this frame prevents back forward cache
0
0
はじめての方へ
ヘルプ
ログイン
\ オーバータイム /
種族
学年:職業
00月00日生 00歳
AAA000000
ホームトップ
おしらせ
新着通知
はじめての方へ
遊び方
世界設定
キャラクター一覧
キャラクター検索
キャラクター作成
らっポ
チケット
コミュニティトップ(検索)
コミュニティ一覧
公式コミュニティ一覧
公開トピック一覧
コミュニティ書き込み検索
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
イラストトップ
イラスト一覧
イラスト検索
イラストレーター一覧
イラストレーター検索
自作イラスト一覧
アイテム一覧(検索)
マイリスト一覧(検索)
寝子島(全景)
寝子島(地図)
寝子島(セカンドマップ)
寝子島高校
君と旅して。ふたりの夏は、最果ての星空にかさなる
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
朝の忙しい時間を抜ければ、ひと休みを挟んで次の仕事。
少し古い型の軽自動車に荷物を詰め込むと、2人は島の中央部にある工房を目指した。
「真夏じゃなくて助かったね」
苦笑する修は、ハンドルをしっかり握れることに安堵する。同時に内心では、お世話になってきた運転手たちが、こんな日でもきちんと車内を快適にしてくれていたことを感謝していた。
「もし午後の出発だったら、オーブンになってたかもね」
昨夜の雨が嘘のように晴れ渡った空は、室外では暑さも少々で済むかもしれない。けれど車内では、日差しによって温められた熱の逃げ場がほとんど無く、薄く開いた窓とまだ生ぬるい空気を吐き出すエアコンのこれからが頼りだ。
集落を縫うように進む道は思った以上に狭く、ときおり現れる民家と石垣の距離が近い。昔ながらの島の暮らしが垣間見え、挨拶をしてくれる人もいる温かな場所。
和やかな空気に触れ、あおいは波照間の優しさに背を押されるように呟いた。
「昨日さ、ちゃんと言えなかったんだけどね。……ありがとう、一緒に手伝ってくれて」
「俺のほうこそ。こんなに凄い体験、よく見つけてくれたなって思ってる。ありがとう」
修は進行方向から目を背けないまま昨日と同じように微笑んで、感謝を述べる。
この『お手伝い』は額面通りのものではなくて、きっとあおいの計画の一部なのだろうと感じているからだ。
さすがに、それが何であるかは修にも察することはできない。
長く一緒に過ごしたようで、これからを考えたらきっと短い3年間。確かに友達としての距離は近づいたけれど、少し大人となれば考え方も感じ方も変わってきて、再び手探りの時間へと巻き戻ったかのようだ。
でもそれは、マイナスなことじゃない。
新しい関係になった2人で、友達には言えない甘えや、恋人だからこそできる支えを模索しているところ。
だからもし、あおいが『素直に受け取れなかった』なんて気にしているなら、そんなことないよと包んであげたくて、修も彼女の心の準備を待ちながら言葉を探していた。
隣からホッとしたような息が漏れたのを合図に、2人の空気が変わる。
ゴトゴト揺れる車内の中で、工房の目印を探しながら笑い合った。
「えー、絶対さっきもここ通ったよ! あのシーサーに見覚えあるっ」
「言われればそんな気もするけど……いや、ポストの色が違うかな」
他人からみれば些細な日常。
それでも彼女の笑い声と軽口とが響くこの瞬間は、修にとって宝物のような時間に思えてしまう。
何が違うかと聞かれたら、上手く説明は出来ないけれど。
あおいが心を解してくれただけではなくて――深いところで心を許してくれた、そんな感触がした。
外見は古びた木造平屋。
もともと住んでた広い民家を改築したのか、看板すらなく継ぎ接ぎの跡も見られるけれど、中に入れば波照間の文化を受け継ぐ立派な工房であることが一目でわかった。
「わぁ……!」
雑多に並べられた、手作りの面や太鼓、布飾りにアクセサリー。祭り道具はもちろん、土産屋で扱うちょっとした工芸品まで、幅広く器用に受け持っているらしい。
「電話もらってびっくりしたよ。まだ祭りの練習も始まってないのに『壊した』なんて」
何をやったら壊れるんだと息を吐き、主人は作業机の前でひとつひとつ丁寧に確認していく。素人目にも明らかに破損がわかる物と、取り落としたので念のため見てもらいたい物とで箱を分けてきたが、見習いのような青年が後者の箱に手を掛けたとき、主人は渋い顔をして首を横に振り、それを制した。
「あの……どう、でしょうか?」
自分が壊したわけでもないのに、妙に緊張する。
じっと品定めするような視線を修に向けた後、主人はくしゃりと頭の手ぬぐいを掴んだ。
「どうもこうも、正直ねぇ…………壊れたうちに入らないよ」
久しぶりに大仕事が出来ると期待していたらしく、簡単な依頼にわかりやすく落ち込んでいた。
とはいえ。まさかここで『壊しましょうか!』なんて、言えるはずもなく。
「ええと……私たち、何時頃にまたお伺いしたら……?」
「もう一度来るの大変でしょ、道も入り組んでるし。適当に見て回っていいから、昼飯でも食ってきな」
その頃には終わってると肩を落として、主人はすぐに修繕の準備に取りかかった。
お邪魔でなければと修繕の様子を見学させてもらって、接着剤が乾くまでの間は祭り道具や工具について話を聞かせてもらえて。予期せぬ貴重な体験に、2人はどこか興奮気味にお手伝いを申し入れた。
このまま依頼品を受け取って帰るだなんて、気が収まらない。そこで今、修は工房の整理を、あおいは昼食後の後片付けを手伝っている。
ふぅっと息を吐き、修はふと工房の時計を見た。
時刻は13時前。この後は一旦車を返して遊泳場に赴き、宿や波照間の魅力を届ける写真を撮る予定だ。
予定していた飛行機は遅めだから、最終便の船でも間に合いはする。
(でもあおいは……何か、目的があるのかな)
今は連休中。そろそろ相談しておかないと、心残りのあるまま帰ることになるし、下手をすれば宿を求めて彷徨うことになってしまう。
いつ切り出そうかと迷いながら、修は頭の中でしっかりと計画を立てていった。
<< もどる
1
2
3
4
5
…
6
つぎへ >>
このページにイラストを設定する
シナリオ
シナリオトップ
シナリオ一覧(参加受付中)
シナリオ一覧(すべて)
リアクション一覧
ゲームマスター一覧
ゲームマスター検索
シナリオご利用ガイド
グループ参加ご利用ガイド
シナリオタイプのご案内
君と旅して。ふたりの夏は、最果ての星空にかさなる
シナリオガイド
リアクション
参加キャラクター一覧
コメントページ
ダイアリー一覧
シナリオデータ
担当ゲームマスター
浅野 悠希
シナリオタイプ(らっポ)
プライベートシナリオSSS(600)
グループ参加
なし
シナリオジャンル
日常
恋愛
NPC交流
定員
1人
参加キャラクター数
1人
シナリオスケジュール
シナリオガイド公開日
2025年07月08日
参加申し込みの期限
2025年07月15日 11時00分
アクション投稿の期限
2025年07月15日 11時00分
参加キャラクター一覧
もっと!