
悠真は文化三類で主に歴史に興味がある……とぼんやり語ったことはあるものの、何を専攻しているのか何を目指しているのかはいまひとつ判然としない。修もあえて詳しく問うことはしなかった。一つ確かなことはといえば、東大の科類において比較的女子率の高いと言われる文三にあって彼が異性交友を積極的に広げているらしいことくらいだ。
一見して噛み合わない二人である。知り合ってそう時も経っていない。こうしてたびたび交流するというか絡まれるようになったのは、共通する嗜好が故にだ。
「ま、それはそれとして。『本日のミルクちゃん』は?」
「仕方がないな。ほら」
スマホに昨夜撮影しておいた画像を映してやると、悠真は食い入るようにそれを見つめた。
「うおおおお可愛い! 最高! 可愛い~!」
「喜んでもらえて何よりだよ」
野良猫を構っている時にばったり顔を合わせたのが最初だったか。つまり両者極度の猫好き猫マニアであった。彼は今諸々あって猫を飼ってはいないので、修の愛猫ミルクにご執心なのである。
「もう、見ているだけで癒されるよ。でも、ああ、ミルクちゃんをこの手に抱くことができたなら。モフモフの白い毛に顔を埋めるという願いがただ一度でも叶ったのなら、もう他に欲するものなど何もないのに。ねぇ、そうは思わないかい八神君」
「はは。まぁ、今度、機会があったらな……」
その時にはあおいの写真を隠しておかねばと心に決めた。
気が付けば勉強の手も止まっている。困ったものだと思いながらも修はこんな時間も嫌いではない。彼の言うとおり、学生の豊かで健全なる精神とは勉学のみにて育まれるものではないのだ。
帰宅するなり駆け寄る愛猫にしばし構ってやる。その後に餌をやり、炊飯器に無洗米と水を投入。タイマーをセットしたら、やることはやはり勉強である。医学書を深く読み込み、ノートを取って記憶へ落とし込む。各種論文へ目を通し……多様な研究内容に目移りし、少々寄り道をしてから軌道修正を図る。回り道も悪くない、いずれはそれらもまた修の内に結実し役割を果たすこととなるのだろう。目と脳に疲労が溜まったら淹れたての紅茶を一口含み、医学雑誌へと興味を移す。修にとってはこれも立派な気分転換である。
根を詰めすぎだろうかと自問する。そういった向きもあろうが足を止める気にはならなかった。世の中の移り変わりは早い。あっという間に置いていかれてしまう。かといって勉学一辺倒の人間がいざ社会の荒波へ打って出た時、堅物がコミュニケーション不良に悩むケースも多々あろうし無視はできない。つまるところ肝要なのは、バランス感覚なのだ。
「ふぅ……」
眉根を揉み解していたらミルクが駆け寄り、膝の上に乗ると丸くなった。毛並みを撫でつけながら、ふと卓上の写真が目につく。ハロウィン柄のミニタオルに乗ったフォトフレームの中で、あおいがまぶしい微笑みを浮かべていた。
「君が福祉職に就くころ、俺はまだ学生だ。先に社会に出るだろう君を、俺は応援しているよ」
差がついたなどと彼女は思うまい。修が気に病む必要とてない。どこまでいっても二人は対等であり平等だ。そうありたいと願い、選択と努力を重ねてきたのだから。
一つ鳴いて寝入ってしまったミルクの頭を撫でてやり、修は口元を緩め再び医学書へ目を落とした。
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担当ゲームマスター
網 透介
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月05日
参加申し込みの期限
2025年11月12日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月12日 11時00分
参加キャラクター一覧
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