this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
明日も、君がいる。You are my tomorrow
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
それからの2人は、余裕のあるプランなんて無視して、全力で楽しむことを選んだ。弾む鼓動が足を急かして止められないし、笑い合えば何にでも挑戦できる気がして、大人しくできそうにもなかったからだ。
だからサンセットショーを見たその後は、ウォータークラフトに乗り込み夕映えの残る空の下で水上の冒険へ出かけ、その先では丁度来た蒸気船に乗って新たなエリア、クロックワーク・ディストリクトを目指した。
ゼンマイ仕掛けのロボットが接客をしてくれる店や、蒸気を使ったからくり装置で壁や塔が動く屋敷、そして空を行き交う小型飛行船のスリルライドが目を引く、とても賑やかなスチームパンクの街。所々に灯っていくランプが幻想的な時間だけれど、何もかも機械仕掛けで異質さを感じるこの場所では、時を刻む音ですら不穏だ。
「あの時計塔は、いかにも何か出そうだねぇ」
「時間が狂っていて、幻影に魅入られちゃうらしいよ?」
ホラーを好んで見ない2人は相談するように顔を見合わせ、だったらと他のアトラクションへと目をやる。けれど、古いガラスの温室の前に馬車が止まっているのを見た2人は、慌てて乗り場へと駆けだした。
あまり生気の感じられない馬を模した動力が、霧のような蒸気に包まれたキャビンを機械仕掛けの街から遠ざけ、パチパチと消えそうな街灯を頼りに湖の畔へと運ぶ。その昔は貴族の別荘地だったらしいが、今では朽ちた洋館や閉鎖された博物館などが、妖しい光を放つ噴水に照らされてその影を浮かべていた。
「……ここ?」
ムードはあるかもしれないが、ロマンチックではない。馬車を降りても立ちこめる霧に、ウォルターは再確認するように柚春を見る。その柚春もウォルターと逸れまいと強く腕に抱きついているけれど、そろりと頷いた。
「ミスティ・ガーデンの洋館に……入らなくていいんだけど、ちょっと用事があって」
恐る恐ると歩み進めれば、落下型アトラクションの博物館からの悲鳴に驚いて抱きついてくるし、また顔を上げてはどの洋館かとキョロキョロし、何かの影に驚いては硬直している。そんな柚春が必死になるのだ、間違いなく逸話がらみだろうと思ったウォルターは、同じようにキョロキョロと洋館を見て回る。
「どんな建物?」
「えっと、窓辺に……立ってる、らしくて」
「幽霊が?」
思いっきり肩を跳ねさせ、柚春はどうしてその名を口にしたのかと恨みがましく睨み上げる。
「スタッフさんかもしれないし、何かの演出かもしれないのに!」
「いやぁ、さすがに演出だとは思うけど……で、そこでは何をすればいいの?」
井戸にコインを落とすとか、宝石を見つけ出して撫でるとか。今までの逸話だってお願い事をするには条件があったのだから、当然あるだろうと思って尋ねると、柚春はまたも信じられないといった顔で見てくる。
「逸話、調べたって言ってたよね……?」
「少しね。全部は無理だって」
だからウォルターは、もう一度教えてくれないかと頼もうとした。けれど噴水の勢いが増し明るくなると、柚春の頬が赤らんでいるのが見えたので、ウォルターは揶揄うように笑ってやる。
「そんな、キスをするでもあるまいし」
「……知ってるんじゃん!」
勢いよく切り返されて、今度はウォルターが瞬く番だ。なので柚春は仕方なく説明をする。
道行くゲストや窓辺に佇む誰か――例え幽霊たちにも見つからずにキスを交わせたら『永遠に結ばれる』という逸話のある洋館を探しているのだ、と。
「そっかぁ……うん、それは探さないとねぇ」
妙にニコニコするウォルターは、力強く柚春の腕を引いて霧の漂う中目当ての洋館を探し出す。その乗り気なところが怪しくも、同じ想いでいてくれるんだと嬉しく思う柚春は、連れられるままに歩いて後悔した。
「楽しみだなぁ、柚春からのキス」
「え」
窓に色々と影が過る洋館を見つけ、得意げな顔をする彼は笑みを深くして待つばかり。どうぞと言わんばかりに屈んで、優しく挑発するような目線で柚春を見つめていた。
思えば学生時代から、何かとウォルターへ仕掛けていた柚春も、彼へのキスは頬ばかりだった気もする。
ちらりと洋館を見て、そわりと周囲を見て。タイミングを見計らいながら心の準備を整えて。
「……すき」
その甘い囁きを閉じ込めるように、唇を重ねる。優しく抱き留めてくれたウォルターが、小首を傾げるようにしてその先へ誘おうとしたけれど、柚春はトンッと彼の胸を叩いて終了を告げた。
「パレード、間に合わなくなっちゃうからっ!」
「……ふぅん。じゃあ、その後なら?」
「そっ……ういうのは! パレードも花火も間に合ってから!!」
柚春は顔を真っ赤にするけど、嫌だとは言わない。そんな彼女の額へ口づけて、ウォルターは彼女の手を引き路面電車の乗り場まで走り出した。淡く光る透明なトラムに乗れば、ここから中央広場まですぐなことは蒸気船の中で調べ済みだ。
「楽しみだねぇ。この時間に行っても、パレードも花火も特等席だし」
それに、と続けたそうな顔で微笑むウォルターを、柚春はもう一度軽く小突いてやるのだった。
<< もどる
1
…
5
6
7
8
9
…
12
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
明日も、君がいる。You are my tomorrow
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオS(400)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年11月01日
参加申し込みの期限
2025年11月08日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年11月08日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!