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寝子島高校
Ap.真実の小箱は嘘の包装紙で包まれるー甘いリボンの結び方ー
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人生17年目。
そろそろ
稲積 柚春
も、自分の誕生日が世間にとってどんな日であるか、慣れざるを得ない。
エイプリルフールの今日、
メアリ・エヴァンズ
がブラックウッド邸でささやかなパーティをしてくれることとなり、その準備の間はこうして寝子電スタジアムで
ウォルター・B
とデートを楽しむことになったのだが。
(誕生日が嘘をついて遊ぶ日なんて、複雑だなぁ……)
魚のメモには『本日の主役』など、嘘ではないことを書いてみたが、それを貼るのはウォルターだ。
通りすがる人たちが、口々に「おめでとう!」と声をかけてくれるけれど、きっと彼は柚春自身が誕生日を知らせるメッセージを貼っているのだと思っている。
「良かったねぇ、柚春。みんなに祝ってもらえてるよぉ?」
「ふふふ、付き合ってるのを祝ってくれてるみたいだよね」
ちょっとした冗談。でも、視線だけは意味深に。
1泊間があって、ウォルターはそっと背中を探り始めた。
「書かないよ! いくらなんでも、エイプリルフールに……嘘にしたくないことは、書けないよ」
あと1年。来年の今日は寝子島高等学校を卒業して、18歳になっている。
そうすれば先生と生徒の肩書きは外れ、告白したときに「待っている」と告げた彼は……本当の答えを聞かせてくれるはずだから。
先月買った右薬指のペアリングを撫でながら、『両思いだけど恋人の半歩手前』の今を認識し、それでも特別な1日を過ごしたいとウォルターを見る。
「……そうだねぇ。じゃあ、嘘は別のことで堪能しようか」
どこから行く? と広げたマップにも嘘情報が飛び交っているように思えて、顔を合わせて笑い合った。
別にエイプリルフールだからと、嘘を吐かなければいけない日でもない。
今日は春休みで、柚春の誕生日――楽しい時間を過ごすために必要なのは、嘘ではなくこの笑顔だ。
グルメコーナーへと足を向けると、いかにも怪しいものから見た目に疑わしい部分がないものまで、様々な料理が赤文字で紹介されている。
「でも、真偽が不明なだけで正しい紹介もあるんだよね?」
見た目だけなら騙されてしまいそうでも、柚春は香りの分析が得意だ。何かでコーティングされてしまえば、口に含むまで正体が掴めないかもしれないが、僅かでもケーキ屋からカレーの香りがしたり、チョコレート屋から煮物の香りがすれば、警戒だってする。
そんな中で、赤文字だけれど紹介文と見た目が一致するミニサイズのお好み焼きの店を見つけた。
「ええ……いかにも色々混ぜられそうじゃない? ソースの香りも強いし」
「そうかなぁ。野菜の焼ける甘い香りに、生地の小麦粉が香ばしくって……おかしなものは入ってなさそう」
どうせ選択肢は、信じられる青文字の商品を買うか、赤文字にチャレンジするかなのだ。
だったらこっちのほうが、イベントらしいのではと柚春は強く勧める。
「失敗したら、僕の分も食べてよねぇ」
なんて軽口も交わしながら、2人は赤文字メニューに挑戦していくのだった。
会場を一周し終えて、出口が近づいた頃。
背中に妙な視線を感じて振り返ると、ウォルターが少し楽しげにこちらを見ていた。
「……何か貼ったの?」
「さあ、どうだろうねぇ。確認してみたら?」
言われるまま背に手を回すと、1枚だけメモの気配がする。
懸命に手を伸ばして剥がしたところ、見覚えがある筆跡でメッセージが書かれていた。
――もう待てないから、君と歩き出す準備を始めたよ。
「……っ!」
頭が真っ白になって、思わず足を止める。
心臓がひどくうるさいせいで、考えても考えても言葉がまとまらず、メモを握りしめて反芻するしかない。
(これってつまり――『待てないから』隠れてでも付き合おうって、『歩き出す』って、そういう意味……?)
じっとウォルターを見つめる目は、期待に満ちあふれていたと思う。
1度そうだと思い込めば、違う意味合いなど考えるのは難しく、今日が何の日か一瞬忘れてしまっていた。
「嘘だよ。……でも、『今は』ね」
柔らかく意味深な笑み。からかわれたとわかっているのに、胸の奥はドキドキして落ち着かない。
エイプリルフールの嘘だけど、『今は』ということは嘘じゃなくなることも、あるのだろうか。
(そうだとしたら)
彼の手を取り、そっと力を込めて。
今は待てないほど焦がれてなくても、歩き出す準備をしていなくとも。
「ワットが準備を整えるまでは待ってあげられないけど、猶予はあげる」
あと1年。
長くて短い、高校最終学年が終われば、そのときは。
「覚悟するのは、どっちだろうねぇ?」
どこまでがからかいで、どこからが本音なのか。わかっているのに、また惑わされる。
でも、それでいい。――嘘の日だからこそ、隠しきれない本音が愛おしかった。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
シルバーシナリオ(150)
グループ参加
3人まで
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
10人
参加キャラクター数
10人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月22日
参加申し込みの期限
2025年07月29日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月29日 11時00分
参加キャラクター一覧
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