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新年度を迎えて1週間。
大学生活を送り始めた
朝鳥 さゆる
も、まだまだ新しい日々に右往左往している頃に、それはやって来た。
姫木 じゅん
と同じ『プロムナード』で、キャバ嬢として勤める――そのために契約や研修など必要なことは終わらせてきたのに、今になってもどこか実感が伴わない。さゆるは鏡台の前に座ったまま、その疑問を静かに自分へ投げかけた。
(あたしはちゃんと……今日1日、やっていけるのかな)
大学から帰る道中に見た店のHPには、さっそく新人嬢『さゆみ』として写真が上がっていた。
ブルードレスに着られることなく、凜とした佇まいの中に遠くを見つめる物憂げな視線が、こんなに不安に駆られている自分とは別人な気がしてならない。
もうシャワーも終え、ベースメイクを整えて店に向かうだけの準備は済んでいるのに、一向に鏡の前から立ち上がる気力が湧いてこなかった。
「あっれぇ? さゆるでも緊張するんだ」
口調はからかい半分だが、瞳は柔らかい。
出勤前の1本を大事に吸い終わったじゅんが、くすくすと笑ってさゆるの髪を手で剥いた。
「……あたしのこと、何だと思ってるの?」
「最愛の恋人に決まってるじゃん。だから、ちゃんと輝けるって知ってる」
根拠なんてないはずの自信が、心ごと支えてくれる。
それでも、見合うだけのものを持っているだろうかと、視線を彷徨わせながら落としてしまう。……けれど、じゅんはそれを無理矢理止めなかった。
「誰より綺麗で、誰より頑張れる人。笑顔さえ忘れなければ、次に繋がるから……顔はずっと上げとくこと」
ただ力強い言葉で導いてくれる。立ち上がるのを、待っていてくれる。だからさゆるは、おずおずとでも顔を上げた。ご褒美のような軽いキスをくれたあと、何故かじゅんは得意げに「上出来」と笑うのが照れくさくて、仕事前だということも忘れかけてしまう。
けれど、家を出る時間は待ってくれない。じゅんはお店で改めて化粧を盛るときのアドバイスや、顔見せで済むからこそ他のテーブルを学ぶことと、恋人から嬢の顔に切り替えていく。
「そろそろ行ける? 『さゆみ』ちゃん」
柔らかな瞳は覚悟を問うものに変わり、背筋が引き締まる。
この4月8日――さゆるはキャバ嬢として、夜の世界に舞い降りるのだ。
店までは徒歩10分足らず――それだけの距離なのに、今日はやけに遠く感じて落ち着かなかった。
時計の針は容赦なく進み、信号だって特別長いわけじゃない。それでも景色の移り変わりはやけに遅く、足取りばかりが重くなって、胸の奥で緊張が形を成していくのがわかる。
「ここを曲がったら、もう見えるよ」
最後の警告。というには、ほんのり甘さが混ざったじゅんの声に、思わずハッとする。
あんなに近づけないと思っていた路地まで、あとひと息だ。
「……大丈夫。今更逃げ出したりなんてしないわ」
不安は消えたわけではないけれど、約束を反故にするようなことはしない。
そう奮い立たせることで無理矢理歩くさゆるを前に、じゅんはピタリと足を止めた。
「別に、悪徳店じゃないから逃げなくても辞められるけどさぁ……なんか、行く前から逃げてない?」
大仰なため息を吐くじゅんは、暗い顔をしていたさゆるの頬を引っ張って、無理矢理に笑顔を作らせる。
「自分の価値は、自分が信じてあげなきゃ。お客や店から逃げても、自分から目は逸らさない!」
その言葉に背を押されるように、さゆるは小さく微笑んで一歩踏み出す。遠くに見え始めたネオンの看板が、まるで試すように揺らめいて見えた。
もう後戻りはできない、けど――息苦しくなんてなかった。呼吸も整い、歩幅も揃って。隣にじゅんが居てくれるから、こうして緊張が少しずつ勇気に変えられる……そんな気さえする。
だからさゆるは視線を上げる。――プロムナードの扉を、開けるために。
バックヤードの空気は外より少し冷たく、照明の白さも相まって余計に肌を緊張させる。
鏡の前では既に何人かの嬢が着替えや化粧の仕上げをしていて、ドレスのきらめきと香水の甘い匂いが混じり合うそこは、俯いていれば呑まれる世界なのだというのがひしひしと伝わってきた。
さゆるもロッカーに荷物を入れ、ブルードレスに袖を通す。布の感触ひとつで胸が高鳴り、喉が乾く。
「ほら、背中こっち」
言うが早いかファスナーを上げてくれるじゅんは、指先を少し止めて鏡越しに視線を寄越した。
「……大丈夫。どんな初日だって、あたしがいる」
低く落とされた声は、確信。
そのまま耳元に開店後の立ち振る舞いを端的に告げる声は、舞台前の役者に最後の指示を出す監督のようだ。
手のひらにじんわりと汗が滲む。それでも、『まみ子』からのアドバイスなら信頼出来る。
(笑顔を切らさないこと、会話は短くテンポよく、そして客の目を見て話すこと……)
繰り返し暗示をかけるように呟けば、不安で押しつぶされそうだった『さゆみ』が心の中で顔を上げる。
ここではさゆるとしての戸惑いも飲み込んだ、さゆみが笑顔でいなければいけない。
深呼吸をひとつ。呼び込みの声が遠くから聞こえ始め、ざわめきが近づく。
心臓の鼓動が音になって聞こえた気がしたけれど、それがどうした。
「さゆみちゃん、行こ」
バックヤードから抜ける前、じゅんが一度だけ手を強く握った。震えはもう感じない。
まずはまみ子を指名するテーブルへ、恭しく一礼を。
「本日入店しました、さゆみです」
ヘルプとして、20分だけ――そんな及び腰ではなく、きちんと敬意を持って微笑む。
ひとつひとつの笑顔や仕草が、この先を決めると、信じて。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
8人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月28日
参加申し込みの期限
2025年08月04日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年08月04日 11時00分
参加キャラクター一覧
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