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【お三夜】猫と人、あまたの世界が交わる夜
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しあわせ
倉前 七瀬
はきょろきょろしながら歩いていた。探しているのは以前、
お三夜まつりで初めて出会った金毛青眼の猫・ウォルト
だ。あのときは素敵なハンドメイド小物や絵画を売る店で店番をしていものだが、今年はその店は見当たらない。
「ふうむ、ウォルト、今年もどこかにおるのかな? 今宵は猫が人の姿になっているかもという噂を耳にしましたが……」
もしかしてウォルトも人になっていたりして? そんなことを考えながら屋台を眺め歩いていると、香ばしい匂いが漂ってきた。おっとりしつつも弾むような女性の声も聞こえてくる。声の主は
巫部 紫苑
であった。
「まあ、ここはイカ焼きなんですね♪ でしたら……そうですね、五つほどいただけます?」
ほくほく顔で注文する紫苑。イカ焼きの店はかなり社殿に近いほうにある。入り口付近から舐めるように順に全メニューを制覇してきた紫苑はすでにかなりの量を食べていた。それでもまだ、おなかぱんぱんとはならずに、ニコニコしながらねこのおばさんからイカ焼きを五つ受け取っている。
七瀬はここに至るまでの紫苑の食遍歴を把握してはいなかったが、イカ焼きを五つと聞いただけでも、すごいな、という印象をもって通りすがった。それにしてもイカを焼く匂いはいい匂いだ。
「イカ焼きですか……美味しそうな匂いです。買って行こうかな」
「美味しいですよ」
ひとつめのイカ焼きを頬張った紫苑が、悩める七瀬に声をかける。
「でも、ひとりだからいっぱいは食べられないですし」
「ひとりでも美味しいですよ。でもふたりならもっと、三人ならもっともっと美味しいかもしれませんね」
それでは、と頭を下げたときにはもう、五本のイカ焼きはぺろりと紫苑のおなかのなかに消えていた。
魔法使いかな……。驚きながら見送るとその先の人だかりの中に探していた金の髪を見つけてしまう。
「あのレモンのような金髪、まさかウォルト……」
近づいて肩を叩く。振り向いたその人はたしかに金髪で青い瞳をしていたが。
「あ、違う。ウォルターさん!?」
「やあ奇遇だね、七瀬」
「ウォルターさん、奇遇ですねぇ!」
言いながら七瀬はどぎまぎしていた。彼に会えたことでもどぎまぎしたが、それ以上に、一瞬でも猫に間違えてしまったなんて言えないな、と思ったのだ。
「せっかくですから、一緒に過ごしませんか?」
七瀬は思い切ってお誘いした。
「いいよぉ」
ウォルターは気軽にうなずく。
「もう何か食べた?」
「いえ、まだ……」
七瀬はそうだ、と手を叩いた。
「すっごく美味しそうなイカ焼きの屋台があったんです。いっしょに買いませんか?」
さっき紫苑が買っていたいい匂いのイカ焼きを買い、ほかにも焼きそばやらなんからと美味しそうなものをたくさん買って、ウォルターと七瀬は耳福池のほうへと足を伸ばした。そのころにはふたりとも、同じねこぴょん直後の秋から来ていると、なんとなく察することができていた。
耳福池のほとりでは、酔っぱらったねこたちが飲めや歌えの大宴会を繰り広げていた。
「ずいぶん猫がたくさんいますね」
「寝子島中の猫が集まって来てるのかねぇ」
自分たちが座る隙間を探していると――
「あっ、あそこに見える金毛青目は今度こそ……ウォルト!」
七瀬の呼びかけに、猫のウォルトは器用に二本足で立ちあがった。
「にゃあにゃあ、そこにいらっしゃるのは倉前の旦那。それに僕によく似たスカしたやつ」
「どっちがどっちに似てるのかは置いといて……」
七瀬は苦笑しながらウォルトに近寄っていった。公園などで何度か見かけたことはあるが、こうして言葉を交わすのは去年のお三夜まつりぶりだ。
「よければ僕たちと一緒に楽しみませんか?」
「それはなかなか……」ウォルトは自分の名前の元となった人物を品定めするかのように、頭の先から爪の先まで眺め見た。「悪くないにゃ」
ウォルトに二人分の隙間を開けてもらって、七瀬とウォルターは猫たちの宴会に加わった。酒を注いでもらい、自分たちが買ってきた食べ物も広げて、三人でつまむ。
「イカ焼き、一本差し上げますよ」
「いいのかにゃ? それは倉前の旦那のぶんじゃ?」
「どうぞどうそ。ウォルトとこんなふうにおしゃべりできるなんて奇遇ですし」
「七瀬がウォルトに一本やるなら、僕のぶんをふたりで半分こしようかぁ?」
ウォルターがそう提案してくれたので、七瀬は甘えることにする。
「じゃあ、焼きそばもひとつ、半分こしましょう。もうひとつはウォルトが食べていいからね」
「ご馳走様にゃ。……いろんな意味で」
ウォルトは目を細めて、イカ焼きと焼きそばをつまみに、またたび酒を飲みほしている。細身で美人な猫だが、それなりに酒はいけるようだ。
「幸せですねー」
七瀬はほっこり空を見上げた。まさか、ウォルターとウォルトと三人でお祭りを楽しめるなんて。素晴らしくいい夜だ。
「幸せだねぇ」
「幸せだにゃ」
金の髪のひとりと一匹も、七瀬につられてほっこりと空に呟いていた。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
笈地 行
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
SF・ファンタジー
動物・自然
定員
1000人
参加キャラクター数
17人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年09月30日
参加申し込みの期限
2025年10月07日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年10月07日 11時00分
参加キャラクター一覧
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