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今日、図書室を訪れる予定を綾花は彼に告げていなかった。
ここでいう「彼」とは、字義通りの"he"ではない。同級生や友人を意味する指示代名詞でもないし、かつての担任や司書という枠にもとどまらない。綾辻綾花の「彼氏」、はっきり言えば「恋人」を意味するものと考えてもらいたい。
早川 珪
──。
生徒と教諭という、明確に線が引かれていた立場はもう過去のものだ。進学とともに綾花はその関係を終え、そしてはじめた。互いに、恋人と呼び合える間柄を。
ここから先に進むなら、もう「夫婦」しかないのではないか。
すこし気が早いかもしれない。けれど綾花はそう願っているし、珪もきっと、同じ気持ちでいてくれていると信じていた。
珪の勤務先は、寝子島高校の図書室だ。昨年度までも、そして今年度も。
大学の講義が終わってからの訪問だったので、そろそろ放課後の業務に取りかかっているころだろう。きっと今日も変わらず、書籍の整理や分類、貸出記録の整理、新しい本の選定や購入申請などに黙々と取り組んでいるにちがいない。
もし忙しそうだったら、無理に顔を見せたりせずに、そっと様子だけ見て帰りましょう。
声をかけなくても、珪さんがそこにいる姿を見るだけで、私には充分だから。
そう決めて、綾花はそっと図書室の扉を押し開けた。重たいガラス戸が、ゆるやかに音もなく動く。
入ってすぐの受付から聞こえてきたのは、軽やかな女の子たちの笑い声だった。
何か悪いことをしているような気になって、綾花は反射的に棚の陰に身を潜める。そっと覗き見ると、その中心に立っていたのは、やはり珪だった。
いつもと変わらない。けれど、いまは完全に『仕事モード』の横顔だ。
シャツは深みのある赤で、袖を無造作にまくった腕には細くも引き締まった筋が浮かぶ。前髪がやや落ちてきたのを首を傾けて払い、まなざしはどこまでも涼やかだ。
どこかの劇団の看板俳優のようでもあり、かといって現実味を失わないくらいの、ちょうどいい距離感がある。
その珪がいま、女子生徒に囲まれている。
ぱっと見たところ、生徒は四人。みな見覚えのない顔ぶれなので、おそらく一年生なのだろう。つい最近まで中学生だった年頃らしく、どの子も顔立ちが幼くて、制服がまだ少しぶかぶかだ。
まなざしは、四人そろってまっすぐ彼に向けられている。
ほのかな憧れ、尊敬、期待、そして、ちょっとだけ恋に似たきらめきも。これが古い少女漫画の一場面なら、彼女らの瞳にはハートマークが描き加えられているかもしれない。
やっぱりモテますね、珪さんは。
誇らしく思ってもいいくらいなのに、なんだかチクチク、胸が痛かった。
出るに出られない。綾花は背を棚に押しつけたまま、するすると横へ移動して近づき、気づかれないように会話に耳をそばだてた。
「先生の好きな中国文学って、どのあたりですか?」
「定番だけど、近代の魯迅かな。時代背景を知らないと長編は難しいかもしれないけど、短編集ならすっと読めるし、どの作品も面白いよ」
他愛もないやりとりだし、司書としての業務から逸脱したものでもない。誰に対しても優しいところは、綾花が珪のことを好きになった大きなポイントだ。
でも……。
きゃいきゃいとした少女たちの声色は、まるで何かのファンイベントか、人気俳優の囲み取材かのようだった。
四人が四人とも、目がキラキラしすぎている。声が高すぎる。前のめりすぎる。
その全部が、綾花の胸中で青白い火花をあげ炎となった。
うん、わかりますけれど。かつての私だって客観的には、そういう風に見えていたのかもしれませんけれど。
うっかり感情が喉元までせりあがってきて、慌てて深呼吸する。
嫉妬なんてしたくない。大人げないってわかってる。
でもあの子たち、わかっているのでしょうか。
たとえば、珪さんのあの横顔。
穏やかで、知的で、整っていて、それでいて、どこか儚さがある。まるで古い名作映画みたいに、時代を超えて誰かの心をつかむ雰囲気を持っている。
近寄りがたいわけではない。でも、誰もが触れられるわけでもない。
その絶妙な距離感こそが、珪さんを”特別”にしているんだって。
わたしの”特別”、です、って、声を大にして言いたい。
なぜっていま、その“特別”が、あの子たちの前では“共有財産”みたいになっているんですから。
私だけの珪さん、ではなくなっているような気がして。
ほんの少し、さみしくなります。
あんなふうに笑って、話している珪を綾花は知っている。知っているはずなのに。けれど自分の知らない一面を見せられたようで、なんとなく胸につむじ風が舞う。
今日は彼を、びっくりさせようと思っていた。訪問のことをあえて伝えずに、こっそり姿を現して、彼の驚いた顔を見たかった。
けれど、あんなふうに囲まれているのを見ると、とたんにその計画が色あせてしまう。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
桂木京介
シナリオタイプ(らっポ)
ゴールドシナリオ(200)
グループ参加
2人まで
シナリオジャンル
日常
NPC交流
オールジャンル
定員
5人
参加キャラクター数
5人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月20日
参加申し込みの期限
2025年07月27日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月27日 11時00分
参加キャラクター一覧
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