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カードゲームだった。
それも複数。いずれもシュリンクの残ったままの新品だ。
「気の利いたもの持ってるじゃないか」
佐伯の表情が明るくなった。小山田は口笛を吹く。
「昨日、ビーハンの息抜きにと思って買ってたんだよね。『こんなこともあろうかと』って言ったが、タネを明かせば鞄に入れたままだった。ここでゲームはどうだろう」
「どれも見たことねえなぁ」
小山田は手に取って裏返したりしている。
「『Dr.∇(ナブラ)』? これは?」
黄色いパッケージを佐伯は持ち上げた。
「ああ、それか。先輩が考案したっていうゲームだ。頭の体操になる」
修はパッケージを開けて中身を取り出す。
テーブルの上にカードを並べていった。色は三系統、赤・青・緑だ。
カードにはさまざまな数式やベクトル記号、そして『∇』のマークが印刷されている。
「……これ、どういうゲーム?」
「基本は『発散』と『回転』の取り合い」
修がさらりと言って、佐伯と小山田は同時に「は?」と声を上げた。
「つまりだな、ベクトルの流れを読み取って、相手の式を崩壊させるんだ。赤は『発散』系、青は『回転』系、緑は『スカラー』で中立。∇カードは万能で、置いた瞬間に周囲八方向の矢印を全部反転させる。スカラーからベクトルへ変換成功したら得点倍、でも失敗したら自分の場が『ゼロポテンシャル』って言って無得点」
「ゼロポテンシャル……なんとも容赦のないネーミングだな」
佐伯がうなる。小山田は「なんとなーくわかってきた」とつぶやきながら、熱心にカードを読んでいる。
修は手早く数枚を配り、自分のノートにペンで簡単な図を描いた。説明しつつ図を足していく。
「要は、数式バトルと陣取りの中間みたいなものだ。相手の流れを読み切って、『∇』をぶち込むタイミングが肝。早すぎると自分の陣が崩れるが、遅すぎると相手に閉じたループを作られて逆転される」
「ルールの増えたリバーシみたいなもんか」
「そう言ってしまえばそうだ。ただし、リバーシより次の一手が読みづらい。一対一じゃなく三人制だしな。矢印の向きが絡み合って、突然『渦』が生まれたり爆発したりする」
「よし、後はやりながら覚えよう」
佐伯が笑ってカードを切る。小山田は「んじゃ、いっちょ回転させたるか」と手を打った。
最初の一戦。
修が淡々と中央に∇を置いた。
瞬間、周囲の青い矢印がぐるりと反転し、佐伯の赤い『発散』カードが二枚、青い『回転』に変わった。
「おい、ちょっと待て! 俺の陣が……」
「まだ序盤だろ。次はお前」
佐伯は唇を噛み、緑のスカラーで防御を固める。
小山田は横から「隙だらけじゃな」と笑い、∇を斜めに滑り込ませる。
矢印が連鎖的に反転し、佐伯の場が一気に青に染まった。
「うわ、連携プレイかよ!」
「連携じゃないよ、ただの読み合いだ」
修は平然と次の∇を置く。
今度は小山田の『回転ループ』が崩れ、赤い矢印が雪崩のように流れ込んだ。
「発散三連!」
修は宣言して、場のカードをぱたぱたと反転させた。赤が青を包み込む。
佐伯の最後のスカラーもベクトル化し、得点が倍々に跳ね上がった。
「な、なんなん今の……」
「八神おまえ、物理の化け物か」
「ふたりともいいセンいってたと思う。ただ、『流れ』に注目しすぎたんだよ」
修は笑ってカードを回収した。
二戦目は佐伯と小山田が連携して挑んだ。
最初は彼らが優勢だった。佐伯が∇を囮に使い、小山田が横から『閉じたループ』を構築する。修の場が緑のスカラーで埋まり、動きが封じられたかに見えた。
「よし、今だ!」
佐伯が∇を叩き込む。
だが修は静かに笑って、自分の∇を重ねた。
「重ね置き……だと?」
「ルール上、可能だ。それでこうなる」
二枚の∇が重なり、場の矢印が狂ったように回転をはじめた。小山田のループが内側から崩れ、佐伯の囮が逆に自分の首を絞めた。
「うそだろ……」
「読みが甘かったな」
修が最後に∇を置く。
場が一瞬静まり、矢印がすべて赤へ。
「完全発散。ゲームセット」
小山田の陣と佐伯の陣は同時に崩れ落ちた。
「強すぎ! 八神って、異世界人というより異星人やな……」
「『ナブラ』って、もしかして八神の母星の言葉か?」
「たぶん『こんにちは』とか『殺す』とか、そんな意味じゃろ」
三人は笑い声を上げた。
「けど気に入った。すぐ終わるのもいいよな。よし、あと一戦だ」
今度は佐伯がカードを回収するのである。
外の雨音はまだ激しかったが、すでに気にならなくなっていた。
Dr.∇の次は、『爆殺ブリッジ』で遊んだ。
基本はコントラクトブリッジだが、普通のブリッジとちがって、うかつにビッド(宣言)すると爆発するという、意味不明に命がけの仕様がウリらしい。
「理屈としては、『誇大な見積もりを神が許さない』という設定だ」
修は涼しい顔で説明する。
「神、気短かっ」
小山田もツッコまずにはいられない。
「しかもこのゲーム、爆発の条件がランダムなんだよね」
言いながら修がビッドし山札からカードを引く。セーフ。
「次は俺がビッド!」
小山田が勢いよくカードをめくる。──ドンッ!
めくった札には『KABOOM!!!』の赤文字が躍っていた。
「ぎゃあああ! 俺、木っ端微塵!」
「爆殺一発退場~! はい、あとは俺と八神か」
佐伯が笑いながらカードを配る。
やがてわかってきた。このゲームでは、爆発が常態なのだ。
控えめにビッドしても爆発。適切でも爆発。だからといって気張るとやっぱり爆発!
「爆発しすぎだろ……これ」
「緊張感がたまらないだろ?」と修はほほえむ。
「緊張感じゃなくて寿命が縮むんだよ!」
だが、だからこそ、爆発を切り抜けたときの快感はすさまじい。
「よっしゃああ!」
比較的クールなはずの佐伯が、逆転を決めたとき思わず立ち上がったほどだった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
コメディ
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年10月16日
参加申し込みの期限
2025年10月23日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月23日 11時00分
参加キャラクター一覧
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