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君と旅して。ふたりの夏は、最果ての星空にかさなる
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遊泳場から戻ると、オーナー夫妻が笑顔で出迎えてくれた。
「今日は色々とありがとうね。暑かったでしょ、ミキでも飲んでっ!」
グラスの中には、甘酒のように白く濁った液体が入っている。あおいは嬉しそうに「いただきますっ」と手に取って香りを楽しみ――そして、はじけるように顔を上げた。
「ミキって……え、まさか御神酒!?」
慌てて修の手からもグラスを奪い取り、「未成年ですっ」と主張する。あおいの真剣な姿に、オーナーは笑いながら首を振った。
「あっはっは、大丈夫! アルコールは入ってないよ。米とか麦を発酵させただけの、甘いやつね」
ミキは神酒の語源ともされる飲み物だけれど、今では夏の島で親しまれる涼味。少しの酸味をアクセントに、優しい甘さがはしゃいだ身体と心にひと息つく時間をくれる。
そうしてお菓子で鋭気を養っていたとき。壁の時計がポーンと時を告げた。
船の最終便まで、あと1時間もない。ここで決断しなくてはいけないと、修も覚悟を決める。
「……あおいは、準備できてる?」
その問いは、荷物のことだけじゃなかった。
帰るかどうか。気持ちは決まっているか。何か計画があるのなら、心残りがあるのなら言ってほしい。
そのための準備は、受け止める用意はしてあるよと、それとなく思いを滲ませ、彼女の答えをそっと待つ。
「あ、えっと……」
一瞬、あおいは視線を宙に彷徨わせた。
やはり、彼女には宿の手伝いとは別の目的があるんだと確信し、ならばとオーナーに部屋の件がどうなったかと確認を入れようと視線を向ける。
オーナー夫婦は顔を見合わせ、苦笑するように2人の肩を叩いた。
「今日はあちこち回って、疲れたでしょ」
「うん、急いでなければ、今晩も泊まっていっていいんだよ」
自然な提案。でも、それはきっと――『まだ相談していない』と言った修の言葉を受けて、あおいが変に身構えないよう場を整えてくれたのだろう。
「えっと、じゃあ……お言葉に甘えちゃう?」
窺うように修を見るあおいが照れているように見えたのは、気のせいだろうか。
「そうだね、俺は明日も休みだから大丈夫だよ」
なんとも甘酸っぱい空気に包まれた2人を、オーナー夫婦がにんまりと生暖かい目で見守っている。
くすぐったくなるくらい優しく背中を押されたことに感謝しながら、2人は「お世話になります!」と微笑んだ。
空が茜色に染まり始めた頃、2人は昨日と同じように電動自転車を借りて島を巡ることにした。
近くのニシ浜でも十分に綺麗なサンセットが望めるため、そこで足を止める観光客もいるけれど、ペー浜まで行けば夕陽は真正面に沈んでいく。
ちょっと秘境めいた小さな森をくぐり抜けるのが大変だったから、沈みきったあとのグラデーションを楽しむのは程々になったけれど、御神崎で見た夕陽とはまた違った景色を言葉無く見つめていた。
そうして寄り道をせずに一周道路を走って、今度はペムチ浜。
僅かに空の端っこが明るさを残す今、見上げれば満点の星が輝いていた。
「わぁー……っ!」
沖縄に来て、何度感嘆の声をあげただろう。
透き通る海が星を映しているから、本当に星を掬えそうな気さえする。
(……これを、見せようとしてくれていたのかな)
凄いねとはしゃぐ声も、お弁当も用意してるんだよって笑う顔も、全部が愛しい。
「今日のは自信作なんだよ。暗いと、崩れててもわからないから!」
なんてね、と冗談めかして駆けだした彼女は、薄暗がりの中でも眩しくて、修は目を細める。
「おいしさは変わらないよ」
いつだってあおいが輝いているように。いつだって、この気持ちが満ちているように。
くるりと振り返った彼女は、ちょっと照れくさそうに「だといいなぁ」と笑っていた。
少し星空の観測施設を覗いたあとは、レジャーシートを敷いてお弁当タイム。
星空に潮風、そして愛情が崩れたお弁当の味方をして、美味しさは抜群だ。
「ラフテーが入ってる……!」
「朝、自己紹介のときに言ってたから。圧力鍋は使えないんだって言われて、間に合うかわからなかったけど」
厨房のお手伝いの合間、皮ごとの豚ブロックを茹でておき、日中に冷ましておいて。そして遊泳場へ行く前に一煮立ちさせ、先ほどまた厨房の手伝いに入った際に仕上げたという。
「……えっ、それじゃあ」
「うん……ギリギリまで悩んでたんだけどね。修君をあんな顔させたまま、帰りたくなかったから」
そもそも、こんな時期に延泊なんて無理だろうなと思っていた。それでも諦めきれなくてHPを見たら、急募のアルバイトがあった……そう苦笑するあおいに、修は驚きを隠せない。
「本当はね、手伝う代わりに部屋とか宿泊費の融通利かせてもらえないかって頼んでたの」
「俺も頼んでた……」
なんならオーナーに交渉した後、決まってもないのに飛行機の予約までしていたと言えば、あおいはすっかり忘れていたような顔で「飛行機っ!」と叫ぶ。
「そういうとこ、さっすが修君だね。……私もちゃんと、最初から言えば良かった」
ふと会話が途切れ、互いの視線が重なる。
指先まで心臓のように脈打って、このまま距離を詰められるのではと誰かが囁いた――その瞬間。
「ああーっ! 忘れるところだった!」
鞄からスマートフォンを取り出し時刻を確認すると、浮かべたのはどこか挑戦的な笑顔。
「食べ終わったら、寄り道しようね」
(……ドキドキしたの、俺だけじゃない、よな?)
好きになった方が負け。
小さな悔しさが胸の奥にあるけれど、彼女に振り回されるのなら、望むところだ。
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シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月08日
参加申し込みの期限
2025年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
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